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タイムマシン

GWに思いがけずタイムマシン体験をすることになろうとは。

三年ぶりくらいに、姪っ子に会ってきた。

目がクリッとしててめちゃ可愛いんだけど、私の子供の頃の写真に何だかすごく似ているのだ。血が繋がってるとはいえ、私が産んだわけじゃない。こんなに似るもの…?と驚く。

「私も幼児の頃は、こんなに可愛かったのかな…笑」なんて新鮮な感情になってたら、弟の奥さんに「いや今も可愛いじゃん」って言われて、「えーっ、そんな風に思ってくれてたの…?」なんて嬉しい驚き。

姪っ子が本当に私に似た遺伝子を持っているとしたら、彼女は将来、私のような見た目の大人になるのかもしれない。

それは…本人は果たして嬉しいのか?

とはいえ、違う遺伝子も混ざってるわけだから、成長するにつれ、違ってくるのかもしれないけど。

もしも、私みたいになったとしたら…?
見た目だけでなく、中身や物の考え方も似たとしたら…?

彼女はどんな人生を歩むんだろう。
どんな仕事に就いて、どんな人と恋愛をするんだろう。

色々考えさせられる。

自分と似たものを感じたのかどうなのか、お母さんとは違う大人の女性が単に新鮮だったのか、私が「可愛い可愛い」と言っていたからか、理由は分からないけど、その姪っ子に「大好き」と言われてメロメロになった。

実際、鏡で毎日見ている今の私に似ているわけではないので、姪っ子を見ていて「自分を見ているみたい…」というような感覚になるわけではない。今の私ではない。記憶に残る昔の私ですら、ない。アルバムに残っている子供の頃の私に過ぎない。

さすがに、今の私に、もうあんな可愛いさは残ってない。だって、幼児の女の子の笑顔の破壊力はすごい。しかも愛想が良くて目が大きくて、プリンセスドレスなんて着てたりしたら尚更。

私も、あんな風に小さな頃、皆に可愛がられていたのだろうか…と思わされたのだ。両親や祖父母は、その可愛さにメロメロになって大事にしてくれていたのだろうか…なんて。

あまり覚えてないけれど、そうだったのかも。そんな過去を振り返る体験を親戚の子を通して、大人になってからするなんて、血が繋がってるって、ホントに不思議。

大人になった私が失ったものをも痛感させられる。

今の私は、あんなに無邪気に初対面の人に笑顔を振りまけない。あんなに全力で楽しそうな顔にはきっとなれていない。色々なことを知って、余計なことを考えるようになって、人に「大好き」なんて、なかなか言えなくなって。

幼児に教えられる。

もっと目の前のことを思いっきり楽しめばいいじゃん、勿体無いよ、大人って毎日つまんないの?って言われた気がした。

色々な知識を付けて色々な力をつけて、今の私は1人でどこへだって行けるし、何だって買えるし、挑戦もできる。お腹いっぱいお菓子を食べたって夜ふかしして読書したって、誰にも怒られない自由を手に入れたのに。

子供チャレンジを始めた、というので、誰かにあげようと思っていた、新品のしまじろうのポーチをあげたら跳び上がって喜んでくれて。

こんなに喜んでくれるなら…と、何でも買ってあげたくなった。

もう私は何をもらったって、跳び上がって喜ぶというようなリアクションはきっとできない…
嬉しくても無意識に抑えてしまう。クールに、ありがとう、と言うに留めてしまう。

つまんない大人になってしまったのだろうか…

私が彼女のような純粋な目をしていたであろう時から、30年弱の時が流れたのだ。

自分の人生を振り返らされるゴールデンウィークになるとは。

ついつい頭で考えて不安になってしまう私。だけど何だか少し失ったものを取り戻せた気がした。

あんな風に、問答無用でめちゃくちゃ可愛かった頃には戻れなくても。あの子がそのまま大人になったような、そんな顔をして毎日生きていきたいな…って思わされた。

まだ間に合うだろうか。笑

彼女には幸せになってほしい。幸せってホントに難しいけど、どんな環境でもへこたれず自分の頭で考えて、強く状況を切り開いていってほしい。他人軸じゃなく自分軸で、自分にとってのオリジナルの幸せをちゃんと認識して掴み取っていってほしい。

そんな風に思わされた。

彼女が大人になる頃、当然私はもっと先を行っているはずで。お互い元気に再会できたら、その頃には恋愛の相談に乗っていたりもするのだろうか。今日撮った写真を懐かしく眺めて、私たちやっぱり似てる?なんて話していたりするのだろうか。

遺伝子だけじゃなく、どんな風に毎日を過ごすかも当然大事。どんな環境に身を置くか、も。選べるものばかりじゃないけど、自分で選べるものは選んで行って欲しいなぁ…

そうして、どんな結果になっても自分の選択だ、と受け入れられたら、きっと後悔しない。女性の人生には独特の大変さがある、私たち特有の悩みもある。これから大人になって直面することがあっても、あなたなら大丈夫だよ、可愛いし…なんて。姪っ子に言いたいのか、今の自分を慰めてるのか。笑

もう一度人生やり直したい、なんて言わずに済むように、今の自分を肯定できるように、頑張ろう…

それにしても可愛かった…

小さい頃の私に会えた。
自分の親の当時の気持ちを追体験できた。
ありがとう。


ありがとうございます、また書きます。思い出したら、また読みに来てください✨