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【長文】限界中年女性の逆張り大阪京都旅【酒カス放浪記】

三連休、大阪京都に行ってきました。
良い思い出を振り替えれるように、備忘録残しておきます。
と思って書き始めたら、かなりの長文になってしまいました。
旅行系エッセイだと思ってお洒落な気持ちで見ていただけると嬉しいです。


前日 錦糸町で射幸心ちゃんこ鍋

翌日早朝には大阪に向かわねばならないところ、普通に錦糸町でちゃんこ鍋飲みをした。

仕事関係の飲み会で知り合ったスロット&ボートお姉さんと2時間以上ギャンブルの話で大盛り上がり。ボートのイロハをレクチャーいただきつつ、蒲郡の最終レースで舟券を当てる遊びをしながら鍋をいただいた。
賭け事しながら食べる鍋うますぎるし楽しすぎる。
きっとそのうちそのお姉さんとは地方競馬にもいくだろうし、ボートも行くだろうし、スロットにも行くことになると思う。楽しみすぎる。
スロットに行くときには、現金5000円だけ持っていきます。キャッシュカードは危険すぎて持っていけない。

一日目 大阪西成〜天満〜なんば

別にマッドマックスのキャッチコピーとかではない

まぁまぁ寝不足のまま新幹線に飛び乗り、大阪に到着。この2日間のアテンダーになってくれたのは、大阪で子育て中の可愛い友人。私のアテンド業務に付随して発生する飲み歩きを大変楽しみにしているようだった。まぎれもない酒カスであった。

クラシカルな喫茶店で落ち合い、まずは普通に再会の喜びを分かち合ったり、現状を伝え合ったりしながら、今日の行程について軽くMTG。
「まず西成行きます?」という逆張りムーブを早速かまして、いざ西成へ。

西成とホルモンと福祉ビジネス

あさ9時から飲むことを許された街

遊郭建築をそのまま使った和食料亭「鯛よし百番」にお目に掛かりたい!という目的を掲げ、西成の入口「新世界」に降り立った。
新世界のアーケード街に踏み入って比較的すぐ、大声おじさん、リヤカーおじさん、歩きタバコおじさん、パーティーチャリおじさんと、非常に多様性に富んだおじさんたちを見かけた。西成に来たな、と思った。

途中、かなりのヒッピー力(ちから)を感じるゲストハウスに吸い込まれ、管理人さんにアテンドいただきつつ、ゲストハウスの説明を受けたりした。近隣にお住いの方々が持ってきたり、アーティストが作ったりしたオブジェが所狭しと飾られた空間。サイケデリックな色彩も相まってカオスの様相を呈しているが、来るもの拒まずなおおらかさ・人情・自由は確かに感じた。

ゲストルーム「ココルーム」さん。インバウンドの揺り戻しもあってかお部屋は満室だった。

「炊き出しやっているけど食べていく?」とありがたいお誘いを受けたけれど、我々はどうしても雑に酒が飲みたかった。お誘いを丁重にお断りし、さらに西成の奥に足を踏み入れる。

基本、アーケード内の店舗はどこも個性が強い。画像にある西成モーニングをはじめ、かなり強烈なデザインの看板を掲げた飲食店が軒を連ねている。その中でも特にインパクトが強いのが、この記事のトップ画を飾る「スーパー玉出」。新世界のどの店舗よりも負けないド派手さでアーケードを支配しているようだった。
店内に入ってみたがまあまあ普通だったし、思ったより安くもなかった。韓国食材がめっちゃ多かったのでお土産に買って行ってもよかったのだろうが、カルディにもありそうなラインナップのものを買ってもな、と思い、ただ冷やかして帰っていった。

アーケード抜けたらそこは飛田新地だった。びっくりするくらい飛田新地だった。鯛よし百番にいくなら飛田新地は抜けなきゃダメなんだけど、それにしてもいきなり飛田新地だし、ところどころ開いてる料亭の中身が見えてしまったので、友人と一緒に目を伏せながら歩いた。
で、鯛よし百番についたので、せっかくだから写真を…と思ったのだが、なんとなく店員のオバチャンが出入りしているので完全に日和り、何も撮れんかった。

西成内で撮れた唯一の写真。
本当は「居酒屋で覚せい剤を売るな」というキャッチコピーも撮影したかったが
マジで怖かったので撮れなかった。日和ってるやついた。

そんな女敗残兵×2がたどりついたのは、飛田新地を安全な位置から観察できるような場所にあるたこ焼き屋さん。頭がバカになってしまった我々は、別に安くもないたこやきで一杯やるべく迷わず入店。友人はしばらくぶりの酒を全身全霊で堪能していた。まぎれもない酒カスムーブであった。

恐らく飛田帰りのオッチャンたちを意に介さず
炎上したフェミニスト案件について語った

その後、西成のホルモンを食べに、味のある店構えのホルモン屋に忍び込む。完全にパンツ丸出しのリヤカーおじさんを眺めながら、シマチョウのアブラをハイボールで流し込んだ。うまし。

余談だが、西成といえば注目したいのが福祉住宅。生活保護を受けている方でも入居可能な賃貸のことだが、なんとなく薄ら暗い雰囲気を感じてしまう。時には生活保護搾取のために入居をあっせんする輩もいると聞く。人の生活に付け込んだ金の稼ぎ方は、やはり聞いていて気持ちよくはない。
友人は人の親なので、DVシェルターに関連した母親狙いの福祉ビジネスを思い浮かべてしまうらしい。
私も元教育関係者ということもあり、情報弱者の母親が悪いビジネスの食い物にされてしまうのには心が痛む。
どうか行政には「誰にでもわかりやすい支援」を望みたいものだ。「幼稚園の入学書類ガチでわけわかんなくないすか?!(怒)」と広報関係の友人はご立腹だった。そうだよね。

インバウンド串カツとレトロ喫茶店

西成から脱出し、大声ドルガバヤクザオジサンとニアミスしながらたどり着いたのは、インバウンドの聖地通天閣!
外国人カップルに写真撮れよとナメられながら、インバウンド価格でそんなに安くない串カツを食べた。普通にうまかった。そのあとなぜか射的をした。

クソエイムおばさん

射的をした後は、動物園前駅のすぐ近くにあるレトロな喫茶店へ。ガチレトロってわけではなく、現代風にレトロリバイバルした感じの過ごしやすい店内だった。メニューも現代風。コーヒー頼みたいところだったが、どうせならということでアイリッシュコーヒーとプリンを注文。カップルと女だらけの空間に「こりゃ3連単で賭けな利益がでぇへんねん」みたいな競馬おじいちゃんもいた。自由な空間だった。


当然のうまさ


なお、この日はクイーンカップの日。はずれました。

天満で飲みまくり食いまくり

「昼飲みの聖地があるんですよ」と夕方くらいに向かった天満。
そこでは怒涛の4軒ハシゴで飲んだ。わたし天満大好きかも。

1)お好み焼き
有名なお好み焼き屋さんでカキのお好み焼きをくらう。久々のカキで興奮してたら、ひっくり返してくれたおばちゃんがほんのり笑ってた。カキお好み焼きはかなりうまし。


かきなんてナンボあたってもいいですからね



2)天ぷら×ワイン
天ぷらをワインで食うやつ。さわら、れんこん、なすがうまかった。ワインはスパークリング。うまし。「このなかでマッチングアプリで会って初めてきた男女どんくらいおりゅ~?www」とクソみたいな会話をして帰った。

3)オシャレなバー
なんかすげえ勢いでなだれこんだお洒落なバー。日向夏のフツーツカクテル、マジでフレッシュで美味でした。福島出身のカワイイバーテンの男の子とチピチピチャパチャパしつつ、ボートレースの話をして終了。マスターに「ボートハマりすぎないように気を付けてくださいね」と声を掛けられる。大阪大好き。また来ます。ボートはやります。

4)招き入れられたタコス
おっちゃんが店内の会話を回していたタコス屋で、プルコギタコスを食べた。めっちゃうまかった。
名古屋から来た女の子二人におっちゃんがセクハラ絡みをしていたところに、友人が割り込みに行ってたのが面白かった。
ちなみにおっちゃんに年齢を聞かれたので、まっすぐな目で「29」と答えたら友人は爆笑していた。ちなみに私は36、友人は31だ。おっちゃんにはこの面白さが伝わらなかったようだった。

なんばのノリが良すぎるイタリアン

まだたりねえ、ということで、なんばに到着してそのままイタリアンに入った。このイタリアンのスタッフさん、全員ノリが良すぎる!!
おもわず好きになっちゃうくらいの人当たりと、なんかめっちゃうめえチーズの盛り合わせがクセになりそうだった。もうちょいお腹減らしてくるべきと心だった。
「お姉さん何件目なんですか?」
「8…?」
「8ィ?!何時から飲んでるんですか?」
「12時…??」
「12時ィ?!途中でコーヒー挟まんとあかんですよ」
「飲んだ!アイリッシュコーヒー飲んだよねえ?」
「それ酒ですやん!」みたいな会話がマジ心地よい。
でもこの会話はこの店でしたかは覚えてない。

ビンにわずかに残ったシャンパンをサービスしてもらいつつ、帰ろうかとなったらみんなであったかくお見送りしてくれた。もう好きになっちゃう。また来たい。

そのあとグーグルマップのタイムラインを見たらもう一軒行ってたみたいなんだけど、それはもう覚えてない。なにしてたんだっけ。

二日目 京都左京区〜三条〜祇園

せまい路地に入り込みたがるアラフォー

二日酔いと京都大学周辺で思想を感じる

ホテルに帰ったら気絶していて、翌朝化粧を落としたところ顔が臭かった。二日酔いと言えば二日酔いだったが、1日ずっと飲んでた割には元気だった。
で、10時に再び友人と合流。彼女は家に着いたら吐いたらしい。
ご、ごめん。

その後、京都旅行のスタートとして、京都大学前にある趣深い喫茶店でモーニングを食べることに。京都大学らしく、喫茶店の壁には「天皇制を考える」という思想が強いポスターが貼ってあった。さすが左京区は一味違かった。ちなみに立て看板はオール撤去されていた。噂には聞いていた立て看板だが、確かにあの景観で立て看板が並んでいたらかなり笑っちゃうかも。

なお、喫茶店で食べたご飯はほどほどレトルトで、美味しかった。

阿闍梨餅と下鴨神社と美人水

京都の街並みを歩きつつ、レースのお守りを買いに下鴨神社へ。道中、阿闍梨餅の路面店があったので吸い込まれるように阿闍梨餅を購入。あとで実家に送ろうと思う。なお賞味期限のリミットはあと2日。

そして下鴨神社に到着し、フツーにお守りを買い、フツーにお参りし、フツーの写真を撮ってキャッキャと楽しんだ。昨日の酒乱ぶりを思うと、あまりに普通すぎるくらいの観光だった…。


梅が咲いてた(感想も普通)



下鴨神社と同じ?敷地にある河合神社では「美人水」なる有難いドリンクをいただく。かりんとはちみつをお湯で溶いた普通に美味ドリンクで、弱った肝臓にえらい沁みた。内臓ブスの特効薬にはなってくれたと思う。


もちろんうまい

先斗町〜マインドフルネス飲酒という概念

そして再び内臓を痛めつけるべく、先斗町に降り立った。観光地として完成されすぎた先斗町は、あまりに飲み屋が多すぎて却って選べないというジレンマに苛まれた。道中、アレン様…??とすれ違った友人が、すさまじい限界オタクになっていた。よかったね。

で、先斗町では全然居酒屋に入れなかったので、その代わりに喫茶築地に入店。あまりにアンティーク&ゴシックな店内、雰囲気はばつぐんだ。その中でベーシックなチョコケーキと、またコーヒーのカクテルを頼んでしまう。


ちなみに近隣のレトロ喫茶店は長蛇の列だった

あまりに居心地が良すぎる店内だったので、ちょっと話し込んでしまう。今私がやっている仕事でちょうどマインドフルネスの話題が出ていたので、そんなことを中心に話した。

友人「マインドフルネスって、『意識を今に集中するってこと』なんですよね」
私「そうそう。感覚を使って客観的に自分の今を感じるというか」
友人「私昨日酒飲んだ時にかなり五感をフルで使って酒飲んでましたわ」
私「全身で悦びを感じながらハイネケン飲んでたね。面白すぎた」
友人「だったら私も昨日はかなりマインドフルな状態だったのでは…」
私「つまり、マインドフルネス飲酒ってコト…?!」

狂気の概念が爆誕してしまった。
会計をしてすぐに次の店に行った。

柳小路のバカウマ豚なんこつ煮込み

マインドフルネスを体感すべく、次なる酒場へ歩みを進める。先斗町のミニマム版のような柳小路に到着し、可愛い外観の店に突入する。

結果……すさまじいアタリをひいてしまった……。
その名は「カシラ」。

カシラは、商品名でもあるカシラをわんこそば形式で提供する面白いシステムを取っている。目玉商品のカシラはもちろん言うまでもなく美味だが、なんとなく一緒に頼んだ「豚軟骨の煮込み」がヤバかった。

透明になるまでぷりぷりに煮込まれた豚軟骨とほろほろにほどける肉を七味で食べるのだが、私の頭がトロトロになってしまいそうだった。おまけに煮込んだスープがうますぎる。友人と抹茶飲むようなテンションでお椀に入ったスープをシェアしてしまった。
一緒に頼んでいた「尾瀬の雪解け」とかいう激うま日本酒とのマリアージュは完璧すぎるほど完璧だった。一口食べるごとにクキィィィと奇声を絞り出してしまうくらいにはうますぎた。

基本食事に対する感想を店員さんに言うことはない陰キャなのだが、さすがに感想を言わずにはいられなかった。
あまりのパッションにスタッフさんは笑っていた。こんなにうまくて店員さんが素敵なのに、すんなり入店できるなんてありえない。多分奇跡だったんだと思うので本当は名前を教えたくないお店だったが、次に行く時までつぶれてほしくないのでぜひお伝えしたい。

もしかしたら豚軟骨の煮込みは期間限定かもしれないが、あるなら是非食べてほしい逸品だってマジで思った。できれば通年で提供していてほしい。たのむ…。

繁華街の寺と八坂神社と裏垢女子

その後、パンを食べに京都三条の繁華街をぶらつく。
めちゃめちゃ若者だらけの繁華街の中に、どーんとデカイ大仏様が鎮座するお寺を拝観。繁華街の喧騒が遠く感じられる荘厳なつくりに、少し感慨深くなる。

道中、裏垢女子がインナーで身に付けている…のをよく見かける、#FR2の店舗を発見。裏垢女子の在り方について議論を交わす。
いわゆるサクラや詐欺アカウントとは異なるガチの裏垢女子の目的がわからない、と友人。金目的であるならSNSで動画や画像を晒さなくてもいいのではないか、というご意見だ。まあ、それはそうだ。
私が思うに、彼女たちのソレは壮大な自傷行為であり、歪んだ承認欲求に他ならないと思うのだ。自分が性的に、それも乱雑に消費されるその様に、求められていると感じるのではないだろうか。
実のところ、私が複数プレイに参加していたのだって、承認欲求を満たす目的があったように思うのだ。細かいところを突き詰めると本当の目的は異なるのかもしれないが、概ねそんなもんなんじゃないだろうか。知らんけど。

とまあ真面目な話をしながら、パンを食べ、八坂神社に向かう。その道中、多分ティンダーの写真でよく見る映えスポットを発見。阿闍梨餅の袋を持ちながら、しっかりと写ってきた。「そういう鶴の折り紙みたい」と言われた。あのガニ股のやつね。


鶴のアレね


結構な賑わいっぷりに圧倒されつつ、しっかりとお参りをして散策。八坂神社の奥にある洋館の前でおばポーズしながら写真撮影し、予約をしていた抹茶屋さんに向かった。

祇園のしっとり抹茶スイーツでコイバナ

いままで雑に飲んでいたのだが、ここばかりは少し穏やかに過ごそう…ということで、下記のお店に伺った。
この雰囲気からわかっていただけるように、ホスピタリティの高い接客と共に、こだわりぬかれたお茶とお菓子のマリアージュが楽しめるカフェだ。

単価はもちろんそれなりだが、もちろん味も最高だ。抹茶・お茶好きには是非楽しんでいただきたい。私はお茶とお菓子のマリアージュを味わうセット、友人は抹茶スイーツを満喫するセット、そして+1で飲み物を頼んだ。


ビジュ良すぎ

で、あまりにいい雰囲気なので、女二人、コイバナしないわけもなく。コイバナといっても独身なのは私だけなので、「正直○○さん(ワイ)は結婚を考えているのか?」という話になった。

結婚したいと思うのは今も昔も1人しかいない。けれど、その相手はそもそも私のことを遊び相手にしか思っていなかったことだろう。そういう状況からわかる通り、私の「男を見る目」など完全に失明しているし、彼以上の男が現れないなら、別に一人でもいいや、というのが今の心境だ。

っていうことを言うと気分が沈みそうだったので、「いや結婚はしたいけど単純に向いてないと思うんだよね、最近男選びが本当にダメで…」と、ダメだった男紹介をひたすらしていた。
まあ、そういう感じだからダメなんだとは思いつつ。

さまようオバサンとふろふき大根

上記カフェに後ろ髪をひかれつつ、店を後にする我々。
京都で過ごすのもあとわずか…。ということで、ラスト1軒行きましょう!ということに。しかし、3連休の中日の京都はどこもかしこも満席だ。友人が京都に住んでいた時に飲み歩いていたという店はすべて満席!!我々は寒空の下、京都をさまようことになった。
とはいえ京都、基本的に風情は良いので、歩いているだけでも楽しい。若干焦り気味の友人には申し訳ないと思いつつ、私は普通に散歩を楽しんでいた。
それでたどり着いたビストロに、するっと滑り込めた。そこで食べた洋風ふろふき大根は、ガチでワインと合っていた。

これで最後か、帰りたくねえ~と回顧しながら喚く私。
いよいよ帰らねばならぬということで、阪急に乗り込んだ。
次は京都競馬場か、新宿のストリップバーに行くことになっている。

まとめ マジで帰りたくない

結局帰ってきてしまい、今日はしっかり残業をして終えて、今に至る。
久々に、旅先でバチバチと写真を撮り、その写真を反芻している状態なのだが、今までしてきた旅とは段違いで楽しかった。

なお、帰ってきた直後はさすがに疲れたらしく、大分体がだるかったのですぐに寝た。やっぱ体力ってなくなるんすね。


帰りに食べた今井のうどん。
五臓六腑に染み渡りすぎた。

データ

飲食店数:大阪10 京都6
飲酒量:合計15杯くらい
歩数:2/10 20742歩 2/11 28117歩



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