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イタンジを取り巻くステークホルダーと彼らへの提供価値をまとめてみた(後編)

こんにちは!
イタンジで経営戦略 兼 人事を担当している田村昂佑です。

前回「イタンジを取り巻くステークホルダーと彼らへの提供価値をまとめてみた」では、不動産賃貸を取り巻くステークホルダーを整理し、それぞれがどんな困り事を抱えているのかを解説しました。


簡単に復習をすると
仲介会社さん

  • 困っていること:紹介できる部屋(空室)が分からないこと、ポータルサイトからの問い合わせ対応やメール返信の時間を取れない

  • 解決すべき問題:空室確認の手間を減らすこと、問い合わせやメールの対応速度を上げて来店率・成約率を高めること

管理会社さん

  • 困っていること:仲介会社からの大量の空室確認対応、入居者からの多様な問い合わせ対応、空室率の管理、新しい管理物件の確保。

  • 解決すべき問題:空室情報の効率的な管理と仲介会社への伝達、入居者サポートの最適化、空室率の削減、新規物件獲得の支援。

になります。

今回は、イタンジはこれらの問題をどのように解決しているのかを考えたいと思います。


仲介会社さん

皆さんがお部屋探しをする際の流れを今一度振り返ってみましょう。

  1. ポータルサイトで物件を検索

  2. 気になる物件をいくつかお問い合わせ

  3. 仲介店舗に行く

  4. 内見に行く

  5. 入居申込をする

  6. 審査される

  7. 契約する

これを仲介会社さんの立場でフローを捉え直すと

  1. ポータルサイトに物件を掲載する

  2. お問い合わせを受け付け、メールや電話でご来店を促す

  3. お客様の来店対応をする

  4. 内見を予約し案内する

  5. 入居申込をする

  6. 審査を待つ

  7. 管理会社さんとお客様の間に入り契約をサポートする

になります。

このフローの中で3,4はお客様の理想のお部屋をご提案する業務ですが、それ以外は事務的な作業でありながらも、ミスをしてはいけない重要な手続きです。こうしたヒューマンエラーが起こってしまう事務作業は効率化する余地が大きく残っており、事実イタンジのプロダクトが提供している価値も事務作業の大幅な効率化です。


ポータルサイトに物件を掲載

日本にはポータルサイトが複数存在しています。ただでさえ1つの物件だけでも、家賃や住所、間取り、広さ、写真など登録すべき情報がたくさん存在します。それをサイトの数だけ何度も入力することの手間がかかるのは明白です。

その手間を省いてくれるのがコンバーターと呼ばれるシステム。
コンバーターに1度登録すればあらゆるポータルサイトと連携される仕組みです。

ではイタンジもコンバーターを積極的に展開しているのか!というと実はそうではありません。

実は入力の前にもっと面倒な作業があります。それが空室確認です。
みなさんがいつもお部屋探しをしているポータルサイトは、実は仲介会社さんが管理会社さんに物件の空き状況を確認して都度更新をしています。

前回や「SaaSを限界突破!イタンジで働く面白さ」でもお話した通り、不動産業界にはリアルタイムな物件データベースがありません。仲介会社さんは、ポータルサイトに物件を掲載する前に、管理会社さんにこの物件は空いているか?をいちいち電話で確認しないといけないわけです。

そこで役に立っているのが、ITANDI BBです。

ITANDI BBとは他者に⼊居申込が既にされているかどうかや、その番⼿をリアルタイムに確認できる業者間サイト(管理会社さんが物件を掲載し、仲介会社さんが見るサイト)です。

1日に50件の物件をポータルサイトに掲載する仲介会社さんがいたとして、掲載するための空室確認に1物件あたり3分かかるとすると2時間半の業務を削減できます。日中はお客様対応をしている仲介会社さんからすると、この時間削減は本当に大きいです。

まとめると、イタンジが提供しているのは「空室確認を減らして、掲載する物件を探す時間を圧倒的に削減している」がまず1つ目です。


お問い合わせを受け付けメールや電話でご来店を促す

さて、ポータルサイトに物件を掲載してお客様からお問い合わせがあったら次に行うことは、自店舗にきていただくことです。

仲介会社さんは日中はお客様対応をしていることが多いため、お問い合わせをいただいても日程調整をしたり、他の物件をメールでご案内するのが難しい。そういった問題を解決しているのがノマドクラウドです。

ノマドクラウドの機能を整理すると

  1. 複数のポータルサイトからのお問い合わせを取り込み、お客様情報・お問い合わせの物件情報を登録

  2. リアルタイムな物件データベースを参照して案内の可否を自動確認

  3. 来店予約カレンダーをお客様に自動送信

です。

ノマドクラウドについては下記の動画で分かりやすく解説されているので、よろしければご覧ください。


内見を予約し案内する

物件を管理しているのは仲介会社さんではなく管理会社さんなので、仲介会社さんはお客様を案内したい部屋がいつ内見できるのかは、管理会社さんに確認しないといけません。

内見の予約方法は

  1. レインズなどの業者間サイトで物件を検索

  2. 内見できるか管理会社さんに電話

  3. 内見の申込用紙をFAXで管理会社さんへ送る

です。

消費者目線で見るとただ空いている部屋に行くだけですが、実は面倒な事務手続きが多いのが内見です。

レストランで例えると、

  1. グルメサイトで「予約できる」ステータスになっているお店を探す

  2. 本当に予約できるのか電話で確認する

  3. 予約用紙をFAXで送る

というステップを踏んでいます。めっちゃ面倒ですよね笑

リアルタイムな物件データベースを持つITANDI BBは、案内可能な物件を探すだけでなくサイト上で内見の予約までできます。今のグルメサイト上で探して予約できる状態になったわけです。


入居申込をする

特に2,3月の引越しシーズンあるあるですが、せっかく内見に行ったのに店舗に帰って入居の申込用紙を書いている間に他の方に先越されてしまった、という悲しい出来事があります。

そもそも入居申込とはなんなのでしょう。

契約を行う前に、消費者が管理会社さんに対してこの部屋に住みたいです、と意思表示をするステップのことを指します。一般的な入居申込用紙がこちらです👇

参照元:https://www.e-bukken.co.jp/ebukken/nyuukyo.pdf

記載内容はざっくり

  • 申し込む物件情報

  • 申込者情報

  • 入居者情報

です。

管理会社さんはこの情報を元に入居してもらうか否かの審査を行います。
勤務先や年収を含めた申込者情報からこの人に支払い能力があるのかを見極めるわけです。

管理会社さんによっては、申込者さんに電話をして人柄などを見ることもあります(本当に住みたい部屋を見つけたら、電話には必ず出て受けた質問には回答するようにしましょう)。

話を戻しますが、仲介会社さんは住みたい部屋が見つかったら管理会社さんから申込用紙を受け取ります。これもFAXです。そしてお客様に記入してもらいます。

引越しシーズンの時は内見から帰り、申込用紙を取り寄せ、お客様に記入してもらっている間に部屋が埋まってしまうこともあります。

手間がかかる上に、手続き中に部屋が埋まることがある。」これが入居申込時点での課題です。

この課題を解決しているのが申込受付くん。

仲介会社さんはITANDI BBから申し込みたい部屋を選び、申込フォームのリンクをお客様に共有するだけです。スマートフォンからも申込ができるので、内見中に部屋が埋まる問題も解決されます。

管理会社さん

管理会社さんのお困りごとは

  1. 仲介会社さん対応

  2. 入居者さん対応

  3. 施工会社さん対応

に分類されます。


仲介会社さん対応

仲介会社様対応で特に大変なことは

  1. 仲介会社さんからの空室確認の電話対応

  2. 内見予約対応

  3. 入居申込対応

です。

内見予約対応は、仲介会社さんの内見予約でも解説した通り、

  1. 仲介会社さんから内見可否の電話を受け取る

  2. 内見申込をFAXで受け取る

  3. 内見方法(鍵の明け方など)を仲介会社さんに伝える

という業務があります。

ITANDI BBはあらかじめ内見予約方法を登録しておくことで、自動的に仲介会社さんが日時を選んで内見してくれる仕組みを構築することができます。

次に空室確認の対応と入居申込対応ですが、実は入居申込対応が空室確認対応を解決しています。

仲介会社さんが空室確認を行うのは、一般的な業者間サイトではその部屋が空室か分からないからです。入居者が決まっても掲載されたままになっているからですね。

ITANDI BBでは入居申込をフォームで送信することになります。そのフォーム送信をトリガーに掲載を落とせば良いわけです。よってITANDI BBに掲載をして入居申込をしている限り、仲介会社さんにとっては、空室であることが明確なので、空室確認をする必要がなくなります。

まとめると「案内可能か判断できない仲介会社さんからのお問い合わせ対応が大変」が課題で、「リアルタイムな物件データベースで、仲介会社さんが管理会社さんに問い合わせなくても良いようにした」が提供価値になります。

具体的なプロダクト名をあげると、

  • ITANDI BB

  • 内見予約くん

  • 申込受付くん

です。


入居者さん対応

仲介会社さんはお客様のお引越しとともにお仕事も終わりますが、管理会社さんは引越しが完了してからも入居者とのやり取りが発生します。

特に煩雑なのが、更新と退去の管理です。

いつどの物件の契約期限が迫っていて、更新するのか、退去するのか。
何よりそのやり取りはどうやって行うのか。

ここからは分かりやすいように入居者目線で考えてみたいと思います。

賃貸借契約の期限が近づくと更新にせよ、退去にせよ紙を用いたやり取りが発生します。賃貸借契約の更新契約を行うか、解約届を送付する必要があるためです。

困りごととしては

  1. そもそも更新・退去ってどうやってするのか分からない

  2. 書類の準備が大変

です。

これがマイページにまとまって、ネット上で全て完結できればかなり楽なのは想像がつきやすいかと思います。

ということで提供しているのが更新退去くん。

実はイタンジとしては比較的新しいプロダクト。
すでにシェアを取れているITANDI BBをてこにグロースを狙うフェーズです。

1→10が得意なエンジニア、PdMの方求ム!!


施工会社さん対応

管理会社さんは空室期間をなるべく減らすことが至上命題です。
人気のある物件でも空室となってしまう期間があります。それが入居者が退去した後のハウスクリーニング(施工)期間です。

しかし、よく話題になっているように建築関連は常に人手不足で資材の高騰もあります。よって

  1. 良い施工会社さんをスムーズに確保して

  2. 部屋の状況報告書の受け取りや請求関連などの事務負担を減らし

  3. 高品質で素早く内装工事を終わらせる

のが非常に重要です。

まず施工会社さんの確保ですが、現在はマッチングするプラットフォームは存在しません。ずっと付き合ってきた施工会社さんに依頼する、というのが一般的です。しかし、高齢化で引退する施工会社さんも多くいる中で安定して、施工管理を委託し続けるのが難しい時代になっています。そうなってくると人づてで探すしかなくなります。

次に事務負担についてですが、日程変更が生じたり、発注書、報告書、工事状況の確認などやることがたくさんあります。書類の送付や情報管理は非常に煩雑です。

最後に早くて高品質な工事ですが、そもそも腕の良い職人さんの見極めが大変です。お願いできる施工会社さんが少ないと都合よく日程を合わせるのも難しいです。

これらを解決するのが内装工事くんです。
こちらはSaaSではなく、管理会社さんと施工会社さんのマッチングプラットフォームのような存在です。

正確にはイタンジが管理会社さんから一括で施工管理を受託、あらかじめ多くの信頼できる施工会社さんと契約を結んでおき、施工を依頼するビジネスモデルです。

これにより、管理会社さんは

  1. 施工会社さんを探す手間

  2. 施工会社さんとのコミュニケーションの負担

  3. 日程が合わずに工事が遅れてしまうリスク

を軽減することができます。

内装工事くんは、更新退去くんよりリリースが新しいプロダクトであり、現在もPMFを探っている途中です。

新規事業に興味のあるBizDev、PdM、エンジニアの方はぜひお手伝いいただけると嬉しいです。

カジュアルに話してみませんか?

長々と記事を読んでいただきありがとうございました。
少しでもイタンジのプロダクトや提供している価値をご理解いただければ幸いです。

もう少し話を聞いてみたいという方は、ぜひカジュアルにお話しましょう!今は転職を考えていなくても、ただの情報交換でも構いません。私もあなたのワクワクを聞かせてください!


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