見出し画像

会社にうまく使われろ

リーダーの仮面という書籍を知っていますか?

32万部売れている大ベストセラーです。エグいですね。

ちなみに内容としては部下は軍隊ばりに指導しろって内容です。

ルールを守らせ、プロセスでは無く結果を見ろ!ティール組織を鼻で笑う指導方法です。

しかしそれにも一理あります。なぜならあなたのように自ら学ぶ人は少ないからです。

お分かり頂けましたか?学ばない人間には強制でもいいからやらせるしかないのです。

会社の看板、会社の力を「自分の力だ」と勘違いしている人もいますが、そういう人が下手に独立すると危険です。

個の力、個の存在だけで、生き抜いていける会社員はいないのです。
「個の時代」なんてウソである

確かに勘違いしている人もいるかもしれません。しかし全ての人がそうであるのならばリクルートから独立した人や色々な会社から独立した人はどうなるのでしょうか?

確かに会社のおかげで独立できたのかもしれません。しかしそれはその人の才覚であると認めなければいけない。

なぜならば自らがリスクを冒し行動したからです。そしてその人たちは組織に十二分に貢献したはずですよね。だからこそ「恩知らず!」などと謗るのではなく認めてあげるべきだと私は思うのです。

そしてこのような組織論(ティール組織かピラミッド型の階層組織か)のような論には2点考えなければいけない点があります。

それは
組織はコミットを求める。
個人は利益の分配を求める。

です。

説明していきます。

日本の組織には自分のことしか考えない人が多い

リーダーとは決定権を行使する立場です。部下とは決定したことを実行する立場です。これを反故にしてしまうと組織として成り立ちません。

いま流行しているティール組織やDAOを可能にするのは元々エンゲージメントの高い組織だけです。

もし会社がオンラインサロンのようなエンゲージメントが高い人しかいないなら上記のような組織も可能です。

しかし、「こうしたほうがもっと会社の収益性が上がるのに」こんなことを考える人は少数派です。大半の人が毎日の業務が楽になることしか望んでいません。

あなたの周りにも「自分さえよければ会社なんて知らないよ。自分の身は自分で守らないとね」というタイプの人がたくさんおられるのではないでしょうか?

自律分散型組織(DAO)やティール組織にこのような人が混じるとどのようなことになるか?会社がつぶれるのです。

なぜならそのような人たちは自分の利益を優先するからです。

そしてすべてのリーダーが個人の利益と会社の利益をニアイコール(ほぼ同等)になるように設計するのはかなり難しいのです。

会社としては24時間コミットして会社の利益になるようなことを考えてほしいですがそれを求めると訴えられます。そして従業員としては自分の最大幸福を考えて働いているわけですから週3勤務でリモートワークを求めるわけです。

つまり経営者と従業員という存在は最大幸福が相反関係にあるのです。

だからこそ経営者はルールで縛り、お金を払うのです。そして部下はルールを守り、給与をもらうのです。

私は製造業なので製造業を例に出してみましょう。製造業やサービス業にはピークタイムというものが存在します。一番忙しい時間帯です。

この時間は夜のこともあれば朝のこともあります。みんなが働きたい時間ではありません。つまり会社にとっては必要だが従業員にとっては嫌なものです。忙しいうえに働きたくない時間。しかし確実に利益になる時間。

この状態で従業員の意見を聞くとどうなるか?儲けの時間帯を逃すことになります。なぜならエンゲージメントが高い社員は少ないからです。

でもそれならばマネージャーは時間帯をみんなが働きたい時間帯にピークタイムを持ってくればいいんじゃないの?それは不可能です。

なぜならばお客様をマネージすることは基本的に不可能だからです。

システムの保守の人ならわかると思いますが作業開始は基本的にお客様の業務終了後か休みの日です。それを「うちの従業員がその日は用事があるので五時までしかいられません。だからその日はそちらの会社は仕事休みにしてもらってよろしいですか?」なんて言えますか?

お客様に合わさなくてもいい会社というのはほぼ存在しません。もしそのような会社があるとすれば先生と呼ばれる業種ぐらいではないでしょうか?

普通の会社では(先生と呼ばれる業種)ほどお客様からエンゲージメントを集めることは難しいです。

なぜ会社は存在するのか?

経営者と労働者の相反関係についてはお分かりいただけたと思います。しかしもう一点だけ補足説明させてください。これは経営者サイドの視点ではありません。

実はティール組織にはもう一つ成立する方法があります。それは全員で利益を分配することです。

なぜ従業員と経営者の利益が相反関係にあるか?それは分配できていないからです。例えば積み上げ方式の原価には工賃が含まれますよね?

それは買う側からすれば余剰利益なのです。

例えば漫画を作ったとします。それを購入者が買う。そこには漫画の利益だけです。しかしそこにスタッフを雇って手伝って貰うとその人の工賃が加算されます。

さらにそれを印刷してたくさんの人に読んでもらおうとすると印刷する人の工賃がのります。さらに紙を大量に作る人の工賃、紙を作る機械の工賃、etc…と無限に余剰利益が加算されていくのです。

購入者は漫画に価値を感じでいますがそれ以外には価値を感じていませんよね?なのに価値を付加している。

しかし紙を作る人や紙を作る機械を作る人がいなければ漫画の価値は高くなり(この世に一つしかないから)あなたは漫画を読めません。

そう考えれば価値を感じますよね。

それらを説明せず(できず)に工賃を取らず受注する。そして利益を分配できず相反関係をさらに深める。

つまり経営者側も利益を出して分配するという行為をサボっているわけです。つまりは従業員に「フルコミットで会社に利益を出せ!利益が出ればお前らにもおこぼれ出してやる!」というアホムーブをしているのです。

ましてや高級車を買ったり無駄遣いに利益を使うなんてアホとしか思えません。

経営者は確かにレバレッジを効かせているのでお金を多く貰うのは当たり前だと思います。

しかしそれで経営者側が「フルコミット!木目みせたろかい!」なんていうのはおかしいのです。

なぜなら自分のしたいことを手伝ってもらっているからです。別に従業員のために会社があるわけでもなければ経営者の親族のために会社があるわけでもないのです。

顧客のために会社は存在するのです。

綺麗事でしょうか?

例えば「利益がこれだけ出ました。しかしランニングコストにこれだけ必要。そしてそこに来年の投資としてこれだけ引きます。そして何か不測の事態があったら潰れるので自社資本比率のためにこれだけ。でここから利益にコミットした人に分配していきます。」

みたいな説明があったらどうでしょう?あなたは納得して受け取るのではないでしょうか?

その部分を不透明にした上に従業員には到底買えない車を購入して従業員には到底食べられないものを食べているから納得感がないのです。

しかしこんなこと(説明責任を果たすこと)を経営者がするはずありません。なぜなら従業員は所詮従業員だと思っているからです。そして私やあなたも所詮経営者はこんなものだと思っているのではないでしょうか?

ペルソナの設定

だからこそ今できるアクションは仮面を被ることです。心を開くのではなく閉ざすのです。

そんなことでは自分らしく生きられない?そんな不透明な場所で自分らしく生きる必要はあるのでしょうか?

もっとふさわしい自分らしく生きる場所は自分で作ってください。だからこそサードプレイスが盛り上がっているのではないでしょうか?

リーダーの仮面があるのなら部下の仮面があってもいいはずです。それこそリーダーだけが仮面(ペルソナ)を被って部下がありのままの自分でいれば疲れてしまいませんか?

ペルソナをもし否定してしまえばあなたのシャドー(影)は深く強くあなたの心を蝕みます。

ペルソナもあなたの一部分です。仮面も我なのです。

あなたには他人に見せていない部分はありませんか?もしそうであるならそれは認めるべきペルソナです。

もしペルソナ無く外を出ているのなら無防備であり危険です。裸で外を歩くのと同じです。

ありのままの自分は大事にする一方他者と交わる場面ではペルソナが必要です。

例えばこんな話があります。


ずっと悩んでいる女性がいました。接客でお客様に明るく接客することができなかったのです。だから職場で上司に「もっと心を開いてお客様に接客しないと!」と何度も言われるのです。

そしてその女性は心理カウンセラーに相談しました。そしてその心理カウンセラーはこう伝えました。

「心を閉ざしてください。仮面を被りましょう!職場では明るいあなたという仮面を被って演じるのです。明るいあなたを。」

そうするとその女性は職場で明るく接客できるようになりました。すると上司は「それだよ!それ!心を開くができるようになったじゃないか!」


仮面の大事さがわかっていただけたでしょうか?

リーダーの仮面があるのならば部下の仮面があってもいいんです。明日から納得いかない指示がきても仮面を被って部下を演じるのです。

でもその仮面を被っているのもあなたですよ?優しいあなたは大事にして部下の仮面を被ったあなたは仕事に邁進しましょう。

いろんなペルソナを持つのが人間です。相反関係にあるように見えてもそれが正しい心を守る方法なのです。

何処でもかしこでも"本当のあなた"である必要はないのです。それが人間らしさではないでしょうか?

部下の仮面。それはあなたの心を守る大事なペルソナです。

無理に一貫性なんてもつ必要はありません。本当に大切にすべき一貫性を大事にしましょう。

その意見は本当に大切にすべき意見ですか?あなたの心よりも?もう一度問いかけてみましょう。

それでは、また、火曜日に。

あどりでした。

《昨年はありがとうございました!今年もよろしくお願い申し上げます。スキやコメント頂けると幸いです。シェアやオススメしていただけると幸せを感じます。もし面白くない。もしくはリーダーの仮面を馬鹿にするのか!という意見がありましたらそのあなたの意見をコメントにどうぞ!それでは!》






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?