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大阪で「大阪万博2025」について考えてみました

こんにちはRYUです。唐突ですが皆さん、2025年の大阪万博に行きたいと思いますか?? 当初から対応の遅れが指摘されていたこのイベント、現段階でも「無理筋」「間に合わない」という報道が連日されています。
私自身も万博について既に忘れていたんですが、先日大阪でJR環状線に乗ったところ、万博のアドトレインに乗るタイミングになり、改めて大阪万博がいまどうなっているのか?関心を持つに至りました。

そんなわけで、今回は2025年の大阪万博が本当に開催できるのか?そして入場客は集まるのか?について調査してみたいと思います。

会場の準備状況はこんな感じ

さて2024年4月末時点の情報を集めると、EXPO2025の会場設営・インフラの進行状況は概ね以下のようです。

①パビリオン建設
外観から全て自国の企画で建設する「タイプA」のパビリオンは全部で50か所。このうち建設を開始したのが14か所であるのに対し、まだ建設会社も決まっていない「手つかず」も同数の14か所あります。当初は2024年10月に全てのブースが完成する予定でしたが、現時点からあと5か月しかないことを考慮すると・・・プレハブじゃないと無理?!な時期になっています。

②来場チケット
予約販売分1,400万人分のうち、4月10日現在で売れているのは目標の9.2%にあたる130万人とのことです。今後売れるか?は万博の内容次第でしょうか。

③シャトルバスのドライバー
募集180人のうち、現状100人が不足しています。ご承知のとおり大都市圏でバス・トラックのドライバーは慢性的に不足しており、こちらも簡単には解決できない問題です。

探してみたら、万博会場のライブカメラがありました!5月9日時点の会場画像がこちら。まだ建造物はまばらで、上記①が本当であることが分かります。

5月9日時点の会場(ライブカメラ画像)

以上を考慮すると、万博のメインコンテンツである各国のパビリオン建設は、10月の完成予定には到底間に合いません。あとは来年の開催までに完成に漕ぎつけるか?という綱渡りの対応になります。

国民の反応はこんな感じ

では次に、開催できたと仮定した場合、来場者が集まるのか?について考えてみたいと思います。Yahoo!Japanが2024年4月に国内で調査した結果がこちら。

全国レベルで見ると、なんと90%近くが「全く関心がない」という反応でした。これではチケットが売れるのか?ちと心配になります。

「地元の機運向上」もズレてる

こんな状況の中、今回たまたまJR大阪環状線で大阪万博をPRするアドトレインに乗車しました。せめて地元の大阪市民には、「大阪万博に行こうよ!」という機運を盛り上げたいんでしょうが・・これも何だか方向性がズレていました。

JR大阪環状線のアドトレインに遭遇

まど上ポスター(額面)は、例の万博キャラクター「ミャクミャク」が延々と展開されます。キャラクター自体は悪くないんですが、今回の万博は肝心の「見どころ」が不明なので、「何が体験できるのか?」を訴求したほうが効果的だと思うんですが・・・おそらく、その部分はまだ決まっていないのだろうと思います。

まど上ポスターはずっとコレです

そして最も無理筋なのが、中吊りで展開されているカウントダウン漫画。「行くぞ!万博」がキャッチコピーなんですが・・・ここで何が見られるか?分からないのに誰が共感できるんでしょう??

車内はこんな感じです

カウントダウン漫画を個々に見ると、開催333日前は・・・「商店街のオバちゃんを見て昔の万博の衣装を想起せよ」という、謎の楽しみ方が推奨されています。これ、広告代理店はどんなプレゼンをしたの??

これを見て行きたくなります?

こちらの開催前325日では、「万博関係のSNSを見たらフォローしろ」とのこと。万博の内容が全く分からないのに、なぜ協力しなきゃならないんでしょう?一方的過ぎて閉口しました・・・

これが一番イラッとしました

こちらの開催315日前も謎です。「万博カラーの傘」なんて、万博のキャラグッズ以外は売っていないと思います。私には意図が分かりません・・・。

傘と万博、何か関連性ある?

最後に・・・開催305日前も謎です。「展望台で万博会場を一望する」ことをお勧めされているんですが・・・

開催300日近く前の会場って、これですよ??本当に開催できるのか?不安だけを感じるので見ないほうが良いと思いました。

再び5月9日のライブカメラ画像

・・・というわけで、現状の大阪万博は地元・大阪市民の関心も低く、かつ機運向上を図ろうにも、盛り上げる手段が無い現状が明らかになりました。
そんな大阪万博が大阪市民に強いる負担は、一人あたり27,000円!なぜ大阪市民が怒らないのか?不思議に思います。

そして最後に・・・この状況でも万博を推進しようとする「大阪市」「大阪府」「維新の会」の本音が垣間見えたのがこちらの動画。

先ほど紹介したJR環状線のアドトレインでOAされていた動画広告なんですが、耳を疑うセリフが。

「チケットを買うまでが万博ですから!」

・・・ちょっと待ってもらえます?普通に考えて、万博の会期が終わるまでが万博じゃないでしょうか?「チケットさえ売れてくれたら、あとは知らん」という本音が垣間見えたようで、もはや「トドメの一撃」になりました。

1970年に開催された大阪万博は熱狂的に迎えられ、「会場は人・人・人」と形容されるほど成功していたのに・・・今回の万博は、どこで間違えてしまったんでしょうね??

私は1970年、6歳の頃に大阪万博に行き、大混雑の中でも楽しんだ記憶があるのですが・・・二度目の大阪万博に行くか?は、もちょっと考えさせてもらおうと思います。 (RYU)