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パステル 5月20日〜365日の香水

香りを混ぜる
ワークショップをしていて最初のころは、各々の香料がいい香りといい香りだけれど「混ぜたら変なにおいにならないか」という不安、質問をうけることが以前はよくあった。
たくさんのベースを用意しつつ、毎回のテーマにあった香料を選び、
新しいベースを調合し、そして、どのような組み合わせでも、相乗効果が発揮されるように・・・いつもそれを理想にしている。

絵の具を混ぜる
水彩でも油彩でも絵の具を混ぜていくごとに色がどんどん混濁していく現象がある。私もいたずら半分にそんなことをした記憶がある。
その時の絵の具はたいてい原色に近いものを使っていた。
ふと、パステル系の色合いだけで混ぜていくことを繰り返したらどうなるのだろう?と思った。

白を混ぜる
パステルは白を混ぜる。
そのことで色が薄くなるというよりは、優しくなる、ほんのりしてくるというのが私の感覚。
優しい、ほんのりしたものをたくさん混ぜいていくとどうなるのだろう?
彩度(色の鮮やかさ)は混ぜるほど低下する。一方で明度(明るさ)は常に白が一定混ざっているので、あまり変わらないはず。

心に白を混ぜる
強い意志や強い感情がいくつかでも自分の中に生じると原色と原色のように、いつの間にか気持ちも感情も混濁してしまいそうだ。
だから、いつも、白を混ぜておく。
唐突だけれど彫刻家のイサム・ノグチが「(言葉遊びではないけれど)軽さは明るさにつながる」と言っていたことがある。
明度を損なわないパステルカラーのように
心に白を混ぜて、心を軽やかにしておきたい。

サロンで大切にしている「ときめく会話」「穏やかな風」「ちいさなアハ体験~目から鱗の刺激」「エレガントな尊重」のうち「穏やかな風」が運ばれる空間ということももまた、白が混ざって軽やかさにつながっているということなのかもしれない。
白を混ぜて曖昧にするのではなく、優しくする。

Pastel/Gres/199?
現在はカボティーヌ(CABOTINE)のシリーズとして位置づけられている。カボティーヌについては前に書いた通りで、その体現するカラーは草原の若々しい緑だから、それに続く”パステルの世界”は淡く優しい「パステルグリーン」なのかだろうか。

自分を信じるカボティーヌ、優しく自分を信じるパステル、そんな関係が自然と形成されてくる。信じ方に優しさが出てくると他者にも優しくなり他者からの優しさにも敏感になるのかもしれない。

香り、思い、呼吸

5月20日がお誕生日の方、記念日の方おめでとうございます。

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