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Sora? 動画生成AIの何を、「すごい」とか、「怖い」とか言ってるの?

OpanAIの動画生成AI「Sora(そら)」が発表されて、世界中が沸いていますが、なぜ、芥川賞「東京都同情塔」の方が話題にならないんだ!って憤り(?)を感じている足立明穂です(^^;

まじ、Soraなんて、どーでもいい。そんなことで驚いているぐらいなら「東京同情塔」を読めよ!って思ってるのですよねーw

あ、どうせ読むだけなら、単行本ではなく、文藝春秋3月号がおすすめです!!

だって、受賞作品だけでなく、書評や、AIと小説に関する話も書かれているから。

文藝春秋が、AIのことを書くって、これは、読んでおかないとですよ!w

まだ、全部、読んでないので、これについては別の機会に。

で、問題は(?)Soraですよ! Sora!
「そら見たことか!」なのか、「そらねぇー」なのか、考えてみたいと思います(え?w)

動画生成AIの「Sora」は、なぜに騒がれるのか?

Googleトレンドで、検索キーワードsoraを見てみると・・・・

見事にピーク!w
このグラフは、日本での検索状況ですが、2/16から上昇しています。

ワールドワイドで見ても・・・

やっぱ、2/16から、グンって上昇しています。
ただ、面白いのは・・・・

ダントツで中国での検索が多い!www 必死で調べてるのかな?(^^;

あ、そもそも、OpenAIの開発した動画生成AIのSoraが何かわかんねーって人もいるかと思うので、これを見てくださいね。

まるで、実写であるかのような動画なのですが、AIが作り出した動画。

しかも、あれこれと専門家が複雑なパラメーターを入力したのではなくて、下記のようなテキストを入力するだけで作り出せます。

Beautiful, snowy Tokyo city is bustling. The camera moves through the bustling city street, following several people enjoying the beautiful snowy weather and shopping at nearby stalls. Gorgeous sakura petals are flying through the wind along with snowflakes.
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DeepL先生の翻訳
雪の降る美しい東京の街が賑わっている。美しい雪景色を楽しみ、近くの屋台で買い物をする何人かの人々を追いながら、カメラは賑やかな街の通りを移動する。華やかな桜の花びらが雪の結晶と一緒に風に舞っている。

で、こんな映像が!

確かに、これを見ると、すげーーーーーーー!ってなります。

ただ、まだ一般公開はされないので、誰もが使えるのは、まだまだ先でしょう(私の勝手な予測では、3か月から半年先だと思います。その理由は後ほど → 別記事にします)。

生成AIは、同じ結果を出さない。だからこそ・・・

デイするわけではないですが、生成AIは、「同じ回答」をすることはまずありません。

テキストだと、なんとなく似た内容にはなりますが、画像生成や動画生成だと、違う画像になります。

先のプロンプトで、ChatGPTにお絵描きを試してみたら、こうなりました。

どれも、なんとなくは、いいけど、違和感がありますよねw

で、今回は4回だけですが、これを、何千回、何万回とやっていると、「おぉ!!」という画像も出てきます。

そして、それを、「AIで作りました。プロンプトは、これです」みたいな提示をすると、多くの人は、簡単にすぐに生成AIで作れるって思ってしまいます。

実際、パルコのCMを生成AIで作った木之村さんも、何度も何度も試行錯誤をしているけれど、AIを使ってない人ほど勘違いしていて、1回ですごい作品が出てくると思っているといわれてました。

なので、先のOpenAIのSoraの動画も、何千回、何万回とテストした結果の動画なので、そこは勘違いしない方がいいですよ。

つまり、一般に利用できるようになったからといって、誰でもすぐに映画の短編のような動画が作れるという状態にはなりません。

実写のような動画が作れることが、すごいのではない!

ニュースなどでは、実写のような動画が作れることで話題になっていますが、そこに、今更、驚くのですか??

いや、IT業界に長いので、そこは驚かないです。

だって、1995年に、NHK番組「新・電子立国」で、映画「バットマン」でCGのバットマンが歩くシーンを作ったら、俳優から大クレームがきて、使われなかったという話があります。(下記動画の最後の方の27分ぐらいから)

もう、30年も前に、映画で使えるレベルで、CGは進んでいたのです。

なので、そこから30年もすぎれば、そりゃ、もっとすごいことになってるでしょうw

それよりも、今の生成AIは、「速い、上手い、安い」なんです!!w

どこかの牛丼屋のようですが、手軽に、素早く使えて、クオリティも高くなっているのが、今の生成AI。

とくに、「速い」が、桁違いになっているので、ここがとんでもない変化を世の中にもたらしてきます。

動画を作る、あるいは、カメラで撮影する、そして、編集して・・・

一人でやろうとすると、すごく時間がかかります。

これからは、生成AIが、いろいろとやってくれるようになって、しかも、数分で作るような時代になってきています。

人の言葉で伝えるだけで、操作ができる、つまり、「操作を学ぶ時間」が不要になってるのです!(ここが、非常に大きい!!!)

人間が新しいことをするのに、操作を学ぶ必要があったのが、不要になる世界へ突入しました。

この「人間が学ぶ時間が不要」になったというのは、劇的に速くなっているのですよね!!!

AIに対する漠然と持っている不安や怖さはどこにある?

さて、ニュースでも、生成AIの成果を見て、すごいといいつつも、怖いとか不安といったキーワードが続きます。

もっとも、この新しいことに対しする不安を感じやすいのが日本民族らしいので、海外の「おっしゃー!バリバリ、使って、仕事するぜぇ! これからは、AIじゃー!」みたいなのは、あまり出てこないですwww

とはいえ、海外でも、著作権だの、クリエイティビティだの、職が奪われるなど、言われてますよね。

個人的には、なんとなく感じる不安というのは、3つあるのではないかと思っています。

生成AIに対する不安 その1 「違和感」

AI技術の進化は、確かに漠然とした不安を感じることもありますよね。

AIがもたらす変化や未知の領域に対する不安は、人間として自然なことです。しかし、AIの進歩は人間の生活を豊かにするためのものであり、多くの面で能力を補完し、強化することになるでしょう。

医療、教育、環境保護、災害対策など、様々な分野の課題を解決するための強力なツールとなり得ます。例えば、AIによる病気の早期発見や治療の最適化、教育の個別化、気候変動に関するデータ分析と予測など、人間だけでは時間がかかり、難しかった問題に対して解決策を見出すことができるようになるかもしれません。

不安を取り除くためにも、AIの開発と応用における倫理的な指針や規制の枠組みも整備されつつあり、技術の安全性と公平性を確保するための取り組みが国際的に進められています。ただ、専門家に任せるだけでなく、私たち一人ひとりがAIについて学び、理解を深めることで、この技術をより良い方向へ導くことができるでしょう。

最も重要なのは、AIが人間と協力し、私たちの生活を支え、向上させるツールであるということを理解することです。AIの進歩は、人類が直面する多くの課題に対して新たな解決策を提供する可能性を秘めているからこそ、漠然とした不安を感じることはありますが、AIについて学び、理解を深め、この技術をポジティブな方向に導くことによって、その恩恵を最大限に享受することができるでしょう。

・・・・って、ChatGPTの文章に、多少、手を加えてみましたが、どうでしたか?w

なんか違和感を感じませんでした?

ちょっとしたことなのですが、無意識に違和感を感じるのがAIなんですよね。

少し話が違いますが、現代アートなどで、子供の落書きのような絵画とかを見て、「こんなの、誰でも描けるじゃん!」とかいいますが、実際は、そうではないという実験結果があります。

アーティストが描いた落書きのような絵と、子供が描いた本当の(?)落書きとを並べて、どっちがいいと思うか?というアンケートを取ると、アーティストが描いた絵の方が、好まれるという結果になるそうです。

無意識に何かを感じる、何か感情を動かされるものが、やはり、そこにはあるのです。

同じように、生成AIでつくられた文章や画像などは、人間がつくったかのように読める、見えるかもしれませんが、やはり、どこかに違和感を感じているのです。

この違和感が、なんとも表現できない不安になるのでしょう。

生成AIに対する不安 その2 「処理速度」

生成AIの驚異的な処理速度の速さは、目を見張るものがあります。

先のテキストだって、ほんの数秒で出力されます。

下の画像も15秒で出力されました。

この速度を見たら、「絶対、人間にはできない!」って、びっくりしてしまいます。

電卓やエクセルの集計だって、人間業ではない速度で計算しているのですが、数式のような答えがきっちり決まっていて、計算で出せるようなことなら、それほど驚きませんよね。

しかし、文章とか、絵のような、計算だけでは求められないようなもの、大まかには似ていても、異なる答えになるものに対して、コンピュータが出力できるということにびっくりします。

そして、人によっては、その文章や絵を見ると、何か「意思」や「感情」のようなものが、コンピュータに芽生えたのではないか?という気になることさえありますよね。

コンピュータに意思や感情が芽生えることで、人間に対して、怒りのような感情を持つのではないか?といった不安を抱かせるのではないかと思います。

生成AIに対する不安 その3 「発展・進化のスピード」

ここを煽る(?)傾向が強いように思うのですが、この1年間の生成AIの進歩を見ると、「数年もすれば、人間のやれることなど、なくなるんじゃないか?」と思ってしまうかもしれません。

思い起こせば(ってほどの時間でもないですけどねw)1年前の2023年2月ごろにChatGPTが一般にも使えるようになって、騒がれるようになりました。

Googleトレンド 日本での「ChatGPT」検索数の推移

当時は、ただテキストが表示されるだけでしたが、今や、画像もかいてくれるし、プログラムも作ってくれます。

これを応用して、ビジネスから趣味から、学校教育にも応用されていますよね。
プレスリリースが掲載されているPRTIMESで、「ChatGPT」と検索すると7千件以上ヒットします!

https://prtimes.jp/main/action.php?run=html&page=searchkey&search_word=ChatGPT

確かに、こういう状況を見ると、なにかわからないけれど、将来に対する漠然とした「不安」が広がりますよね。

これらの不安の根拠は何か?

3つ挙げましたが、これらの不安って何でしょうか? なぜ、漠然とした不安がよぎるのでしょうか?

単刀直入に言います!w

何も知らないから!!!

そう、生成AIの結果ばかりを見ていて、いったい、何が起きているのかがわからないから怖いのですよね。

この「わからないから怖い」というのは、人間、いや、生物としての本能でもあります。

例えば、目の前に2つ大福があるとします。そのうちの一つには、ワサビがたっぷり入っていると言われたら、あなたは、どっちを選びますか?

もちろん、あんこの中にワサビは入っていますから、見た目では区別できないですよw

めっちゃ、悩んでますよねwww 特に、大福の上に、なんか目印のようにチョコが! これは、果たしてワサビなのかどうか?w

野生動物は、食べ物を食べるときには、匂いを確認し、少し舐めて、少しかじって・・・・

そうやって、確認しながら食べます。

しかし、飼われている犬や猫はどうでしょうか? 動物園にいる動物たちは?

なんの疑いもなく、人間が与えたエサを、バクバク食べます!

人間も社会生活していると同じ状態になっていて、家で食べる食事、レストランで出てくる料理、通販で買える食材・・・・

何も疑わないで、口に入れますよね。

人間が社会生活をするというのは、このような「安心」を得るために行っていることが大きい。

そこには、他人に対する信頼があり、その信頼の上に、商品やサービスがあるので、安心して利用するわけです。

レストランの料理も、通販の食材も、それを運用している人、作っている人、関わった人たちへの信頼があってこそ、無条件に口に入れることができます。

話が脇道にそれてますが(^^;)、生成AIに関しては、出てきたばかりであり、運営している人たち、サービスの主体などがわからず、また、生成AIやChatGPTという言葉が独り歩きしていて、多くの人は、「言葉は知っているけど・・・」状態で、なんだかわからないから怖いのです。

不安を解消するには、ChatGPTを呪縛する!(え?w)

いきなり「呪縛(じゅばく)」って怪しげなことを言い出しましたw ここから先は、注意して読んでくださいね。信じなくてもいいですw

マンガ「呪術廻戦」が大好きなのですが(笑)、そもそも、呪詛とか陰陽道とかは、「言葉」の力を利用していると思っています。

一番大きな呪縛が、「名前」。

わかりやすい例が、病気ですね・・・
こういうこと、よくありませんか?




毎日、何か体がだるくて、疲れているのとは違うけれど、食欲もあまりなくて、すぐぼーっとしてしまう・・・

体温や血圧を測っても、特にいつもと変わりないし、先日受けた健康診断でも、特に異常は見つからなかった・・・

なんか、不安・・・ ひょっとしたら、重い病気になりはじめてるのじゃないか・・・

思い切って、病院へ行って、ドキドキしながら診察を受ける。

「先生、どうなのでしょう?? 何か、変な病気でしょうか??」

「あー、花粉症ですね」

「え?? 今まで、そんなことなかったのに・・・」

「今年は花粉が多いから、症状が出てきたのでしょうね。そういう人、多いんですよ。」

花粉症! そうだったんだ! この症状が花粉症なんだ!

それがわかった瞬間に、なんか、今までのもやもやした不安がなくなり、ほっとした気持ちになった。でも、ぼーっとするのは変わりないけど・・・・



ありますよね? 病名がわかった瞬間に、ほっとするってこと。
別に、それがわかったからといって症状が改善されるわけでもないけど、なにか安心する。

言葉によって「縛り」が生まれると、他人に説明するときも「花粉症だから」といえば、「花粉症かぁ・・ 大変だよね・・・」って、共通認識が簡単になる。

これが、「言葉」の持つ力なのです。

逆に言えば、言葉にならないことが、怖い。

と、ここまで書くと、

「おいおい、生成AIとかChatGPTって言葉はあるじゃん!」

って、言いたくなりますよね?w

ただ、この言葉の力、「呪縛」を発揮するには、その言葉の意味が作られていないと効果は薄い。

「花粉症」という言葉からは、花粉の飛ぶ春や秋の季節に、鼻水が出たり、目がかゆくなったり、くしゃみをしたり、ぼーっとしたりする症状という意味で、共有されています。

ところが、生成AIとか、ChatGPTは、言葉としては独り歩きしているけれど、その共通認識が作られていないので、まだまだ、「縛り」ができていません。

縛られていないからこそ、人によって印象が違うし、説明が違うし、それを聞いていると、だんだん分からなくなってしまう・・・

で、結果的に、漠然とした不安が沸き起こる。

とまあ、こんな状態が、今なんだと思います。

テクノロジーに限らず、新しく世の中に出て着る商品やサービスなど、すべて同じ状態ですね。

銀行だって、今は、「お金を預ければ、利子がついて増えるし、お金を借りれば利子をつけて返さないといけない」って、誰もが認識しています。しかし、銀行が登場した当時はどうだったのでしょうか? 利子という言葉が理解されない状況では、なんか怪しい話に聞こえたに違いありません。

何を言いたいのかっていうと、結局のところ、知らないことが不安を呼び起こすのであって、どういうものかを理解すれば、そんな不安などなくなっていきます。

また、専門家になるわけではないので、細かいことなど知る必要はなくて、なんとなく、こんなものってつかめればOKなんです。

だって、あなたも、「え? 携帯電話? 電波でつながって話できるんでしょ?」ぐらいにしか理解してませんよね?w 小さい子に「電波って何? なんで、電波でつながるの?」とか質問されたら、「そういうことは、大きくなったらわかるから、学校でしっかり勉強しようねー」ってごまかしますよね?wwwww

ということで、私のオンライン講座で、少しでも不安を解消していただければと強引に締めくくりますwwwww

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