あなたのおかげで

長い冬との別れが近づいている。

春の訪れが待ち遠しい反面、毎年花粉に悩まされる。
喉も鼻も目も、調子がすこぶる悪い。

大好きなコーヒーの薫りも存分に味わうことができない。

そんなとき、ふと思う。

調子良くいられることは、どれほど幸福で有難いことであるのか。

好きな人に会い、他愛もない話ができること
好きなものを食べ、香りを嗅ぎ、味わえること
好きな音楽を聴き、映像を観て、感動できること

普段当たり前のように過ごす日常は、すべて自分の身体のおかげだ。

わたしたちがゆっくりと眠る間も、内臓たちは休みなく、頑張り続けてくれている。

常に一緒だから忘れてしまうけど、内蔵たちはわたしたちのために頑張り続けてくれている。

あなたがまた明日も、明後日も、

好きなひとに会えるように
好きなものを味わえるように
好きなものに感動できるように

頑張り続けてくれている。

つくづく人生は、
いろいろな存在のおかげで成立していることに気づく。

「あなたのおかげ」が幾重にも幾重にも積み重なっている。

そんなことを考えながら今夜も静かに眠りにつく。

おかげさま。

本当にありがとう。