【斉藤壮馬さん インタビュー前編】「生誕1250年記念特別展 空海 KŪKAI-密教のルーツとマンダラ世界」音声ガイド
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春爛漫、お出かけ日和には奈良へ。奈良国立博物館で、2024年4月13日~6月9日まで「生誕1250年記念特別展 空海 KŪKAI-密教のルーツとマンダラ世界」が開催中です。
9世紀初頭、中国・唐に渡って密教を学び、日本に伝えた空海。日本の仏教界に、文化に、大きな影響をもたらしました。そんな空海の生誕1250年を記念した本展では、空海の足跡と、空海が伝えた密教のルーツをたどります。空海ゆかり貴重な宝物がずらり。インドネシア・ジャワ島で見つかった密教ゆかりの仏像や、修理後寺外で初公開の高雄曼荼羅(京都・神護寺所蔵)など、見どころ満載です。
音声ガイドナビゲーターは声優の斉藤壮馬さん!
本展の音声ガイドナビゲーターを務めてくださるのが、かねてから空海に関心を持っていらした、声優の斉藤壮馬さん!収録後にお話を伺いました。
―以前、斉藤さんが空海に関心が深いとお聞きしたことがきっかけで、今回の展覧会の音声ガイドをぜひお願いしたい、ということになりました。斉藤さんが空海に興味を持たれたきかっけは?
斉藤さん:最初に空海を知ったのは、おそらく学校の授業だったと思います。歴史を学んでいく中で、こんなにすごい才能を持った方が1000年以上も前にいたのかと興味を持ちました。母が高野山のある和歌山県の出身だったこともあり、高校生から大学生くらいのころ、若者ながら調べてみようかなという時期があったんです。
それから4、5年くらいたった後、少し心身のバランスを崩し、何か自分の発想だけではないものを求めていた際に、いろいろな方が空海について書いたり、話したりされているものを見聞きする機会がありまして。勝手ながら、どこか不思議な縁を感じています。
―ご自分でも調べたり、本を読んだりとかされたんですね。
斉藤さん:そうですね。『三教指帰』などには軽く触れたことがありました。
自分には、知らないものを知りたいという知的好奇心や、単純に知らないことを知った時の喜びみたいなものが昔から強くあったのですが、空海についても、いつかもっと深く知りたいなと思ってきました。今回このような機会をいただけて、とてもありがたいです。
空海の魅力とは・・・
―もっと知りたい思わせる空海の魅力とは、どんなところですか?空海が残した言葉などでしょうか?
斉藤さん:もちろん、それもそうです。それとは別に、本来20年の予定だった中国への留学から2年くらいで帰ってきたりとか、そもそも得度を受けたのも31歳という説が有力視されていますが、前半生はよくわかっていない部分も多い。偉大な人物であることに間違いはないと同時に、それだけではない人間的なエピソードがたくさんあるところにも、すごく惹かれますね。
―なるほど、様々なエピソードが物語る人間的な魅力ですね。
斉藤さん:空海の人生は、フィクション作品でも描かれますが、見方によって、その書き手がどう空海をとらえているかによって、描かれ方が変わります。逸話も非常に豊富で、そういうところも面白いですよね。妙な話ですが、空想というか妄想心をくすぐられるとでもいいますか……。人としてすごく魅力を感じるし、興味を惹かれます。
―ガイドで紹介した中で、特に気になった作品はありましたか?
斉藤さん:今日は作品の画像を見ながら収録していたんですが、とにかく出てくるものがすべて凄まじく、どれも見たいです! 空海は書も有名じゃないですか。書はすごく見てみたいですよね。空海が自分で書いたと言われている……
―『聾瞽指帰』とか、『灌頂暦名』が直筆と伝わりますね。
斉藤さん:その書も見てみたいし、やはり曼荼羅も外せないですね。以前曼荼羅を拝見した時も思ったのですが、実際にその場で見ることで、知識だけではなくその構造を体感できるというか……自然と意識がどこか別のところへ誘われるような気がするんです。これはぜひ現地で感じてみたいです。それから、《諸尊仏龕》もすごく見てみたいです。
―今回の展示では、空間全体が曼荼羅という、展示スペースも見どころです。それから、インドネシアの小さな仏様たちが並ぶ立体曼荼羅。造りが本当に細かくて、オリエンタルなお姿の像が何十体も並ぶのは壮観です。ぜひご覧頂きたいです。
(インタビューは後編へ続きます)
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