見出し画像

私が森敬斗1軍昇格、林琢真2軍降格を望む理由

はじめまして。横浜DeNAベイスターズファンの時雨(Xアカウント @de0661101)と申します。
今回こうして私がnoteを投稿させていただくのは、昨季よりX内にてDeNAファンの間で定期的に話題になります森敬斗(♯6)と林琢真(#00)、どちらを1軍起用すべきかという話題について私なりにデータを交えて持論を展開できればと考えましたためです。


森・林論争とは?

まずはこの議論が始まりました理由および内容から説明いたします。
それにあたり昨季・今季これまでの2人のシーズンを振り返ろうと思います。

昨季の林選手・森選手


昨季4年目の森選手、1年目の林選手のオープン戦成績がこちらになります。
(左より 打率 本塁打 打点 長打率 出塁率 OPS※長打率+出塁率)
森 .135 0 3 .192 .196 .388  林 .296 0 3 .352 .328 .680

このように打席数はほぼ同じですが林選手の方が遥かに良い成績を残しました。
開幕戦3/31は先発が青柳選手ということもありサード林選手、ショート森選手でしたが両者ノーヒット。4/1は森選手がスタメンで1安打。林選手がスタメンへ復帰しましたのは4/5から6試合ショートで出ていますがヒットは5試合目の1安打のみと結果が出ず、以降は主に京田選手が出ています。
この間森選手は4/8の1打席のみと出番なく2軍試合に出場した4/14に鼻を骨折し、4/24に降格しています。

一方林選手は宮崎選手の休養日や京田・大和選手との併用という形でスタメン出場し、4/26~4/29間は全試合ヒットを記録しましたがそれ以降は途中出場が主となります。しかし6/14に自打球で右足を骨折、2軍降格となります。

その頃森選手は2軍でほぼ全試合にショートとして出場。
57試合241打席で
(左より 打率 本塁打 打点 長打率 出塁率 OPS BB%※四球割合 K%※三振割合 UZR※守備全般での貢献 WAR※打撃、守備、走塁、投球を総合的に評価して選手の貢献度を表す指標)
.249 2 21 .341 .314 .655 8.3% 20.7% 6.0 2.2
を記録しました。引用元:森 敬斗 | Player > Stats > Fielding | 1.02 (1point02.jp)
※UZR6.0は200イニング以上のショートで3位、RngR(守備範囲)は2位となります。
1軍ショートがあまりいい成績とは言えず林選手の離脱もありながらなかなか出番を与えられず、1軍での打席は6/16~6/29の7打席のみとなりました。
そして7/29の2軍戦で右手有鈎骨骨折の重傷を負い、シーズン終了となってしまいました。

林選手は7/7の2軍戦で復帰。スタメンとしてセカンド、サード、ショートを満遍なく守り、7/13~7/22まで6試合連続ヒット、8/4~8/6は3試合連続複数安打等結果を残し8/8に昇格。
以降は京田・大和・知野選手とショートで争いつつ宮崎選手休養試合ではサードとして出場。8/19は2本のツーベース、9/17は猛打賞などを記録し、9.10月は打率.277を残す活躍が評価され、広島とのCSでは1番ショートとして2試合連続スタメンとなりました。
トータルの1軍成績は
(左より 打率 本塁打 打点 長打率 出塁率 OPS BB% K% UZR※SS 3B 2Bの順 WAR)
.206 0 11 .241 .235 .476 3.9% 18.8% -0.2 -1.8 -0.5 -0.8
2軍成績は
.233 0 14 .301 .279 .580 6.3% 22.3% 1.3 1.7 0.3 0.5
となりました。引用元:林 琢真 | Player > Stats > Fielding | 1.02 (1point02.jp)

今季の林選手・森選手


そして今季。
林選手はキャンプから1軍、森選手は昨季の手術を考慮してか2軍スタートとなりました。
林選手のオープン戦成績はセカンド、ショートとして出場し42打席で
.286 0 2 .286 .405 .691
でした。
シーズンではこれまで主にショートとして出場。4/5巨人戦ではスタメン出場するなどこれまで12打席で
.083 0 0 .167 .083 .250を記録しています。

そして森選手。
2/24 2軍オリックスとの練習試合でなんとセカンドとして先発出場をしました。これはプロ生活の中では初となります。
そして3/5からは1軍へ合流。3/6のロッテ戦ではセカンドとして9つの打球を無難に捌きます。
打撃では11打席で
.143 0 0 .143 .455を記録。1軍昇格とはならず2軍で出場を続けています。
以上が2人の昨シーズン・今シーズンの流れおよび成績となります。

では本題へ戻り、森派、林派それぞれに分けて説明いたします。


森派・林派それぞれの意見

森派の意見①
一昨季(2022)ショートで1番結果を残したのが森だから
一昨年森選手は61試合に出場し、168打席で.234 2 6 .292 .293 .585とキャリアハイの打撃成績を残し、375イニング守りましたショートでUZR 3.0を記録、WARは0.6でした。ポジションを争った大和選手がUZR-3.0(582イニング)WAR-0.2、柴田選手が同-6.1(311イニング)、-1.4であったため1番結果を残したといえるかと思います。
そのためオープン戦不調とはいえ守備でWARが稼げ、22歳と若いドラフト1位の森選手に投資すべきだと考えます。
そして昨季、主に京田選手、大和選手、林選手、柴田選手が出場したショートのUZRは-11.5と振るわず。森選手が出場していれば改善が見込まれたと思われます。

森派の意見②
林はアマチュア時代セカンドが主戦場であり、いきなり1軍ショートを任せるべきでないから
駒沢大学出身の林選手は、1年生の秋以外はセカンドで出場していました。(二塁手65試合、遊撃手13試合)中日・巨人OBの井端弘和氏がYouTube上でプロではショート向きと仰っていたとはいえレベルの違う且つ選ばれた選手のみが活躍できるショートという場所で通用するのか疑問視されていました。
そして打撃面でもオープン戦で.296の高打率を残したとはいえ60打席未満での結果であり、大学通算打率が.227 1HRの林選手が対応できるかは怪しい、森選手、トレード獲得の京田選手がいることから2軍で攻守のレベルアップを図るべきでは?と思います。

林派の意見①
オープン戦で結果を残した且つ複数ポジションを守ることができるから
先述した通り林選手はオープン戦で一定の成績を残し、森選手は不振に陥りました。
且つ2人の違いは林選手はセカンド、ショート、サードを守れるのに対し森選手はこれまでショートのみの出場であることです。
オープン戦で3つともそれなりに守れ打撃でも結果を残したことから1軍で使うべきだと思います。

林派の意見②
森は怪我が多く、攻守に波があり私生活が不安定だから
森選手は2022年2/27のオープン戦、走塁中に右太腿裏肉離れ・左足首捻挫、7/22新型コロナウイルス、2023年は先述しました4/14の鼻骨折、7/29有鈎骨骨折等離脱が少ないとは言えない選手です。
特に2023年は離脱が多く、そもそも競争の場に入っていない。
そして打撃では2023年5/21に4安打を記録するも5/23~6/7の12試合で僅か6安打に終わる等波がありスタメンとしては使いづらい傾向にあります。
更に私生活では交際していた女性からインスタグラム上で暴露をされる、三浦監督、石井コーチより意識について指摘をされる等プロ選手として疑問の残る点があります。

以上が私から見たこの議論の内容・それぞれの意見となります。

そして私がどちら派かと申しますと、林派でした。
理由は2つあります。
①オープン戦とはいえ内容が違いすぎた
先述の通り森選手、林選手はオープン戦での打撃内容に差がありました。
表面上の成績だけでなく森選手はK%が30%を超え、特に投手が仕上がってきた終盤は手も足も出ずという内容が続いていました。
対して林選手は終盤の西武戦で活躍、且つK%が11.9と低く、守備も無難にこなしておりシーズンが開幕しても適応できるのではと考えました。
開幕後1本出るまでに時間を要しましたが、京田選手が好調であったこと、林選手も1日1本程度打っていたことから2軍で頑張っていたとはいえ森選手を上げてほしいとはあまり考えませんでした。
②そもそも怪我でいなかった
自分の中の評価基準としてまず第一にプレーできる選手>できない選手という考えがあります。
森選手は昨季終盤の約2か月半ほど不在であり、当然プレーすることはできません。なので終盤一定の活躍をした林選手の評価が自ずと上がりました。

と、私の考えは以上ですが現在の考えはタイトル通り
森敬斗1軍昇格、林琢真2軍降格
を望んでいます。その理由をデータを交え説明いたします。
やっと本題に入ります。お待たせいたしました。

森敬斗を1軍で使うべき理由

森敬斗の今季成績・強み

まずは森選手の今季2軍成績がこちらとなります。
(左より 打率 本塁打 打点 長打率 出塁率 OPS BB% K% UZR※SS 2Bの順 WAR)
96打席で.259 1 12 .346 .330 .676 10.4% 24.0% 4.2(141Inn) 3.4(60Inn) 1.3
となっております。
ここで注目すべき点は出塁率UZRになります。
昨季の森選手の出塁率は.314。BB%は8.3でした。イースタンリーグの平均は.328、8.7なので平均を少し下回っています。
しかし今季ここまではこの数字を改善。リーグ平均.315、8.6%となっており上回っています。K%が高めですがBB/K(四球と三振の比率)は0.43とキャリアハイをマークしています。
そうなりますと自ずとスイング率はキャリア最小となり、今季のO-swing%(ボール球スイング率)は32.2%、Z-Swing%(ストライクスイング率)は65.2%となっております。

こう見ますと消極的になってるだけでないか?1軍のボールに振っていけないのでは?と思われるかもしれません。
しかし、ここまでのHard%(強い打球の割合)は29.5%と少し下回っているもののリーグ平均に近い数字、そしてFB%は昨季より7.7%高いキャリアハイの44.3%を残しています。田中将大選手からホームランを記録し、且つこれまで犠飛を3つ記録していることからこれまでより打球角度をつけられていることが分かるかと思います。

そしてUZR。ショートでの4.2は50イニング以上の選手で2位、セカンドでの3.4は同2位となっています。
1000イニング換算ですと30.0、56.1と異次元の数値となります。
森選手といえば広い守備範囲と超がつくほどの強肩で数字を稼いでいると思われるかもしれません。しかし今季はある数字を伸ばすことでもう1段階進化を遂げています。
それはErrR(失策抑止による貢献)です。
森選手はこれまでRngR(守備範囲)によりUZRを稼ぐ傾向があり、ErrRは昨季マイナスでした。それが今季は2.3を記録しており、ダントツでキャリアハイの数字となっています。
2軍でのUZRは当てになりにくいとよく言われますが、森選手は数年前から高水準の数字を残し続けており尚且つ一昨年は1軍でも結果を残しました。ショートの守備が課題だったDeNAですが、むしろ強みに変えるだけの力があると思います。
よく森選手への印象として抱かれがちなダイナミックな曲芸のようなプレーで上手いように見せているだけで堅実ではない、過大評価だ、というのはデータ上では全く無く、むしろ堅実且つ難しい打球も捌いているプロでも上位の守備力を持った選手だといえると考えています。
現在1軍では石上選手が主に出場しておりますが、疲れもあるのかUZR-4.8とリーグワースト2位に沈んでいます。森選手を1軍に上げることで石上選手の負担軽減にも繋がります。

そして、今季から取り組んでいるセカンドにもかかわらずここまでの数字を残していることにより石上選手等他選手がスタメン時に牧選手の交代として守備から入ることも可能になり起用の幅が広がりました。
更に元々の売りである走力も変わらず強みであり、終盤の代走としても活用可能となります。

森敬斗の弱点・改善点

次に森選手が1軍で活躍するにあたりの課題についてですが、先述の通りK%の高さが挙げられます。
リーグ平均が18.3%なので、1軍で勝負する選手ということを考えても抑えていきたいところです。
24.0%は50打席以上の選手ではリーグワースト10位のため、タイプを考えても15%くらいに抑えていきたいところであります。
20歳前半で1軍級ですと楽天渡邊、黒川、日本ハム清宮、ソフトバンク柳町は10%以下を記録しています。
ただ、この数字も先述のフライ率増加中であることからアジャストの最中であると考えればこれから減少していき、Hard%が増えていくのでは?と想像することもできます。(希望的観測にはなりますが)

まとめ

①向上中の出塁率、FB%での打撃の成長
②ErrRが改善され異次元レベルのUZRに
③サブポジションが追加されたことで使い方の幅が拡がり、控え時でも牧選手の守備交代要員、代走としての使い道も
④疲れの見える石上選手と併用でスタメン起用することで、双方の負担軽減

以上が私が森選手を昇格させるべきと考える理由になります。

林琢真を2軍で育てるべき理由

次になぜ降格させるべきが林選手と考えるかについて説明をします。

林琢真の今季成績・強み

まずは林選手の今季1.2軍成績になります。
(左より 打率 本塁打 打点 長打率 出塁率 OPS BB% K% UZR※SS 2Bの順 WAR)
1軍
12打席で.083 0 0 .167 .083 .250 0% 25% 1.4(34Inn) -0.2(3Inn) 0.0

2軍
12打席で .300 0 2 .400 .417 .817 8.3% 0% 0.1(14Inn) 0.8(7Inn)※3B 0.3
となっております。
打席、守備機会ともに未だ少ないため何とも言えない部分がありますが、強みとしては2B、3B、SS全て水準以上で守れそうな点が挙げられます。
まず昨季より挑戦中のショートですが1年目の数値としては上々のUZR-0.2を記録。今季は4/5の巨人戦でスタメン出場し実質3失策の苦い試合があったものの1.4と高水準の数値をマークしています。
サードは昨季1軍では苦しんだものの2軍では2年連続で上々、これに加えて大学時代に定評のありましたセカンドも守ることができ、首脳陣としても終盤の守備要員として計算のできる選手かと思います。
打撃ではコンタクト率の高さが挙げられます。
昨季のZ-Contact%(ストライクゾーン内のコンタクト率)は91.7%、Contact%(全体のコンタクト率)は83.2%とリーグ平均を上回っています。
FB%が昨季は1軍平均に近く、今季も高数値を記録しており打球角度をつけることに関しては才能があるため身体ができパワーがついてきますと成績が伸びてくる可能性があります。

林琢真の弱点・改善点

次に林選手の弱点・改善点についてです。
まずはHard%の低さです。昨季26.8%とリーグ平均を下回っており、コンタクトできても弱い打球になってしまう傾向があります。
K%は昨季18.8%とリーグ平均に近いですがそのタイプの選手にしては高めとなっています。
原因の1つとして挙げられるのはストレートへの弱さで、ストレートへの強さを表すwFAという数値は1.2軍ともにマイナスを記録しています。
これは私の感想なので正解かは分かりかねますが、林選手は構えた時に右肩が内側へ入るという内側の速球が捌きづらいフォームをしており、それによりストレート攻めに遭い三振や弱い凡打が増えているのでは?と考えています。

林琢真の現在の起用法・考えうる未来

以上から見れる通り林選手は打撃面での課題が多く本来は2軍でビルドアップや打席を重ねて成長させたい選手です。
しかし如何せん内野3ポジションがそれなりに守れてしまうがゆえに1軍に漬けられている状態になってしまっています。
現状の林選手の使われ方は牧選手の交代要員が主であり、打席が回ってくると自ずと終盤のリリーバーと対することとなります。
当然のように速球で攻められ、セーフティも決まらずカウント不利になり三振や弱い凡打に繋がるという場面を今年も複数回ありました。
このままの起用法が続くようであれば打撃は毎年1割打てれば良い方の終盤に守備固めとして出てくる選手になってしまうのが濃厚だと考えています。

DeNAの守備要員といえば柴田選手を思い浮かべる方が多いかと思いますが、彼は2017~2021まで毎年ホームランを打っていましたし、出塁率、長打率ともに概ね.300を超えていましたので守備要員としては打力も申し分ないものがありました。現状ではその水準の成績をマークするのは厳しいのではと思います。
林選手も同じくドラフト3位ですし、柴田選手も近年は打の方が振るわないため現状の打てない守備要員が2人いるという状況は編成の面でもよくないのではと考えます。


まとめ

最後にこれまで記載したことについてのまとめになります。

①森敬斗を昇格させ石上選手と併用
守備・走塁については森選手
が、打力では石上選手がショート候補では頭1つ抜けているかと思われます。2人を併用させることで双方がパフォーマンスを発揮しやすい環境ができ、1軍の勝利に繋がると思います。(正直データ上で使うことで1番勝利に繋がるとなっている森選手をスタメンどころか2軍へ置いているのは背信行為では?と思ってしまうのは内緒です)
投手の相性・双方の調子は一旦置いておき、個人的には週で3:3か4:2(森4石上2)ずつでスタメン起用してほしいと考えています。
そして1軍を経験することで森選手の打力向上にも繋がると考えます。

②林琢真を2軍へ降格させ身体作り及び打席を積ませフォーム修正&アプローチ良化へ
先述の通り林選手は課題が多いわりに打席数が足りておらず、このままであれば一向に打力が伸びず年齢を重ねることが考えられます。
ドラフト3位選手がそれでは編成としても良くないと思うため、2軍での心技体の向上を図るべきと考えます。

最後に

私は森敬斗が大好きです。
DeNAで本当の意味でワクワクさせてくれる且つチームを勝利に導く選手は森選手だと信じています。
同じように林選手についてもプロに入ってからショートへ本格的に取り組んでいるにも関わらず通用しそうな数値を残していること、他ポジションについてもこなしているセンスには脱帽であり、打撃についてもポテンシャルを秘めている同じく期待をしている選手です
この2人が適切な環境下で成長をし近未来の横浜DeNAベイスターズを背負って立つこと日を待ち望みたいと思います。

また、昨季森・林論争において森選手側の方々の意見を聞き入れずX内で色々と言ってしまったこと、心より謝罪いたします。
今後はこのnoteを作成しました身として双方の意見をお聞きしながら視野を広げていければと考えておりますため、どうかよろしくお願いいたします。

初めてのnote且つ文才が無いためお目汚しになっておりましたら大変申し訳ございません。
ここまで読了いただき、ありがとうございました。

時雨

















この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?