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日本における砂糖と菓子の歴史 菓子の歴史を語るには砂糖の存在が欠かせません。砂糖と菓子の関わりを食文化史学者の江後迪子先生に聞きました。
砂糖は古代インドが発祥の地。紀元前5世紀ごろにはすでに作られていたと考えられています。そこからペルシャ、エジプト、地中海沿岸、中国などに砂糖の製造法がもたらされました。 日本へ砂糖が伝来したのは奈良時代だとされています。754(天平勝宝6)年に来日した中国(唐)の高僧鑑真の船の積み荷の目録に「蔗糖(しょとう=砂糖)」とあるのが、砂糖伝来の最初の記録です。756(天平勝宝8)年に光明皇后が東大寺に献納した薬60種の中には蔗糖も含まれていました。当時、砂糖は薬でもあったわけで
意外と知らないチョコレートの秘密 なめらかな口どけは油でできているからだった!チョコレート博士の佐藤清隆先生がその不思議な構造について説明します。
チョコレートは油の結晶だった! チョコレートは室温では固まっているのに、口に入れた瞬間にスーッととけて、カカオの苦みやフレーバーと、砂糖とミルクの甘みが一気に現れます。それは、チョコレートがカカオ豆の油(ココアバター)の結晶でできているからなんです。 例えばミルクチョコレートは、ローストしたカカオ豆を温めてすりつぶしてできたカカオリカー(カカオマス)にココアバターや砂糖、粉ミルクを入れてよくかき混ぜ、冷やして作られます。油の結晶が甘みや酸味、苦味など全てを取り囲んでいる
世界の郷土菓子めぐり 見たこともない、その土地で昔から愛されるお菓子を巡る !郷土菓子専門店を営む林周作さんのスイーツジャーニーです。
子どもの頃からお菓子作りをしていたので、お菓子に対する好奇心はずっとありました。僕はちょっとひねくれた性格というのもあって(笑)、誰もやってないことをやりたいと思っていたときに「世界のお菓子」ってひらめいたんです。ネットで調べると全く知らないお菓子が世界にいっぱいあることが分かりました。 そこでまずはヨーロッパへ飛んだんです。イタリアのローマから入って、3カ月かけてスイス、フランス、スペイン、ポルトガル、オーストリア、ドイツを回りました。現地へ行くと、ネットで調べるだけじ