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彼の好きなところをただひたすら綴る

とある日曜の夜に彼が帰ってきてくれて土曜のお昼前に名古屋へ旅立っていった。6泊7日の滞在、過去最長だ。とはいえ初日はホテル修行に付き合ってくれたので、家ではなかったけれど。

そんな彼が大阪に戻ってきたときにつけていたアクセサリーと時計。あまり指輪はつけないと言っていた割に、「同じようなやつをわたしが買ったらペアリングになるよね」と言ったリングはちゃんと毎回つけてきてくれる。なんならつけたままカジュアルなバスク料理の店に久しぶりに二人で晩御飯を食べに行った。そしてちゃんとつけて出勤してるのも、なんなら名古屋へ旅立っているのもわたしはめざとく見つけている。

日曜から月曜にかけて、彼もいないことが多かったから迷うことなく高野山旅を計画していた。それを伝えると彼が「そうなんや、今週は日曜日から帰ってこれると思ってるんやけど」と言う。そう言われても、今回は近場のホテル修行ではなく和歌山くんだりまでの旅だからね…。すると、彼はこう言った。
「あっちゃん週末いないんやったら、実家の荷物の片付けしてから帰ってこようかな」
彼が自然と発しているこの言葉にもキュンとさせられる。そう、わたしがいないから帰ってこない、なのだ。実際のところ、翌日の仕事の具合でまだ決めかねていて、想定外に日曜の午前中に帰ってきて旅立つ前のわたしと遭遇できているのだが。

あとは先日のこの記事に書いたこととか。

高野山一緒に行く?の誘いにもめちゃくちゃ前向きっぽいのだけど、前日が名古屋で飲み会だから日曜日帰る時間が読めないので、一人で行ってきてという結論にはなったが、せっかくなら一緒にいる時間を、と思ってくれているのが染み出していてそれだけで幸せに感じる。

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先日ラン仲間に「パートナーとか彼氏とか居候とかいろんな呼び方するけど全部同一人物よね?」と確認された。
もちろん同一人物だけど、単にそのときそのときでの立ち位置がそうなだけなのだ。一律で『彼氏』としてしまうとなんだか少し心持ちが違う。こちらが勝手に相手への期待値を上げてしまうことになるからだ。一人で何役もやってくれる人が自分以外にいるのは、だいぶ幸せなことのように思う。

あと、もう少し居候さんはほっといてもいいのでは?と言われたりもする。これに対しても「いや、結構放置してるほうですよ、これでも」と言いたくなる。わたしたちは「会えている時間」を大事にするタイプなので、どうしたって顔を合わせることができるならその時間は最優先になるのだ。

そう考えると、何かにつけて彼の価値観とわたしの価値観が似ている。それに加えて、彼の好きなところや尊敬しているところがとてつもなく多い。おそらくそれがあるから、この記事で書いたとおりモヤモヤしても彼に対して腹が立つということはないのだ。できてない自分に対してモヤモヤしていたのだから。

周りの女友達にこのあたりの話をすると「わー、めんどくさい男子だわ」と言われるのだが、わたしもめんどくさい女子のひとりだし…と思うと彼をめんどくさい男子とはやはり思えない。

そんなわけで、一体どういうところに惹かれてて、それがゆえに日々の生活でやることが増えようとも何とも思わずに過ごせているのか書き並べてみることにした。

1.アラ還っぽくない筋肉質な体形と姿勢

ムキムキ過ぎず、ぽよんともしてない。長年の剣道のおかげなのか姿勢もよくシャキシャキしている。そして後ろからみると背中は逆三角形。日々筋トレもしてるし、意識的に歩いてたりもして、健康が一番大事なことを理解している。

2.ものすごく清潔

このぐらいの年齢あるあるなオッサン臭が全くしない。むしろつけている香水がいい匂いすぎる。靴が臭いとかもないし、そもそもどこを嗅いでも体臭がしない。汗っかきなはずなのに。加えて、加齢臭も基本的にない。枕に顔をうずめてだいぶクンクンして「ん?これはもしかして?」と結構段階を踏まないとにおわない。

それぐらい清潔感については気にかけているが、使ってるボディソープとかこだわってるんじゃないかと思ったけど、そんなわけでもなさそう。どうやってるんだろう。未だに謎である。
ちなみに潔癖症ではない。清潔なだけ。

3.オシャレ

いわゆる「イケオジ」の分類に入る、と思う。さすが読モ経験あるだけあって、服装も持ってるものもシュッとしている(関西弁ならではの表現だけどこれがぴったり)。服装も最先端やトレンドとかではないが、自分に合ってるいい服を長く愛用している。
時計やアクセサリーがさりげなくハイブランドだからか、トータルで身なりがうまくまとまっている。彼曰く、人事やってる人間が格好悪いと会社のイメージが悪くなるからと言ってるけども…まぁ確かにそうだけども、なかなか実践できるものではない。

ちなみに男が認めるカッコいい系オヤジである(入ったお店のマスターが耳打ちで「彼氏さん、カッコいいっすね」と言ってくる確率が高い。男子モテがハンパない)。

3.手に職がある仕事人間

組織に属するのは嫌いな性質だが、仕事はちゃんとする。今あちこちの仕事を掛け持ちしているのは、半ばフリーランスのような状態だが、コンサル契約元の会社からお給料をもらっているサラリーマンではある。そして、わたしとは全く異なる分野ではあるけれど、れっきとした手に職だと思う。実際、社会保険労務士の資格も持ってはいるし、独立開業したって食べていけるんじゃないか。しないと思うけど。
そして聞いている限り器用貧乏で、「そんなことまで範囲?」と疑うようないろんな仕事が回ってきてそしてきちんとこなしている。わたしよりしっかりと仕事人間だ。本人曰く「24時間働きますの昭和サラリーマンだよ」とのこと。

4.現実主義

「~だったら」「~していれば」みたいな「タラレバ」が大嫌い。そう思って後悔するぐらいなら何故行動しないのか、というタイプ。起きていること、起きたことがすべて。想像や妄想はしない。なので、至極現実主義だから、他人から見ると冷たく見えることもあるんじゃないかとは思う。
でも、この現実主義に救われることもある。彼にとって「タラレバ」は存在しないので、「~しなかったら、~じゃなかったかもしれない」みたいな心配をしなくて済む。

彼のこの現実主義は、彼自身が映画を観たりドラマを観たりしないことにもつながる。あくまでフィクションなことは彼にとっては不要なものなのだ。彼にとっての娯楽はお笑い。お笑いでもコントよりは漫才好き。コントはフィクションに寄ってるものね。

5.言ったことは必ず守る

口に出して言ったことについては必ず守ってくれる。なので、安易なことは口に出さない。むしろそれって一番誠実なんだと思っている。口に出して言うくせに全然実行できない人のほうが実際多い。なので、彼が口に出して言ってることは彼自身絶対守るので、おそらく仕事の上でも誰も文句も言えないだろうし、だから信頼が厚くて、仕事もたくさん来るんだろうなと推測ができる。そう、プライベートだけじゃなく彼はこれがどんなケースでもこの通りの人なのだ。

6.社会貢献に意識が向いている

ボランティア活動には自ら出向いていくし、寄付も惜しまない。子どもがいない分、扶養家族がいない分、できることはこういうことでしょうというぐらいの意識。社会貢献せねば!!!みたいに張り切ってるわけじゃない。自然とそれができる人って、なんだかやっぱり尊敬してしまう。
わたしなんてまだ自分本位だもの…ちょっとでも余裕があったら自分への〇〇にしか意識が向かない。見習いたいと思うけど、なかなかに難しい。

7.自慢しない

剣道七段とか、社労士の資格を持ってるとか、読モ経験があるとか、持ってる車が高級外車とか、まぁわたしならこのように自慢する。下世話な人なので。
でも彼は一切そういうことを言わない。なのでわたしも聞いてびっくりすることが多々ある。もちろん、英語が話せることについても彼にとっては「仕事で必要なんだから当たり前、留学もしてないけど中学英語まででなんとでもなるでしょ」。社労士の資格も「労務の仕事をするなら必要だから当たり前、むしろ試験に出てくる内容すら知らないで仕事してるほうがおかしい」。というわけで、自慢に値するモノではないという認識なのだ。
謙虚というわけではないが、つまりは「こう、だからこう」という彼の理論の元なので、自慢にならない。ここまでになると感心しかない。

8.わきまえている

おそらく親戚が仕出しもやってる料理屋なせいもあるのかもしれない。幼いころからちゃんとしつけられたんだと思う。細かいことも含めた物事の道理みたいなものはちゃんと知っている。昔の人間と言ってしまうとそれまでなのかもしれないが、わたし個人としても年老いた両親に育てられたこともあって、古き良き日本の〇〇というようなところは重んじていたいと思う。彼はそれも含めてわきまえている。
先に挙げた洗ったグラスの話が最もわかりやすい例だ。

9.揺るがない自分軸がある

ずっと書いてきているが、彼の中で揺らがない自分軸がある。それがかなり強固だ。だから、それに反する人とは友人だとしても「お前のこれが俺のこことそぐわないから友人やめる」と宣言してちゃんと縁を切るぐらいだ。この自分軸の太さがハンパない。でもここまで揺るがない自分軸を持てるというのもすごいと思うのだ。

幸い、わたしは彼の自分軸に今のところどうやらいろいろとフィットしているんだろうと思う。何かフィットしないところが出てきたら急にThe endを迎えるかもしれないが…。一緒に暮らし始めているのに大丈夫ってことは大丈夫なんだろう…と信じたい。

10.2人きりのときは実はめちゃくちゃ甘えてくる

通勤とか散歩とかのときは、彼は手をつないだり等は全くしない。他人の目がある場だからだ。公共の場ではそういうことはしたくないタイプ。男子たるもの、人前で~な感じなんだろうな、と思うときもある。

だけど、夜寝るときは「寝る前のルーティン」と言って、わたしが寝ていようが途中でそっとベッドに入ろうが、必ずバックハグをしてきていたずらを仕掛けて、そのまま寝落ちする。わたしから何かすることは実は未だかつて一度もない(笑)
なんなら、彼は自分が夜中に目が覚めたら必ずわたしを巻き添えにしたがって起こしてくる。ものすごく甘えたなのがわかる。

でも、公共の場では絶対にそういうことはしない。だから冒頭に述べたようなペアリングっぽい状態になってることも本当は珍しいのだ。

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細かくあげるとまだありそうだが、いろいろと並べてみると、やっぱり人として好きな部分、男性として好きな部分に分かれる。だから、『彼氏』だったり『居候』だったり『パートナー』だったり『相方』だったりするのだ。そのときどきで、わたしが感じる彼はそれぞれの役割になる。彼も『彼氏』とか『内縁の夫』などという型にハマりたくないタイプだから、あくまで帰宅時のあいさつは「ただいま」ではなく「こんばんは」なのだ。

彼とのふたり暮らしの様子を話すと、「その域まで来るとなんだか夫婦みたいですね」と言われることもある。わたしたちは『夫婦』という型に入れられるのも好きではないのだ。彼も、わたしも。

だからやっぱり、似た者同士なのかもしれない。


生まれてから一度目の結婚をする26歳まで実家を出たことがなかったわたしが、一応26歳から36歳までの10年は結婚生活をし、36歳からひとり暮らしをはじめて、10年目にして月の約半分がふたり暮らしっぽいことをはじめることになったので、そこで気づいたいろいろをまとめているシリーズの1つとして書いています。
彼との話はマガジンにまとめたので、シリーズ以外の彼との話も読めるようになっています。


細々とつぶやいているだけですが、読んでウンウンうなづいたりしてくれる人がひとりでもいればいいなと思って綴っています。もし何度もうなづくことがあったらサポートいただけると感動します!サポート代金はプレミアム代及び他のクリエイターの方のサポートに回します!