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『ゲッタウェイ』逃避行。This is cinema.
銀行強盗をしたマッコイは、ギャングに渡すはずの金を持って逃走した。彼を追うギャングをかわしながら、マッコイは妻と共にメキシコを目指す。
序盤は常軌を逸したカット割りの編集がバッチリ。ペキンパーの演出もヒルの脚本も映画の面白さに満ちている。
また、登場人物の信頼関係や恋愛関係の揺らぎも、映画の中で効果的で、誰もが信じられない存在という物語が魅力的。
マックイーンはスクリーンの中で暴れ放題で、
『複製された男』いかがわしい恐怖
ある大学講師が、映画の中に自分と瓜二つの男を見つける。その俳優の名を突き止めて対面すると、2人は外見だけでなくあらゆる点で合致していた。彼らは、各々のパートナーも巻き込み奇妙な運命と対峙していく。
驚愕のラストだったが、このラストの正解に興味を向けず、複数のストーリーを思い浮かべながら、不穏な気分でいるのが心地良い。
ラストだけでなく、途中の行方も素晴らしく、ジェイク・ギレンホールの一人二役
麺場 田所商店北海道味噌漬け炙りチャーシュー麺
どーんっと乗ってるバターがゆっくり溶けていく間、炙り感ありありのチャーシューと食感の良い麺を楽しむ。濃厚な味噌バタースープを、コーンと一緒に流し込みながら。ポテトフライにはびっくりしたが、このラーメンには相性ばっちりだった。こう書いていると、こってり過ぎると思われたかもしれないが、程よいこってり感で、食後感は心地よい満腹感だった。
『ケイコ 目を澄ませて』静寂を破壊するパンチ
耳が聞こえないながらも努力の末にプロボクサーとなり、リングに上がり続けるケイ子。しかし愛想笑いができず、不器用にしか生きられない彼女は、いつだって不安に襲われる。
劇伴がないので、街のノイズに恐怖のような感情が生まれる。そこを走り抜ける電車の音の暴力性。
ミット打ちのシーンの破壊のリズム。笑わない岸井ゆきのの最高の不器用な笑顔。三浦友和の物語の軸になる存在感。
三宅唱はボクシング映画を撮
『DUNE/デューン 砂の惑星』ぞっとするほどの完璧さ
西暦1万190年。人類は宇宙帝国を築き、厳格な身分制度のもとで各惑星を1つの大領家が治めていた。皇帝の命を受けたアトレイデス家は、希少な香料を産出する砂の惑星「デューン」を統治すべく旅立つ。しかし彼らは現地で、宿敵ハルコンネン家と皇帝が仕組んだ陰謀に直面する。
ルックに完璧でないところは一つもない。数多の種類ある飛行船の美しさ、衣装の緻密なデザイン、砂漠がどこまでも広がっていく息を呑む綺麗さ、
イタリアンほどデートにぴったしのレストランはない
人生で最も行ったイタリアン、オランチョに妻と。
アイスコーヒーはミルクのみ。コーヒーの苦みとミルクの味が合わさると、私にはパーフェクトに思える。一番先に出てきても、飲みきらずにゆっくり味わう。
前菜はサラダが百花繚乱。緑にかけられたドレッシングも最高。
クリームスープに控えめなレモントッピングが最高の組み合わせ。海老の食感もgood.そして、サヤエンドウが一番美味しいってすごいよね。野菜は
『マリッジ・ストーリー』剥き出しの痛み
女優のニコールと夫で舞台演出家のチャーリーが結婚生活に葛藤を抱え、離婚に向かっていく。円満な協議離婚を望んでいた2人だったが、それまで溜め込んでいた積年の怒りがあらわになり、弁護士をたてて争うことになってしまう。
お互いにわだかまりをぶつけ合う様は痛切で、ずっと観ているのが辛く、停止ボタンを押したりもした。ある円環が起こり、救われたことで後味はまだ優しいが、罵り合いの映画だった。
アダム・ド
『パルプ・フィクション』最新型のジェットコースター映画
時間軸をシャッフルさせ、最後まで観たら全てが明らかになるという、当時としては珍しかった手法の映画。タランティーノの最高傑作としては、最新作の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』を待たなければならないが、この2作目にして、タランティーノは映画界の頂点に登り詰めた。
ジョン・トラボルタの、クールだが何かあるとすぐにヒートアップする、ヴィンセントのかっこよさ。プルース・ウィリスは、とても
『ザ・キラー』殺害の連鎖の先に訪れたある感情とは?
ある任務失敗により、雇い主を相手に戦うことになった暗殺者。 世界中で追跡劇を繰り広げる彼は、それがかたき討ちであっても目的遂行に個人的な感情を持ち込まないよう自分自身と闘い続ける。
とにかくフィンチャーの作る画が凄すぎる。決めっ決めの連続。映画的快楽を通り越して、こちらにもかなりの集中力を要求する、圧巻の映像世界。
また、キラーがかける劇中歌のthe smithsがかわいい。レズナー&ロスの
『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』傷を曝け出し合った先の真の友情
マット・デイモンとベン・アフレックの共同脚本、親友役での共演というそれだけでmoveしてしまう事件。今や伝説?デイモンもアフレック兄弟も若過ぎて、タイムスリップしたみたい。
ボストンに住む青年ウィルは、幼い頃から天才ゆえに周囲から孤立していた。だが、彼の才能に気付いた数学教授のランボーは、ウィルに精神分析医のショーンを紹介する。ウィルはショーンにしだいに心を開いてゆくが。
ウィルは過去の生い
『まともじゃないのは君も一緒』普通さより大事なもの
数学一筋の予備校講師・大野は、普通の結婚を夢見ながらも「普通」が何なのかを分からずにいた。そんな時、彼の前に自らを恋愛上級者だと思いこむ女性が現れる。彼女は実際には恋愛経験が無いにも関わらず、普通の恋愛に憧れる大野に対して思いつきでアドバイスをする。そして、大野が自分の言葉を信じて行動する姿を見た彼女は、彼を利用したある計画を思いつく。
清原果耶のコメディエンヌぶりがめっちゃ強烈で、しかもso
『タクシードライバー』名優ロバート・デ・ニーロ、キャリア最高の怪演
デ・ニーロ出演作品で最も好きなのは『ディア・ハンター』なのだが、この映画のデ・ニーロは凄すぎる、どうしたらいいの?ってくらいすごい。銃撃シーンの動きは脱帽するほどリアルでイマジネイティブ。デ・ニーロに釘付けになる。狂気と哀愁の演じ分けも巧みで、表情で繊細に表現されている。
また、デ・ニーロ演じるトラビスのベッツィーに対しての言動が、今じゃストーカーで、自分と照らし合わせて、めっちゃ応援してしま
世界情勢も日本の状況も大変になってきたけど、それと相対的に文化が面白くなってる。特にアメリカ!それと、new jeansの最期のきらめき。コロナは文化的隆盛を生まなかったが、世界中で貧富の差が拡大し、戦時下であることが、確実に響いてきているのを感じる。
『スワロウテイル』映画的自殺と感動的な詩情
小林武史のテーマ曲が響き渡ると、「円都」にまた私は帰って来て、切なさでいっぱいになる。すぐに、演技に対して行き届いていない演出、無駄にブレるカメラ、逆光ばかりの照明、功を奏さない暗い映像で、魔法は解ける。そんなときに訪れる、信じられないほど美しい映像にまたムーブされる。その連続。良い面と悪い面がこんなにはっきりしている映画も珍しい。
超豪華キャストの中で最高の演技を見せた、当時少女にして新人の
『バービー』架空の世界よりも現実が素敵なすべての理由
グレタ・ガーウィグがこんな最高な娯楽大作を撮ると予想していた人は、前作の時点で一人もいなかっただろう。バービーワールドはとても良く作られているが、それ以上に素晴らしい現実世界。生きて死ぬ世界がこんなに美しいとは。対比により顕になる世界のかけがえなさ。あらゆる醜さを含めて美しい。それを体現するマーゴット・ロビーの変わりゆく演技の素晴らしさ。全てを決定づけるビリー・アイリッシュの主題歌の美しさ。感動
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