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【vol.20】小さなイベントのすゝめ①

■新規集客に苦戦する理由


住宅業界のイベントといえば《完成見学会》や《構造見学会》が中心ですが、各地の工務店さんから「新規集客が落ちてきた」という話をよく耳にします。

このままではマズイ!ということでHPやSNSに力を入れたり、折込チラシの数を増やしてみるものの思ったような結果が出ない。いったい何が悪いんでしょうか?という質問をされることも多いのですが、皆さんマーケティングをよく勉強されているので、HPやチラシを見ても特に悪いところはないんです。

ということは、集客に苦戦する原因は《それ以外》にあることになります。

情報発信を一生懸命頑張っているのに集客に繋がらない原因。
それは【イベント企画そのものの考え方】の間違いにあるように感じます。



■イベントは《勝負》の世界ではない


従来の《完成見学会》などの住宅系のイベントは、新規集客の場でありながら、クロージングの場でもあります。

お客様からすると「住所、氏名、年収を根掘り葉掘り聞かれて、ガンガンに売り込みされるかもしれない。気をつけなければ・・・」という不安がありますし、工務店側からすると「これだけ予算をかけたイベント。なんとしてでも有益な顧客をゲットして受注につなげなければ」という強い目的があります。

この両者がぶつかるとどうなるか?

完成見学会の会場で、お客様と工務店さんによる、勝つか負けるかの【勝負】の世界が繰り広げられることになります。

新築の契約に至るまではたくさんの勝負の局面があります。

アンケートを書いてもらえるかの勝負。
会場で着座してもらえるかの勝負。
予算の勝負。
時期の勝負。
賃貸を出るかどうかの勝負。
仕様決めの勝負。
そして他社との勝負。

すべて決断の連続ですから、その都度勝ち抜かないと契約には至りません。


しかし、特に注文住宅の場合は、お客様との勝負というよりも【共創】の関係性に近いはずです。

お客様と工務店が、ひとつの家づくりに向かって共に協力して力を発揮しあう。

そのためには様々な障害を乗り越えていく《勝負》がありますが、それはお客様と工務店の勝負ではなく、お互いにタッグを組んで共通の課題に挑む勝負のはず。

つまり、作り手と買い手という垣根を超えた【志を共にする仲間】という関係性が本来の姿であるべきです。

その両者の【出会いの場】であるイベントでお客様と工務店さんが勝負をしていては、いくら「私たちはあなたの家づくりのパートナーです」と謳ったところで信用してもらえません。

いままでの《完成見学会》や《構造見学会》は、その性質上どうしても【勝負】のイベントになりがちなので、イベント企画そのものの目的を変更する必要があります。

そこで大事になるのが、従来の「家を見に来てもらう」イベントの【一歩手前】

《御社そのもののファンをつくること》に特化した小さなイベントの存在です。

※次回に続く・・・



■今日のまとめ


いきなり、お客様との【勝負】のイベントをするのは街の工務店らしくない。




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