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バランス

バランス感覚の優れた女性。

そんなことをイメージする。

2020年に発売された「未来の懐古趣味」というタイトルがつけられたアルバム「フューチャー・ノスタルジア」で、その魅力にハマり一時大げさに言えばその作品を一日中聴いていたことがある。

デュア・リパ

その作品を発表した現代を代表するアーティスト。

未来と懐古という相反する価値観を「フューチャー・ノスタルジア」で巧みに表現し、新たなポップ・アイコンとしての存在感を築いた。

80sのノスタルジーを感じる音使いを基調としつつ、作り込まれたサウンドは現代的なエッセンスを散りばめて聴く者を飽きさせない、「耳馴染みが良くて作り込まれた仕掛け」が混在した素晴らしい作品だった。

その一挙手一投足が注目を浴び、ファッションや発言、ライフスタイルや付き合っている恋人もニュースになるようなアーティストである。

1995年にロンドンで生まれ、2015年に音楽活動を開始した。

ちなみにデュアはアルバニア語で「愛」を意味するそうだ。

2017年に一枚目のアルバム「デュア・リパ」を発表し、2020年に二枚目のアルバム「フューチャー・ノスタルジア」を発表。

2021年のグラミー賞で最優秀ポップ・ボーカル・アルバム賞を受賞し、現代の音楽シーンでUKを代表するポップ・アイコンとして存在感を発揮している。

一枚目のアルバム発表の頃にはサマソニに出演したり、単独公演を行ったりしてたな~。

2022年にはプライベートで日本に来日し、香川県の直島という場所にも立ち寄ったそう。

2023年にも新曲リリース記念で極秘のパーティーを東京で開催し、その際にも来日していたそうだ。

そう考えると割と来日してくれてますよね。

親日家なのかな。

分かりませんが。

2020~2021年は色々と諸事情があった年やから…。

そろそろワールド・ツアーを日本でも見てみたい。

さて、この2024年の5月にデュアは三枚目のアルバム「ラジカル・オプティズム」を発表した。

前回から4年ぶりの新作。

待望の、そんな言葉がつくようなタイミングだ。

ライナーノーツによれば、タイトルの意味は「急進的なほど楽観主義」だそうで(もっと軽く訳すならば過激なくらい前向きだそう)、2021年の友人の発言を参考にしてこのタイトルにしたそうだ。

超ポジティブに、何とかなるっしょ、みたいな感じか。

この言葉を今のタイミングで、デュア・リパが世界に対して発することに意義があるのかもしれない。

作品は11曲収録され、うち7曲がケヴィン・パーカーがプロデュースを行っている。

オーストラリアを代表するバンド「テ―ム・インパラ」のフロントマンですよね。

今作品を手に入れて、聴き込んでいるわけだがケヴィンの作るサウンドにデュアの魅力が詰まっていて、前作とは違った「聴きやすくて、作り込まれた」作品性に魅了されている。

やっぱりデュアのダンサンブルなサウンドは中毒性があって良い。

そしてセカンドシングル・カットされ、3曲目に収録された「トレーニング・シーズン」。

ケヴィン・パーカーがプロデュースした曲で、80sの雰囲気にギターのフレーズやドラムのキックの音がリズムを刻んでいるのが印象的ですよね。

シンセサイザーなどが絡んできてスペーシーな浮遊感に満ちて、テンポも相まってカッコイイ。

何よりデュアの声がリズムの乗り方や、高音域の部分もドラマティックでカッコよさと、ある意味趣きのある歌声のようにも感じてじまう。

若干フラメンコの要素も感じ、これから決闘にも望むかのようなニュアンスか。

まあ、カッコイイんですよ。

最近よく聴いている。

練習期間はもう終わり。

私と付き合える?

自信に溢れたアーティストとしての姿勢を感じる。

PVでは数多くの男性がデュアを囲み、デュアに注目。

デュアに翻弄されているように感じはするし、それだけ彼女が魅力的な女性ということもアピールしているのかもしれない。

まあ、PVの世界感ですからね。

実際一人の女性に対してこれだけ多くの男性が集まることは、現実ではそう無いと思うが、デュアの服装や出演している演者さん達の服装、そしてロケーションは結構普通な感じなんですよね。

デュアの立ち居振る舞いや、アーティストとしての輝きは充分に出ているが、意外なほどに服装がシンプル。

ひょっとしたら私服なのでは?っと思ったり。

まあ、それは良いとしてこの男性の人数の多さやカメラのアングルなどを除けば何かデートのシチュエーションを思わせる、「日常」を切り取ったようなPV。

まあ、この曲のPVとしての役割が日常から切り取られた「練習期間」からの、その先を見据えたことを歌っているわけで、それには非日常的な服装やシチュエーション、そして突飛なスタジオ・セットよりもそちらの方が分かり易いわけであって、あえて「普通」さを色濃く加味しているのかと思ったりする。

当然他の楽曲などには非日常的なセットや、衣装を纏った楽曲もある。

ただ、セカンド・シングルとしてリリースされた「トレーニング・シーズン」にそのような日常のニュアンスを加味することにより、アルバムの世界感が今あるものからの「先」を描いているような気もする。

変な例えかもしれないが、現実に足が着いた先に見える「ラジカル・オプティズム」を「トレーニング・シーズン」をシングル・カットすることによりアピールしているのかもしれない。

分からないですが。

現実的な部分と非現実的な部分を「バランス」良く作品に託しているのかな。

そうやって考えるとやっぱりデュア・リパはバランス感覚に優れたアーティストなんでしょうね。

えらそうにスンマセン('ω')

まあ。それは良いとして…

果たしてこのアルバムでのライブでデュアはどのようなパフォーマンスを見せて、どのような世界感を構築していくのか。

そしてワールド・ツアーで果たして日本に来日してくれるのか…。

期待してます。

これからたくさん聴きこみ、更に色々な発見をしていき楽しみたい。

「ラジカル・オプティズム」

好きな作品です。






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