雑文+三島のややマイナー長編
かわいそうな作家といえば個人的にはヘミングウェイが思い浮かぶ。晩年二度も飛行機事故に会ったのだ。
中上健次もなかなかだ。バブル景気の軽薄で浮かれた空気は彼の土着の死と生を扱う文学をぶち壊した。
カート・ヴォネガットも作家人生の後半は親の介護に追われた。
女性作家も一々言葉にしないだけで、育児や介護に追われたケースは多かったはずだ。
たとえば、幻想小説家の山尾悠子氏は育児がきっかけでしばらく断筆していたはずだ。
「第七官界彷徨」の尾崎翠氏も、その若い才がみすみす埋もれてしまった