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『古くて素敵なクラシック・レコードたち』 私的Youtubeリンク 61-80

61) J.S.バッハ 管弦楽組曲第2番 ロ短調 BWV1067

・ベイヌムの演奏は、かなり古風に感じられる
・年老いた上品なご婦人のような優しく優雅で控えめなバッハ
・楽団の少しくぐもった音がよく似合っている

62) プロコフィエフ 組曲「キージェ中尉」 作品60

・ラインスドルフは世間の評価がそれほど高くなかった
・時どき「これは」と感心する演奏に行き当たる。これもその1つ
・ラインスドルフ盤を聴いてからこの曲を好きになった
・バリトンの歌唱が入っていて、かっこよくて素敵

※一部しか見つからず

63) モーツァルト ピアノ協奏曲第20番 二短調 K.466

・若き日のアントルモン。ピアノの艶があり、音が綺麗
・カデンツァを聴くだけでも、レコードを手にする価値あり
・お父さんの指揮する伴奏もなかなか素晴らしい

64) シベリウス 交響曲第5番 変ホ長調 作品82

・腰の据わった、聴き応えのあるシベリウス
・北欧的というよりは、ユニヴァーサルな広がりを持つしゃんとした演奏
・シベリウスの交響曲の評価が定まる以前だが、古臭い感じはしない
・期待せずに買ったが、掘り出し物のレコードだった

65) ドビュッシー 交響詩「海」

・ベイヌム盤は冒頭から、ぱっと眼前に情景が広がる不思議な明るさがある
・技巧的な明るさではなく、自然光の明るさ
・音の風通しがよく、聴き手をリラックスさせる
・他の演奏とどう違うのかはわからないけど。人柄?

66) モーツァルト 交響曲第38番「プラハ」 二長調 K.504

・高校生のときワルター盤を聴いて、一発で大好きになった
・変わることのない原点
・今でもふくよかな音が気に入っている
・後期に比べると幾分せかせかしているかも。聴き手が上手く呑み込もう

67) ダンディ 「フランスの山人の歌による交響曲」 卜長調 作品25

・以前からカサドゥシュ/オーマンディ盤を愉しんで聴いた
・色褪せることのない個人的な定番
・のびやかでゆったりとして、気品がある。叙情的だが感情に流されない

68) J.S.バッハ ニ台の鍵盤楽器のための協奏曲 第2番 ハ長調 BWV1061

・ハスキルとアンダ組の演奏は、はきはきと小気味よい現代ピアノ
・的確に無駄なく絡み合う。特に第二楽章でのインタープレイが上質
・フーガの掛け合いも楽しい

69上) シューベルト 弦楽五重奏曲 ハ長調 D956

・実は最も頻繁に聴いたのは、ヨーヨー・マとクリーヴランドSQのCD
・いつもこれを聴きながらソファで昼寝していた
・決して退屈ではないが、なぜかすぐに眠くなってくる
・他の演奏ではそんなことないのに……

69下) シューベルト 弦楽五重奏曲 ハ長調 D956

・カザルス御大が音楽の方向性を定めている
・慌てず騒がずゆったりと、しかし緊密かつ情熱に音楽をこしらえている
・カザルスという演奏家の柄の大きさを思い知らされる

70) チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」 口短調 作品74

・ボールトのレコードに針を落とした瞬間から懐かしい気になる
・聴き慣れた昔ながらのチャイコフスキーの音。おふくろの味
・全てが適温にコントロールされ、好感の持てる整った演奏

71) グリーグ ヴァイオリン・ソナタ第3番 ハ短調 作品45

・クライスラーはネアカ、ラフマニノフは神経症的ネクラ
・うまく共演できるか心配になるけど、そんなことはなかった
・「名人、名人を知る」だろうか。お互い五〇過ぎで円熟の境地
・名人の古典落語みたい。敢えて言うと、噺の中身より語り口の妙

72) リヒアルト・シュトラウス 「ドン・ファン」 作品20

・カラヤンも話術の巧みさで、ストコフスキーに負けていない
・後の時代にはその語り口が鼻につく場合もある
・しかし、この頃は普遍的説得力がある。特にドン・ファンは見事
・最初から最後まで、曲の神髄を捉えて離さない

73) オルフ 世俗カンタータ「カルミナ・ブラーナ」

・ストコフスキーの演奏は楽しい
・語り口巧みでノリがよく、抵抗なく聴ける

74) ブラームス ピアノ協奏曲第2番 変口長調 作品83

・ルービンシュタイン八四歳。落ち着いた、滋味あふれる演奏
・うまく娑婆っけが抜けて、ブラームスの雰囲気にいい具合に着地
・とても八四歳に思えない。奇跡のようだ

75) J.S.バッハ ブランデンブルク協奏曲第4番 卜長調 BWV1049

・ミュンヒンガーは何度も「ブランデンブルグ」を録音している
・一九五三年盤はシンプルで気品に満ちた演奏
・つんつんもこちこちもしていない、人間的なバッハ
・そういうタイプの音楽は、世の中にきっと必要

※1953年の録音かは不明

76) リスト 交響詩「前奏曲」

・モンテカルロの音はいくぶん荒削り
・しかし生きが良くて楽しく、人間味が感じられる
・フィナーレは景気良く、「おお、やってくれるじゃないか」と愉快になる
・ポール・バレーという指揮者はしばしば興味深い演奏を提供する
・競馬で例えると「本命がボストン、穴がモンテカルロ」というところ

77) フランク ヴァイオリン・ソナタ イ長調

・全体を俯瞰して把握しにくい難曲
・フランチェスカッティは歌いまくることで、困難さを愉しげに乗り切る
・カサドゥシュはそれを励ますように懐深く優美に演奏。素敵なコンビ
・聴き手が二人の展開に聞き惚れているうちにソナタが完結する名演

78) ヨハン・シュトラウス 歌劇「ジプシー男爵」

・戦前の古き佳きウィーンを象徴する顔ぶれが、今はなき雰囲気を再現する
・序曲に耳を澄ませているだけで至福に浸ってしまう
・ウィーン・フィルの奏でるシュトラウス音楽の音色も素晴らしい

※序曲しか見つけられなかった

79) マーラー 交響曲第4番 卜長調

・ライナーとシカゴ響は見事に底力ある音を出す。この4番は心を刺す
・僅かしかマーラーを録音していないのが不思議なほど
・緊張が最後まで持続し、時折控えめな叙情が混じる。一筋の曙光のように
・デラ・カーザの歌唱も一輪の花を添える

80) チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番 変口短調 作品23

・高校生のとき、アシュケナージの「チャイコン」のLPを買った
・それからしばらくアシュケナージにどっぷりハマった
・久しぶりに聴いて「ああ、やっぱりこれ、いいよなあ」と実感
・アシュケナージもマゼールも若い。なにより音がぴちぴちしている


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