阿部 昌利

ヤプリのデータ分析屋。分析職12年目。データとは刺激。出身は北海道羽幌町。早大一文心理…

阿部 昌利

ヤプリのデータ分析屋。分析職12年目。データとは刺激。出身は北海道羽幌町。早大一文心理 → 帝国データバンク → コロプラ → オリックス → ABEMA → ヤプリ。Facebook = https://www.facebook.com/masatoshi.abe.52

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2023年の五大感動本

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去年、一昨年に引き続き、2023年に感動した本を5冊紹介する。

今年の感動のテーマは「よくぞ書いてくれた!」だ。今まで漠然と感じていたことや、全く思いもよらなかったこと、待ち望んでいたことについて読むことで、感動することが多かった。

たまたま海外の本に触れる機会が多めだったので、そうなったのかもしれない。では、参ります!

反脆弱性『ブラック・スワン』で有名なナシーム・ニコラス・タレブの著書。

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2022年の五大感動本

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去年に引き続き、2022年に感動した本を5冊紹介する。

今年は情緒的な感動というよりも、新規性で感動することが多かった。「こういうものの見方があったか!」や「これとこれを組み合わせるのか!」という斬新さへの感動だ。

それは情報としての新規性もあれば、読書体験としての新規性もある。というわけで、「この本を読むと、どういう新しさに感動できるのか」でまとめていきたいと思う。

では、推して参る!

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『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』は、応援歌劇という新ジャンルだと思う

『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』は、応援歌劇という新ジャンルだと思う

予備知識ゼロで、劇場版スタァライトを観た。映画館で観た。

レヴュースタァライトという概念は、1ヶ月前まで知らなかった。
アニメもゲームもミュージカルも素通りしてきた。

だが職場で強烈に推されて、「これは映画館に行かねばならぬ」という気になった。17回鑑賞したデザイナーさんが、歌詞テキストを巧妙に描いて、その素晴らしさを語っていた。

観た結果、衝撃を受けた。
映画館で、何度も観たくなる作品だっ

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続 『古くて素敵なクラシック・レコードたち』 私的Youtubeリンク

続 『古くて素敵なクラシック・レコードたち』 私的Youtubeリンク

1) シェーンベルク 三つのピアノ曲 作品11
2上) シューマン ピアノ協奏曲イ短調 作品542下) シューマン ピアノ協奏曲イ短調 作品543) ドヴォルザーク ピアノ五重奏曲 イ長調 作品814) ペルゴレージ 「スターバト・マーテル」5上) モーツァルト クラリネット五重奏曲 イ長調 K.5815下) モーツァルト クラリネット五重奏曲 イ長調 K.5816上) ショパン スケルツォ第3番

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いい時代になった、とは

いい時代になった、とは

本記事は、trocco Advent Calendar 2021に捧げます。データを取り巻く環境の10年間を振り返ったら、「いい時代とは何か」の考察になりました。

* * *

研究室の先生が言っていた。

そんな昔話に「やー、大変でしたね」なんて言いつつ、当時院生だった自分は、Rのメモリの限界までデータを読み込ませて夜な夜なパソコンを唸らせていた。そして寝起きに、計算失敗の画面を見ては焦ってい

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2021年の五大感動本

2021年の五大感動本

いま勤めているヤプリのバリューの1つに「感動体験」がある。

僕は年賀状で、その年のオススメ本を書くことが多かった。でも今年からは、感動体験本という名目でまとめていこうと思う。

年をとると涙もろくなると言うけど、自分の場合、全般的に感動しやすくなった。本を読んで「すげぇ」と圧倒されたり、「これは人類皆読めばいいのに」という思いに駆られやすくなった。もちろん泣くケースも増えた。

そういう意味で、

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『小澤征爾さんと、音楽について話をする』私的Youtubeリンクまとめ

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少し前に、村上春樹『古くて素敵なクラシック・レコードたち』のYoutubeリンクをまとめた。

セコセコとリンクをコピペしながら、「そういえば『小澤征爾さんと、音楽について話をする』の最後に出てくる『ラプソディ・イン・ブルー』も今ならYoutubeにあるかも」と思った。探したらあった。驚くべき演奏だった。ジャズとクラシックが格好よく融合していた。

演奏で昂った気分に乗じて、他に登場する楽曲のリン

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『古くて素敵なクラシック・レコードたち』  私的Youtubeリンク 81-100

『古くて素敵なクラシック・レコードたち』 私的Youtubeリンク 81-100

81) シューマン チェロ協奏曲 イ短調 作品129
・カッサードは情熱を楽器に委ねることを寸分も躊躇しない
・始めはそのロマンティシズムに戸惑うが、次第にその芸風を愉しめる
・今のチェリストで、ここまで確信的に自分の個性を貫ける人はいまい
・そういう意味で得がたい記録

82) ブラームス ピアノ三重奏曲第1番 ロ長調 作品8
・カントロフは僕の好みのヴァイオリニスト
・モーツァルトのソナタと協

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『古くて素敵なクラシック・レコードたち』  私的Youtubeリンク 61-80

『古くて素敵なクラシック・レコードたち』 私的Youtubeリンク 61-80

61) J.S.バッハ 管弦楽組曲第2番 ロ短調 BWV1067
・ベイヌムの演奏は、かなり古風に感じられる
・年老いた上品なご婦人のような優しく優雅で控えめなバッハ
・楽団の少しくぐもった音がよく似合っている

62) プロコフィエフ 組曲「キージェ中尉」 作品60
・ラインスドルフは世間の評価がそれほど高くなかった
・時どき「これは」と感心する演奏に行き当たる。これもその1つ
・ラインスドルフ

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『古くて素敵なクラシック・レコードたち』 私的Youtubeリンク 41-60

『古くて素敵なクラシック・レコードたち』 私的Youtubeリンク 41-60

41) ベートーヴェン ピアノ協奏曲第1番 ハ長調 作品15
・この頃のリヒテルは凄まじいものがあった
・迷いひとつなく、向かうところ敵なし、みたいな
・ピアノ一音の鋭い響きに、当時のベートーヴェンの清新な息吹を感じる
・ミュンシュの指揮もそれを受けて気合が入っている

42) ブロッホ 「シェロモ チェロと管弦楽のためのヘブライ狂詩曲」
・バーンスタインの演奏は、普遍的な意味において驚嘆すべき

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『古くて素敵なクラシック・レコードたち』  私的Youtubeリンクまとめ

『古くて素敵なクラシック・レコードたち』 私的Youtubeリンクまとめ

クラシック音楽を楽しめるようになりたいと思って、聴いては諦めを繰り返して、10年以上経った。

しかしこの度、村上春樹が『古くて素敵なクラシック・レコードたち』という本を著してくれた。村上主義者の自分にとって、春樹の言葉を取っかかりにできる今度こそは、クラシック音楽に馴染めるかもしれない。

本書では1曲につき複数レコードが紹介される。春樹の文章にそそられた演奏のYoutubeリンクを貼っていく。

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『古くて素敵なクラシック・レコードたち』  私的Youtubeリンク 21-40

『古くて素敵なクラシック・レコードたち』 私的Youtubeリンク 21-40


21) ベートーヴェン ピアノ三重奏曲第7番「大公」変ロ長調 作品97
22) ドビュッシー 前奏曲集 第1巻
※24曲中1曲しか見つけられなかった

23) べートーヴェン 七重奏曲 変ホ長調 作品20
24) バルトーク 弦楽四重奏曲第4番
25) チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35
26) ロッシーニ 歌劇「泥棒かささぎ」 序曲
※本当は「そのへんのおっさんと

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『古くて素敵なクラシック・レコードたち』  私的Youtubeリンク 1-20

『古くて素敵なクラシック・レコードたち』 私的Youtubeリンク 1-20

1) ストラヴィンスキー 「ペトルーシュカ」
・アンセルメとスイス・ロマンド管はモノラルとステレオで二度吹き込み
・ステレオ盤の方が録音も演奏も鮮やかで鋭い
・モノラルの方がよりジェントルでふくよか
・演奏はどちらも流れが自然。適度なユーモアも漂う
・安心して何度も耳を傾けることができる
・アンセルメさんの人徳みたいなものを感じさせる

※上がモノラル盤、下がステレオ盤

2) シューマン 交響曲

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