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シン・ゴジラのあのシーンを改めて語る

嗣永 シュウジ様の記事に触発されて
「シン・ゴジラ」のあるシーンの動画を見て改めてすごい・・・と思ったのでその話題。
ゴジラが米国軍の爆撃を頭に喰らい、怒りの熱線放射をぶちかますシーンが大好き。
(これで政府首脳陣をはじめたくさんの人が犠牲になったということはいったん頭から外しておく)
映像を見ながら文字にしてみる。
・咆哮。ここで観客は「あ、ゴジラ怒った!」と身構える。
・頭を垂れる(爆撃を喰らった衝撃を静かに噛みしめる?)
・背びれの光が赤から紫に変化(不気味で良い)
・口の中が紫に光り、熱線を出そうとする直前、下顎まで割れていくのが
恐怖を増長する
・物凄い噴煙を出す。目がサメの瞬膜のように閉じる
(ここにズキューンとなりました!)
・火炎放射の後、ひとすじの紫の光線がすさまじい勢いで
東京のビル群をなぎ倒していく
・いったん口を閉じる。この「バツン」という感じが良い。そして背中からのビーム。米軍機全滅。
・さらに口からのビーム。放射する前口から水のように溢れ出る
熱線エネルギー。ここも芸術的!
・エネルギーを出し尽くし火炎に変わる。そして地獄と化した東京を
巨神兵のように練り歩くゴジラ。
※動きとしては実に静かである。さすが野村萬斎さんの狂言の動き。
 
そしてこの一連の、いわば映画の第一クライマックスシーン(2度目はヤシオリ作戦かな)を彩るのが伊福部昭氏、鷺巣詩郎氏による劇伴「悲劇」。
これがまた最高なのである。
英語タイトルは「Who will know」。
誰がこんな悲劇が起こると知っていただろうか、という意味だろう。
さて、このシーン以前、自衛隊のどんな攻撃にも動じず、意図的な破壊行為もしなかったゴジラ。
巨災対の安田くん(大好き)が「奴はただ移動しているだけですよ」と言っていた。
突如として蒲田に出現し(この姿にも度肝を抜かれた。はじめ「これって
ゴジラの餌の生物かなにかか?」と思っていた。2回3回と鑑賞するたびにカワイイと思えるように)進化していったん海に還り、鎌倉沖から再上陸したが、日本列島を横断して日本海に抜けたとして、それに伴う破壊はあったものの、ほんとうにただ移動していたとしたら・・・「悲劇」は起きなかったのではないか。
でもやはり、国民の安全を考えたらあの爆撃はやむを得なかったわけで・・・。
まあ色々考えてしまった。またこの映画を映画館でみたい。

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