佐藤誠高個展「Reality -Dancing on the Edge-」@銀座 蔦屋書店(-2/14)
まるで目隠しのように、顔を覆われた人の顔。
モノクロ写真への加工? とも思えるが、
近寄って観ると、写真でなく、手法を変えて描いているようだ。
視線の行き場
脳はエネルギー消費が非常に大きいため、できるだけ負担を減らそうとするという。
自分の場合に照らしてみれば、たしかに日常生活のなかで、人の顔を見るときは目を見る。そのほかのディテールは、よほど注意を惹くものがない限り、服装などの記憶もおぼろげだ。
だから、こうして目を隠されてしまうと、視線の行き場は、普段はあまり注意を向けないほかのパーツに向く。そして、奇妙な感覚が訪れる。
花にしても然り。
立体感の秘密は
鑑賞していて同時に気になってくるのが、作品から感じる立体感だ。
人物の目、花の花弁を覆う勢いの良い筆致の絵の具にしても、そこだけ飛び出しているような、覆う存在は覆う存在なりの力を放つ。
それについては解説があった。
作家のステートメント