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【写真】原美術館ARC-ウォーホル,奈良美智,ホスピタリティとメンバーシップ

 2021年1月11日、惜しまれて閉館した品川区の原美術館。同年4月、群馬県渋川市の別館「ハラ ミュージアム アーク」が「原美術館ARC」として再び開館したことは知っていたけれど、訪ねないままになっていた。


朝、バスタ新宿

 午後からは快晴予報、の予報を頼りに、朝にバスタ新宿へ。

 高速バスは渋川駅で下車。渋川駅から路線バスに乗り換えて30分ほど、停留所は「グリーン牧場前」。牧場、に縁のなさそうな服装のわたしがひとり降りようとしていく姿はふしぎに見えたらしく、「えっ?」という雰囲気があった。

 下車して振り向くと、こんな感じ。左側は牧場入口。もしかして間違ったのだろうかとスマホで確かめ、坂をのぼっていくと、

 案内の看板があった。

 左側はゴルフコース。

 右側は牧場の敷地。こんな感じの景色が広がる。

 坂をおりた先が、美術館の敷地のようだ。

 チケット売り場。メンバーシップに加入するつもりでいたので、支払いだけ先にすませ、入口へと進んだ。

 エリアガイド。屋内展示だけでなく、屋外の設置作品も多い。

入口~館内のアート

 平日を選んで訪れたので、昼前の館内に人はまばらだった。展示室に入る前に、すでに鑑賞をはじめることができた。

ジャン=ミシェル オトニエル「Kokoro」2009年

磯崎新による原美術館ARCは、伊香保グリーン牧場に隣接する緑豊かな広い敷地に作られています。ピラミッド型の屋根を持つ正方形のギャラリーAと両翼に細長く伸びるギャラリーB・Cというシンメトリーを意識して配置された3つの展示室は、やわらかい自然光がトップライトから降り注ぐシンプルな空間の中、現代美術の展示を行っています。一方、特別展示室「觀海庵」は、書院造をモチーフにした静謐な和風の空間で、木、石、和紙、漆喰で仕上げた内部のいたるところに名工の技が光っています。また、屋外にはアンディ ウォーホルやジャン=ミシェル オトニエルをはじめ、内外の現代アーティストによる常設作品が点在しています。なお、当館では環境に配慮し、太陽光発電も使用しています。

同上


アンディ ウォーホル「キャンベルズ トマト スープ」

 屋外設置の作品が配置された中庭のなかで、ひときわ目を惹くのは、ウォーホルの作品だ。

 サイン部分は、こんなディテール。

ギャラリーBを中心に

 小規模の美術館ながら、収蔵作品は充実している。写真点数もかなりになったので、何度かに分けて記事にしていこうと思う。

 今回は、代表的な、また特徴的な作品を記録していく。

 先ほどのエリアマップによると、特別展示室を入れてギャラリーは4室。

 ギャラリーAを背にすると、先ほどのカットになる↓

【各展示室テーマおよび出品作品(予定)】
■ギャラリーA:思考のきせき
佐藤時啓、戸谷成雄、名和晃平など
■ギャラリーB:あいまいな境
磯崎新、榎倉康二、杉本博司、崔在銀、ヤン ファーブルなど
■ギャラリーC:中心のゆらぎ
安藤正子、アドリアナ ヴァレジョン、草間彌生、バックミンスター フラー、ジョナサン ボロフスキー、森村泰昌など

 ギャラリーBの撮影可能作品を中心に。

宮島 達男 「時の連鎖」

 原美術館の展示作品が、ここにお引越していた。

宮島 達男 「時の連鎖」 1989/1994/2021年 
発光ダイオード、IC、電線 

奈良 美智 「My Drawing Room」

 同じく、原美術館では撮影不可だった奈良 美智 の「My Drawing Room」も。スタッフの方が親切に、撮影可能であることを教えてくれた。

奈良 美智 「My Drawing Room」 2004/2021 年 
ミクストメディア 

 「心のSOS」は外からしか撮れないと聞いて、早速。

 特別展示もあった。


特別展示室「觀海庵」

 少し離れた、特別展示室には、

■觀海庵:ひろがる
岸駒「寒山拾得」、雪村「列子御風図」、長沢蘆雪「群雀図」、ロバート メイプルソープ、林登科「藻魚図」、「角力図屏風」など

同上

 現代アートだけでない、コレクションも鑑賞できた。

三島 喜美代 「Newspaper - 84 - E」

 展示室につながる、その廊下には、

三島 喜美代 「Newspaper - 84 - E」 1984 年 
セラミック、シルクスクリーン

 三島喜美代作品が。

 この作品とは、期せずして出逢ってしまい、感激した。

 大田区・城南島にある三島喜美代の壮大なインスタレーションについては、何度か訪れていて記事にもしていた。ちなみに、2024年7月7日まで東京・練馬美術館で鑑賞できる。


森村泰昌「輪舞(双子)」

 秘密の小部屋を探し当ててしまったようで嬉しかったのが、森村泰昌のインスタレーションだ。

 入口は一見、トイレだ。しかし……。

 これは、館内を歩いてそっと覗いてください、という作品なのだろう。

ランチと買い物と

 芝生を臨む「カフェダール」。品川の原美術館の中庭に面したカフェと同名だ。

 サンドイッチを注文。

 ショップでは、

 ガラスのネックレスを購入した。

 ぜひ書いておきたいのは、スタッフの方々のコミュニケーション力とホスピタリティだ。

 訪れた人にさりげなく声がけし、観そびれている作品はないか、確認もしてくれる。ゲストとのコミュニケーションは美術館によってそれぞれの方針があるように感じられるけれど、ここは、何か尋ねればそれ以上のことが返ってくるのだなと安心した。

 下は、後日届いた会員証。収蔵庫ツアーも申し込んだ。


帰路 渋川駅~バスタ新宿

 帰りは、来た道をそのまま戻る形で、路線バスのバス停まで歩き、

 渋川駅から、再び高速バスに乗り込む。

 いい感じの木が、渋川駅にあった。

 どのくらいか先に、再び。


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