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2023/10/24 月1ワークショップ 【第1回】 レポート

最初に、怪我や体調の不安など、参加者の皆と共有しておきたいことがないか確認した後、お互いの自己紹介など言葉でのやりとりはせずに、ペアになり座って背中と背中をあわせ、お互いの呼吸を感じるところから始まりました。

人と触れて一緒にからだを動かしている時、人が動いているのを見ている時、講師からの言葉を聞いている時に、「自分がどう感じているか」についてじっくり意識を向けてみます。

「こうしたい/これはやりたくない/こうして欲しい」など、自分のなかに浮かんでくる感覚や言葉は何か探りながら、「からだを動かす時間」と「言葉にする時間」を行き来しました。

ワークの様子

互いの背中をあわせて目を閉じ、呼吸に意識をむける。
講師の声かけを聞きながら、からだをゆらしたり、
相手にもたれたり、それぞれにじっくり動いていく。
互いに寄りかかりあい、一緒に動いていく方法を
からだの感覚で探り合う。
押したり、引いたり、待ってみたり。
嫌だなと感じること、気になることは何か。
気づかってほしい、気づかってあげたい
と感じることはどんなことか。
ゆっくり歩くところから、人との距離を変えてみたり、
人に触れたり、離れて外から眺めたりしてみる。
日常の記憶を思い浮かべる「握手」も混ぜていく。
自分が動いているときと、外から動いている人を
見ているときに、「こうしたい/こうして欲しい/
こうしてあげたい」と感じたことを言葉にしてみる。

対話の時間

からだを一緒に動かした後、それぞれが感じたことを皆で話すなかで出てきた内容を、いくつか紹介します。

■ 自分がしたいこと/相手がして欲しいこと

「お互いのからだに触れながら動くなかで、相手がどうして欲しいのか探ってしまう」
「相手がどうしたいのかと考えると、からだが固まってしまった」
「やりたいことを考えると、からだではなく頭に意識が向いてしまう気がしたので、やりたいかどうかを考えるより、からだに正直になって反応し続けることを意識していた」
など、「頭で考えること」と「からだを意識して動くこと」は、どんなバランスで扱うと良いのか?ということが話題にあがりました。

また、「やりたいのではなく、相手の動きになんとなくついていってしまう」「自分の動きが思いつかなくて、つい同じことばかりやってしまう」という言葉から、
「やりたいからやったこと」ではなく「ついやってしまうこと」が、相手に「自分のやりたいこと」として伝わっているかもしれない、という話も出ました。

■ 外側から見えることと、内側で感じていることの違い

「最初のペアの人とやった時に気持ちよかったことを、次のペアになった人と同じようにやろうとしたときに、抵抗みたいな感覚があった。初めての人だったので、信頼関係ができてないから難しいのかな…と思っていた。けれど外から見る役になって、その人が動いているのを見たときに、からだの痛みがあるんだな、とぱっと浮かんできた」という話や、
「感覚的に自分が良かったなと感じたことでも、外から見るとなんか気になるとか、もしかしたら痛いんじゃないかな、と見えることもある。実際にやっている人たちが本当に良かったのか嫌だったのかは、聞いてみないとわからない」という話も出ました。

■ 言葉にすることの緊張

「相手と触れながら動いて良かったことはいくらでも言えるけど、嫌だなと感じたことや、してほしくないことを言葉にするのは難しいと感じた」と話してくれた人がいました。
すごく強く嫌、と思うほどのことではないけど、これは少しチカラが強すぎると感じることがあっても、言葉にして伝えるまでのことではないかなと、自分のなかで無いことにしてしまう。そんな状況があることを、言葉にしてくれました。

1回目のワークショップでは、参加者が「からだで感じたこと」について、なかなか言葉にならないと感じている様子もありました。

言葉にすると、なおさら緊張してしまうこともあるので「言葉にしない」という選択肢もあると同時に、自分のなかで「大丈夫」と流してしまうことで緊張が積み重なっていくこともあります。
その緊張を安心できるものにするために、どんなことができるのか?

それぞれが「こういうことをしたい/こういうことを目指したい/こういうのはやって欲しくない」など、言葉にして伝えられるようになれば安心につながるかもしれないし、言葉で伝える以外の方法も、あるかもしれない。
そういうことをワークショップを通じて考えていけたら。と最後に話して、第1回は終わりました。

(【第2回】のレポートに続く)

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