見出し画像

【オススメゆに映画まとめ】# 9 完璧!瞬間ぶち上がり音楽シーン特集【あらすじ・レビュー】

✐第9週目まとめ
TwitterInstagramにて投稿している
オススメ映画5作品のまとめ
基本情報・あらすじ・レビュー

『汚れた血』(1986)

監督 レオス・カラックス
125分
フランス

あらすじ

ハレー彗星が接近し、酷い暑さに襲われたパリでは、愛のないセックスによって感染する恐ろしいウイルスが蔓延していた。人々の命を救う特効薬をめぐり、対立するふたつの勢力。疾走の中で愛が生まれる。

レビュー

Modern Love/David Bowie
https://youtu.be/7zSWE3G-fc0

何言ってんのか分からないけど、いや、何言ってんのか全部わかる、わかる、の映画をつくるレオス・カラックス。

これも哲学的、詩的であって、私たちが常日頃思ってる様なすぐそばにあるはずの、身近な、ほとばしる思想がある。
そういう内なる輝きは経年劣化しない。

いちいちセリフがカッコよすぎると感じるのはそのため。最高。

ジュリエット・ビノシュに出会い、めっちゃくちゃ、それはもうめっちゃくちゃ恋に落ちる。君がいない世界なんか世界じゃない的な文句でエンドレス口説きまくる。訳の分からない行動を取りまくります。(訳わかるんだよね、これも。普段から愛する人にしたいこと、表現してしまいたいことだから。ホントにやると狂人だけどね。)

なぜ彼が、今カノをほっといてるのに(浮気だもんね)ほかの女を口説きまくる図が純粋に見えるかと言うと
その女にも、アレックスには到底勝てそうにない、いかにも金持ちな無敵感あるおじ様の恋人がいて、女はそのおじ様を愛している様子である。にも関わらずアレックスは、損得勘定や外側のレベル(金・容姿・権力等)を全く抜きに、愛を伝えているからである。要するに愛に言い訳せず、自分を承認してと相手に頼まず、正直でいるからです。

というわけでこの映画には、謎のウイルスと銃と金欠と大人達の張りめぐる手の中、いつ死ぬか分からないギリギリの中、恋に落ちたことで、それでもものすごく自由に、恋の中でのみ開放された世界を泳ぐ青年の疾走がある。

このモダンラブのシーンは世界中の皆がほーんとに大好きなシーンですよね。私は初めて見た時、めっちゃ名シーンやん!みんな知ってる!?ってなりましたが、知らなかったのは私だけでした。

まさしく恋の初期衝動!

ビノシュの手を広げて走るシーンも有名ですが、どちらも突然終わってしまうのが、ね。そういうもんなんですよね。
気持ちいいものをその最高潮の時に切り上げる。
はーあ、いい女。みたいな映画。

いい作品は観る者をも高貴に扱う。

filmarks
https://filmarks.com/movies/24284


『Kill Bill vol.1』(2003)

監督 クエンティン・タランティーノ
113分
アメリカ

あらすじ

ひとりの女が長い昏睡状態から奇跡的に目覚める。女の名は“ザ・ブライド”。かつて、世界中を震撼させた暗殺集団の中にあって最強と謳われたエージェント。5年前、彼女は自分の結婚式の真っ只中に、かつてのボス“ビル”の襲撃に遭い、愛する夫とお腹の子どもを殺された上、自らも撃たれて死の淵をさまよった。いま、目覚めた彼女の頭の中はビルに対する激しい怒りに満たされていた。復讐の鬼と化したザ・ブライドは、自分の幸せを奪った者すべてを血祭りに上げるため、たったひとりで闘いの旅へと向かうのだった…。

レビュー

Twisted Nerve/Bernard Herrmann
(口笛ver.)

https://youtu.be/okOSq22rxXw

でたー!!!たのしー!!!!!
たのしーねー!!!!

なんだこれは!くぅ〜

恐ろしく飽きない。

この口笛を妹が着信音にしていて、鳴った時、え、なんやっけこの曲、え、これ、え、こわってなったのを覚えています。
なんかゾクゾクする、不安になる感じをこの映画のシーンをみて植え付けられてました。

ずっとルール違反をするタランティーノ作品今や世界のオアシスです。

filmarks
https://filmarks.com/movies/6257


『スウィングガールズ』(2004)

監督 矢口史靖
105分
日本

あらすじ

『ウォーターボーイズ』の矢口史靖監督、上野樹里が主演を務めた作品。食中毒で倒れた吹奏楽部のピンチヒッターとして結成された落ちこぼれ女子高生たちがジャズバンドの魅力にひきこまれ、成長していく物語。

レビュー

信号待ちの時の曲がジャズになると気付くシーン
https://youtu.be/K5cze9voNYE

生活音や、慣れ親しんだいつも聞いている、受け流していた音が、音楽になっていく。

それくらいに音楽が自分のものになってきて、楽しくなってきてるみたいな、ジャンプ漫画の成長シーンのようなアツさ

「はじまりの歌」にもありますが、私は脳内セッション的なシーンに弱い。


filmarks
https://filmarks.com/movies/25318


『トレインスポッティング』(1996)

監督 ダニー・ボイル
93分
イギリス

あらすじ

ドラッグ中毒の若者たちの青春を描いた物語。ヘロイン中毒の仲間たちと冴えない日常を過ごしていたレントンは、人生を変えるために一獲千金の賭けに出る。

レビュー

Born Slippy/Underworld
https://youtu.be/W9ZNKGrpnKM

(ラストシーンです!ご注意を!)

かっこいいの塊!
僕らのユアン・マクレガー!!
ありがとう!!!!ありがとう!!!!

たたみかける様に、訴えかけるかのように、しかしお前のことなんかどうでもいいんだよ、と突き放されるように、グサグサ突き刺さるchoose lifeのセリフの一節。

高校生くらいの時に初めて観て
鳥肌ぶわー!!ってなりながら思ったんです。
今、の私に訴えかけてる。今、観て良かった。
「今」
でも違いました、これは永遠なる人生のスローガンでした。

人生を続ける限り、選び続けないといけない。
自分の未来を選ぶ、意思ある決定をし続けて人間であり続けなければならない。


(冒頭)
Choose life.
Choose a job.
Choose a career.
Choose a family,
Choose a fucking big television,
Choose washing machines, cars, compact disc players,
and electrical tin openers.
Choose good health, low cholesterol and dental insurance.
Choose fixed-interest mortgage repayments.
Choose a starter home.
Choose your friends.
Choose leisure wear and matching luggage.
Choose a three piece suite on hire purchase in a range of fucking fabrics.
Choose DIY and wondering who you are on a Sunday morning.
Choose sitting on that couch watching mind-numbing sprit-crushing game shows, stuffing fucking junk food into your mouth.
Choose rotting away at the end of it all, pishing you last in a miserable home, nothing more than an embarrassment to the selfish, fucked-up brats you have spawned to replace yourself.
Choose your future.
Choose life.
But who would I want to do a thing like that?
I chose not to choose life: I chose something else.
And the reasons?
There are no reasons.
Who need reasons when you’ve got heroin?
(エンディング)
…So why did I do it? I could offer a million answers, all false.
The truth is that I’m a bad person, but that’s going to change,
I’m going to change. This is the last of this sort of thing.
I’m cleaning up and I’m moving on, going straight and choosing life.
I’m looking forward to it already.
I’m going to be just like you:
the job, the family, the fucking big television,
the washing machine, the car, the compact disc and electrical tin opener,
good health, low cholesterol, dental insurance, mortgage, starter home, leisurewear, luggage, three-piece suite, DIY, game shows, junk food, children,
walks in the park, nine to five, good at golf, washing the car, choice of sweaters, family Christmas, indexed pension, tax exemption, clearing the gutters, getting by, looking ahead, to the day you die.

私は自分のiPhoneのカバーにT2のchoose lifeのセリフを挟んで、時々観ては、choose your futureしてます。

filmarks
https://filmarks.com/movies/32569


『害虫』(2002)

監督 塩田明彦
92分
日本

あらすじ

中学1年生の少女・北サチ子は、小学校時代の担任・緒方との恋愛や、二人だけで暮らしている母稔子の自殺未遂など複雑で混乱した現実にいまにも押し潰されそうになる。学校に行くこともなく、街でダラダラと時間を潰す毎日。サチ子はそこで、万引きで小銭を稼ぐ少年タカオ、精神薄弱の中年男キュウゾウらと出会う。そんな彼らと過ごすうち、少しずつ変わり始めるサチ子。そして、そんな自分に戸惑いを感じるサチ子。やがて、同級生・夏子のおかげで再び学校へも行くようになったサチ子は、以後順調な学校生活を送るようになるのだったが……。

レビュー

I don't know/Number Girl
https://youtu.be/p2L2_SlxBXg

これやろ
あかん
事件
事件の映画
存在が事件

これまた高校生の時に観て、この映画をきっかけに私はナンバーガールを知りました。
そして時は経ちアキ・カウリスマキの映画にも出会います。(宮﨑あおいが目をつぶって本を選ぶシーンを真似してTSUTAYAでてきとーに手に取った1本が「罪と罰」でした。そんなやつ実際いたら私はドン引きします。普通に調べて選べよ。危ない。)

いいよねぇ〜
害虫、なんかいい感じだよねぇ〜
ナンバーガールまじいいよね〜
という薄ら寒いいわゆるサブカル感を感じていますでしょうか。

そんなつもりは全くありません。
本当に名作だと思っているからです。
説明が下手くそだけど…はん…。

突き刺さる、虚無感と危機感と性愛。高校生の時に観て本当に良かったと思っています。ゆるやかに堕ちていく様が何一つ媚びずに描かれている。

学校や先生を批判しているわけでも、
友達をバカにしているわけでも、
親に嘆いてるわけでも、
身体を切り売りしてるわけでも、
ない。

少女が自殺を試みるシーンもありますが、とりあえずそういう1つ崩れると陳腐になるシーンが全て真っ直ぐに描かれていることで、ムカつく要素が一切ない。

少女の危なさは、ソファ(ベッドだっけ)にコロンと横たわるだけで十分伝わる

そうです、十分伝わることを、くどくどくどくどくどくどくどくど、心の中を説明してくるという観るものを舐めた、愚民に変える表現がないんです。
「汚れた血」でも書きましたが、観るものを高貴にするべきですし、傷付けるべきです。それでこそアート、というか。安心安全は求めていません。そんな人は頼むから口を出すな文句を言ってくれるなと思います。しかしそんな人も、こういう名作に飛び込めば、絶対に心が揺さぶられるはずです。(という希望を捨てきれずにいる)何か説明はつかないけれど、ものすごく感動する。そういう体験に、忘れられない体験になるはずだと私は思います。

うるせぇことを言ってしまいました。
すみません。

傷付けるべきだ、というのは、説明が難しいけど、ショッキングであれ、というか。例えば、私はディズニー映画も大好きですが、別に全部が全部、安心安全のふわふわの世界じゃないじゃないですか。主人公は危険に晒されるし、ルールを破ったりもする。何も激しい暴力や性愛が映ってりゃいいというつもりでは無いです。

まぁでもやっぱりナンバーガールはせこい。
放火のシーンでアイドンノーはカッコよすぎる。

しかしこれも真っ直ぐ。

私は真っ直ぐが好きです。

不安やカオスで終わっていく、迫ってくるような日本の映画を観たいです。


filmarks
https://filmarks.com/movies/1689


毎度の事ながら、お馴染み、
ここまで来てくださった皆様に変わらない感謝です。

読みやすさや、楽しさを目的にしてるので、できるだけ暴言暴走は避けているつもりなんですが、今日は許して…。笑

映画館行きたいな〜!

映画デートしたいなっ。

みなさん、体に気をつけて下さい。

それではまた来週です!!

秋乃ゆにのnoteがいいなと思ったら、良ければお願いします。投げ銭の様なものです。うれしいです。読んでくれてありがとうございます。