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エイブラハムをかじっただけの男と弟子 その54 ソラの気持ち

前回のあらすじ
こんにちは、ソラです。僕は仕事がうまくいかなくて、自信を失っていました。
そんな時、マッキーさんが来て、励ましてくれるのかと思いきや、なぜかメロンパンの話をしたんです。
マッキーさんには僕の気持ちなんてわからないんです。僕は腹を立てて出てきちゃいました。
それではつづきをどうぞ。

エス太 :ソラ、ここにいたのか。

ソ ラ :先生、マッキーさんには結局僕の気持ちなんてわからないんですよ。
マッキーさんはきっと苦労とは無縁の人なんだ。
いつもテキトーでヘラヘラしてるし、悩みとかなさそうだし。

エス太 :エイブラハムはな、気分がいい人(ソースと調和してる人)は、そうじゃない人の100万倍の影響力を持つと言っているんだ。
それは、とてもいい影響だ。
だからこそ、お前が落ち込んでいる時、俺たちは絶対に自分の気分を落としたりはしない。
一緒に落ち込むことはお前のためにも、誰のためにもならない。
お前が波動を落としているのなら、俺たちは波動の高いところから、影響力を使ってお前を引き揚(あ)げてやる。

ソ ラ :先生・・・なんて力強い言葉なんだ。マッキーさんとは大違いだ。
先生、一つ聞いていいですか?

エス太 :何だ?

ソ ラ :何で、先生やマッキーさんは、エイブラハムの教えを100%信じることができたんですか?

エス太 :引き寄せの法則を信じることができるのは、自分の体験や経験によってのみだ。
小さな引き寄せの体験を重ねて、それを証拠に内なる自分のサポートを少しずつ信じられるようになっていく。
俺は今まで多くの証拠を見てきた。そして、今、こうして幸せを手している。

ソ ラ :僕はまだ、先生やマッキーさんのように信じることができないんです。だって僕はまだ何も手に入れてないから。

エス太 :いつかはお前も、それを手に入れる前に感じられるようになるよ。それがすでにあるということを。

ソ ラ :そうでしょうか。

エス太 :そうなれるよう、俺が教えてやる。それを手に入れる旅の途中こそが素晴らしいんだとな。
それにな、マッキーは最初から信じてなんかいなかったよ。
アイツは信じるというより、その教えにかけたんだ。エイブラハムの教えに人生をかけた。
そして、今のアイツがいる。

ソ ラ :あのマッキーさんが・・・なんか、ギャンブラーですね。不器用な人だ。

エス太 :ソラ、お前の気持ちをマッキーはわからないと言ったな?
アイツはわかっているよ。
俺が感じている、安心感も、豊かさも、信頼も、愛情も、自由も、希望も、満足も。
ソラが感じている、不安も、苦労も、疑いも、悔しさも、焦りも、葛藤も、恐れも。

ソ ラ :何でそんなことが言えるんですか?

エス太 :俺たちが存在しているのが、その証拠だ。
俺やソラを生み出したのはアイツだからな。
俺たちが感じていることは、アイツが感じていること、若(もし)しくはアイツがかつて感じていたことだ。
そうじゃなければ、俺やお前というキャラクターは存在していないさ。
そういった意味では、俺たちを最も理解しているのはこの物語の作者であるマッキーだ。

ソ ラ :マッキーさん・・・。
先生、僕ずっと思っていたんですけど、世の中にはたくさん「引き寄せマスター」の方が存在しますよね?
その方々って大抵(たいてい)、穏やかで、落ち着いていて、愛に満ち溢れていて、ゆったりとした方が多いんです。
先生やマッキーさんって全然そんな感じがしないんですよ。テキトーだし、落ち着きがないし。

エス太 :ソラ、俺たちはな、引き寄せマスターじゃない。ただ、エイブラハムをかじっただけの男だ。

ソ ラ :ハハハッ!!そうでしたね!!
なんか、僕のメンターが先生でよかった気がします。
僕、マッキーさんにひどいこと言ってしまいました。今から謝ってきます。

エス太 :そうだな。

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ソ ラ :マッキーさん、先程はすいませんでした。

マッキー:お、ソラ、調度よかった。メロンパン買ってきたんだけど、食べる?

ソ ラ :はいっ!食べます!!

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