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下半期『恋愛』を辞めた女の、上半期の『恋愛』の話

2023年6月。「今年の下半期は、恋愛から距離を置く!」と声高らかに宣言した女がいた。

私だ。

半年も経過すれば宣言した理由なんて覚えてもいなくて、でも多くの友人たちに宣言して回ったせいでその決意だけが固くなっていた。
その決意に守られながら、縛られながら、それでも終わってみればあっという間の下半期だった。このnoteだって不定期でボチボチの更新頻度だったのに、見守ってくれててありがとうございます。

結果論にはなるけど、私は2023年の下半期、恋愛と呼べるようなことはしないまま終わった。

「結果論」と書いたのはつまりお察しの通り。下半期も恋愛的なことをしたいと思った時期はあったのだけど、出来なかっただけである。
某マチアプでセフレ…もとい気軽に会える男性を作ろうとしては失敗し、顔が好きなだけの男性と夜の散歩デートをしたのにホテルに誘ってすらもらえず、何年も引きずった曖昧な関係の沼に告白して玉砕。
何も、なーーんにもうまくいかなかっただけ。
固い決意なんて冒頭に書いたけれど、私はタイミングさえあれば下半期だっていくらでも恋愛をしたと思う。そして私がそんな人間だってことはこのnoteのフォロワーさんを含めてみーんな知っているので、「下半期は恋愛しないって言ったじゃん!」なんて野暮なことを言う人すらいなかったと思う。
でも結果的に、2023年は何もなかった。

何もなかったってなんか、すごいよね。
寂しいというか、なんというか。

この寂しいっていうのは「冬だから人肌が恋しい」みたいなこととは違って、なんかこう、虚しいとかそういう感情。
上半期まで飽きることなく複数の男性と恋愛のゴタゴタを生み出し続けていた私が、何もなかった。ってことはつまり、私が自分から動かない限り、誰からも求められることはないんだなあって。そんな感じの自己肯定感。自己肯定感って言葉使う女はそんな好きじゃないんだけど、でも、自己肯定感。ね。

だからといって『彼氏が欲しい』なんて感情には一度もならない下半期だった。
彼氏って存在にはほとほと疲れ果てていて、良い印象もなくて、毎日連絡を取ったり休みを縛られるのも嫌で。寂しいって思う一方で、誰も私に興味を持たないでくれますようにって願ったりしていた。変なの。
誰か一人を一生懸命に好きでいることが出来なくなってしまったような感覚。自分は誰かの特別にはなれないし、だから自分も誰かを特別にはしたくない感じ。沼くんに玉砕して、彼の全ての連絡先をブロックしてから、その感覚はさらに増した。『特別』がどこかに消えてしまった。

それから先の頭の中は

・胸キュンしたい
・デートがしたい(彼氏は欲しくない)
・セックスがしたい

の3つだけだった。

どうしようもない馬鹿な脳内だな~って客観的に思う。でも、本当にこれだけで。

「あー。好きな人ほしいな。」

って冗談交じりに言う回数が増えた。27歳の女が何言ってんだよって感じだけど、そんな痛々しい目で見ないでくれ。頼む。

なんか好きな人と目が合っただけで1日中頑張れたり、連絡が来ただけで飛び跳ねたり、そんな生活がしたい。よな。胸キュンって、楽しく生きていく上で重要じゃん。

で、その好きな人とデートに行きたい。
その日のために美容院の予約したり、ダイエットしたり、洋服に何十分も悩んだりしたい。

最終的には、その好きな人とセックスがしたい。

ってことで上半期の話をします。あけましておめでとう。


年明け、デートの予定を入れました。


『好きな人』ってわけではないんだけど、まだ。
でも、近くにいたいなって思う人と。
(失恋するのが怖いから『好きな人』って言いたくないな)って思っているくらいには、もう好きなんだろうなって思っている人と。デートに行きます。
まだ、好きじゃないです。だってまだ、下半期だからね。

(笑)。

あ。

たぶんデートだと思っているのも私だけかも。
向こうからすればただ2人で出かけるだけかも。
ていうか多分そう。いや絶対そう。ただ出かけるだけだ。どこ行くかも決まってないし。

でも、デートって呼ばせてよ。だって私、デートがしたいんだもん。

連絡先を交換したきり大して連絡も取っていなかったくせに、仲良くなる気もなかったくせに、いつの間にかこんなことになってた。
仲良く(仲良く?)なったのも、その後の諸々の予定がたったのも、ぜんぶ12月の半ばを過ぎてからのことだ。最近。直近。なんか下半期の呪縛が明けるための準備期間みたいに、全部最近になって起きた話。

本当は人知れず仲良くなって、人知れずデートに行ってこようと思ってたの。
あの日、こちらから挨拶したときも好きになるつもりなんて微塵もなかった。まさかそのまま話し続けてくるなんて思ってもいなくて、少し面食らった。でも、それでも何とも思わず生きていこうと思ってた。

むしろ私が手のひらの上で遊んでやるんだから。

そんなことすら思ってた。思ってたんだよ。

口約束の「ご飯に行こう」が、本気にしてもらえて。たまたま遭遇した夜、いつどこに行くのかって聞かれて。「またLINEで決めよう」って言えば、その日本当に送られてきたLINEが刺さって抜けなかった。

とんとん拍子で予定が決まった。「ご飯に行こう」は、いつの間にか「お出かけしよう」に変わっていた。

浮かれたくなくて、誰にも言わずに黙っていようと思った。誰かに言って勘違いだったら死にたくなるし、それに、好きになってしまうから。
「好きになりたくない」って、極限の精神状態だ。周りから見れば「もう好きじゃん」って状態の、自分の中でどうにか制御しているギリギリ限界の時間。

でも黙っていられなかった。
どうしても失恋するのが怖くて、好きになりたくなくて、だから「あの人彼女いるよ」とか言ってほしくて、共通の知り合いに言ってしまった。
年始に2人で出かけることは伏せて、「最近ちょっと連絡取ってるんだよね」って。

その共通の知り合いのほうが、お相手の方と仲良しで家に呼んだり遊んだりしているのを知っててた。だから、言った。
「彼女いるからやめときな?」とか「好きな子いるって言ってたよ」とか、もう何でもよかった。「恋愛感情ないらしいよ」でも「LGBT」でも、もう本当に何でもいいから好きになる前に止めて欲しかった。
止めてもらって、年始のデートは1度きりの思い出にしたかった。「いやあ、好きになる前で良かった」って言って、noteに記事書いて、夜に少しだけ溜め息を吐きたかった。

でも、共通の知り合いは止めてくれなかった。

それどころか目を輝かせた。

「えー!!嬉しい!!よかった!!」って。
「嬉しい?」って聞き返せば、「もち子が○○くんに興味なさそうだから言わなかったけどさ、○○くんの好きなタイプってドンピシャでもち子なんだよね。」って言われる。

「あの子あまりに彼女が出来ないからさ、前さ、旦那と私で聞いたの。○○くんの好きなタイプ。」「はあ。」

「年下と年上なら絶対年上がいいですって言ってて、年上のバリバリ仕事してるタイプが好きなんだって。んでショートヘアが好きですって。私それ聞いた瞬間に「もち子じゃん」って言っちゃったんだよ。そしたら「もち子さん、可愛いですよね」って言っててさあ。恋愛対象に入ってるんだよ。「○○くんにはあの子は無理だよ」って言っちゃったけどさあ~。」

やめて、やめて、やめて。

好きになっちゃうから、やめて。

勘違いしちゃうから、やめて。

なんて脳内の私の叫びも虚しく、どんどん入ってくる台詞。
頑張っても頑張ってもどうしても勘違いしちゃう私の早とちりな心。
ねえ好きになっちゃうって。私。あなたの恋愛対象に入れるわけがないって思ってたんだって。
直接本人から私が聞いたわけでもないのに、私、勘違いしちゃうんだってば!!!

っていう出来事が数日前にあって、今です。

年の瀬だね。はあ。みんな元気?

私の数少ない記事を読んでくれている方ならもしかしたら察してしまっているのかもしれない。
このnoteを唯一知っている親友なんてとっくに分かり切っているだろうね。

お相手は、一度だけnoteに登場したことがある子です。

年齢とか、諸々とか、もう全部私の理想とはまったく違うのにね。

あーーーーあ。

まあほら、勘違いだから。どうせ。
どうせあれだから。年始のデートもドタキャンとかされるんだから。

私っていっつもそうだから。


よし。みんなへの恋愛相談は終わり。

2024年もボチボチと記事を上げます。
来年はもう少し、前向きな恋愛の記事が増えるといいな。

よいお年をお迎えください。

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