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人生初、友人に彼氏を紹介した日。

ゴールデンウィーク、学生時代のクラスメイトたち4人ほどで集まる機会があった。

「何人かで会おうってなったんだけど、もち子普通に仕事やんな?」というLINEがきっかけ。
国民の祝日に働いているイメージがあるのは、新卒で入社した今の会社が【THE サービス業】の業種だからだと思う。

私がGWはお休みしていることを伝えると、「じゃあ6日の17時半で!」と早めの時間を指定された。
5月6日ということは世間一般のGW最終日。翌日はみんな仕事ということで、早めにスタートして早めに終わるのだろう。大人になったな、とエモな気持ちになる。


前菜プレートに苺いるのおしゃれ~~

田舎の駅にもこんな素敵な店があるんだな、って感心しちゃうくらい雰囲気のいいお店。地下にあった。

私はありがたいことに7日まで連休をしていて、彼氏も同じお休みだったので車で送ってもらった。近くまで送ってくれたのだが、地下に店があることを知らずに少し迷子になった。
一番のりでそわそわしながら座っていた時、私以外の全員も「迷子なんだけど」と連絡をしてきたので安心した。

当日はコースを予約してくれていた。

前菜には苺にモッツァレラ、オリーブ、自家製ハムとサラミ、舞茸や茄子。

ハイボールの充実しているお店で、私はメープルシロップの入ったハイボールを注文した。「季節を感じたいから」という理由でミモザを注文している子がいて、その感性が好きだなって思ったりした。

アルコールを飲むのは何ヶ月ぶりのことだろう。

年明けから飲んでいないような気がしていたけど、遡ったら2月の名古屋出張で愛知に住む友人と飲んでいた。この時も同じ学生時代のクラスメイトの1人だ。この日は来ていない別の子。
通っている当時はクラスに馴染めていないような気がしていたけど、卒業して10年以上が経ってもなんだかんだ複数人と会えているのは純粋に嬉しい。

この日のメンバーは3ヶ月前、バレンタインデーに1度集まっている。私にとっては1人を除き、この時が5年以上ぶりの再会だった人たちばかりだ。

それでも何となく気を遣いながら、何となく気の遣わない会話になっていく。クラスメイトって、不思議だと思う。

今回は全員が3ヶ月ぶりなので、さらにゆるっとした空気感だった。

4月が誕生日だった子に「おめでとう」と言ったり、「もう28歳になっちゃったよ」なんて言われたりした。
職場での言動がおばさんになっている気がする話。若い子が怖い話。1年間の進むスピードが早すぎる話。

この歳になって円満に会社を退社するには寿退社しかない話。

Instagramでは全員がFF内なので(FF内って言葉、もしかして死語ですか?)○○に旅行していたよね~なんて話も。
着物を着て彼氏さんと写真を撮っていて、それが素敵だったよねって。セルフ写真館なんていうものがあるらしい。令和だ。

県内の結婚式場の話もした。
よくCMを見かけるあの有名な結婚式場は、最低価格が400万円を下らないという。実際にブライダルフェアに行ったら担当者がこうで…なんて話が出てくると、20代も後半なんだなと実感した。


メイン料理は鴨肉。
ディズニーの匂いがした。

粒マスタードって美味しいよね。

ピーマンのことを今までずっと毛嫌いしていたんだけど、彼氏の料理を食べるようになってから美味しさに気付いた。

つまり料理がずっと美味しかった。

20時過ぎには締めのアイスクリームまで平らげて、お会計。
電車で帰る子を見送るためにみんなで改札まで歩いた。

「また集まろうよ、近いうちに」という、なかったことにされがちな口約束。それでも何となくまた実現できるんじゃないかって思えるのは、お互いに友人の数が少なくなりつつあるこの歳だからかもしれない。

彼氏が「何時になっても良いから迎えに行くよ」と有難いことを言ってくれていたので、迎えを呼んだ。
同じ方面の電車に乗る予定の子が「ええ!いいな!」と言うので「乗ってく?」と聞いたら誘いに乗ってくれた。彼氏は「全然いいよ」と快諾してくれた。

この子は、上でいう私を誘ってくれた子だ。
数ヶ月に1度の頻度で定期的に食事会をしていて、彼氏のことも付き合う前から散々相談していた。付き合ってからもすぐ報告をして、お祝いの言葉をくれた優しい子。

そして異常なコミュニケーション能力と、軽いノリを兼ね備えている。

彼の車にもすんなり乗り込んだ。

人生において友人に彼氏を会わせるという経験が初めての私は、なんだかソワソワと落ち着かない気持ちになる。
対して彼氏のほうと言えば「ああどうも~」と余裕なものだ。なんでだよ。

車が出発してすぐ、友人は「お付き合いおめでとう!」と改めて私たちを祝福してくれた。
「なに君だっけ」「どこらへん住んでるの?」と持ち前のコミュニケーション能力でガンガンと話しかけてくれる友人に感謝。私は何も粋なフリとかが出来なくてごめん。

「面倒な女だと思うけどもち子のことよろしくね」と言われた時には、なんかこう、グッとくるものさえあった。
一緒に深々と頭を下げたい気持ちだった。

過去の男を”悪”とも”灰汁”とも言いたくはない。けれど、幸せにはなれなかった。なれなかったから別れを選んだ。
その別れの全てを知っている友人が、いま、初めて私の彼氏に会っている。「もっとシラフの時に挨拶したかったわ~(笑)」と笑う彼女を見て、今度こそ幸せになりたいと思った。

幸せになりたいとか言ってらんないな。
私が幸せにしてやるんだ、くらいの気持ちでいないといけない。

友人を家の前で下ろして、「もー、もっと早く言ってくれればちゃんと着替えてきたのに。寝間着で来ちゃったじゃん(笑)」と彼氏は笑った。
「○○さん、面白くて良い人だね」と言ってくれた。私の自慢の友人です。

そのまま彼氏の家でお泊りだったので、穏やかな気持ちでポワポワしながら帰った。明らかに酔っ払っている私に水を2杯飲ませながら、「もち子ちゃんお酒の匂いする~」と彼氏もふわふわしていた。
酔いが冷めてからシャワーを浴びてくっついて寝た。
好きだなあって思って寝て、起きてもやっぱり好きだなあって思う。

彼氏が私のために作ってくれる卵焼きを食べている瞬間が、何にも代えられないくらい愛しいのだ。

夏もまた集まれればいいなあ。

また早めに集まって、年齢の会話をして、早めに解散したりしようよ。


楽しかったな。

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