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くちびるにまとう言葉たち*AM2:00の陽炎に浮かぶラスボス

世の中の化粧品が無くなれば、皮膚科医の半分はいらないという説がある。

半ばうんうんとうなずく私もいる。

女性にとって化粧は「社会人としてのたしなみ」と言われてきたが、
昨今では化粧する男性も珍しくない。

スキンケア商品さえ化粧のひとつと思えば、誰も異論はないはずだ。

その上ファンデーションやBBクリームや、
日焼け止めすらも男性が常備していることも違和感はない。

私には敏感肌用、センシティブというワードが欠かせない。

ご多分に漏れず、中学生の頃からあれこれ気になり始めて、
あれとかこれとか宝物のように、或いはおもちゃのように楽しんでいた。

ところが本格的なフルメイクをするようになってからは、悩まされ続けた。

合うものを探すのが大変。

かなり渡り歩いて試し続けた方だと思う。

戦いすんで、今のお気に入りがある。

今でさえ「美白」と名の付くものは、時間をおいてピリピリしたり、
何かが後残りする感覚があって、コウジ酸のならなんとかイケるくらい。

なので、「これ!」と思うものに出逢ったら、そればかり使っている。

なぜかというと、探すのが面倒くさいから。

加齢と共にあらゆる添加物に慣れたのか、なんとかそれなりに使えている。

それでも休日は素顔だし、何もつけないで寝る日だって多い。

花畑にだって、日焼け止めクリームよりもAの温泉水スプレー持参だ。

汗のせいでまだらに塩焼けするのは嫌なので、
帽子の下には必ずバンダナが欠かせない。

みな苦労してるんです。。。

マスカラは絶対Cのものとか、一筆塗りで済むシャドウはAとか、
香水はBとか、お気に入りはあるけれど、
この何年かで口紅のお気に入りも変わった。

口紅は肌の次に使う面積が広い。

自然化粧品といわれるようなAとかCとかは、
塗れればいい、という感じで、気に入った色が見つけられない。

このCとは全国地域婦人団体連絡協議会の略です。

知らない方が多いので書いてみました。

ちに富む
ふレーズを
れんれんと書いてみたいものです。的な。
(※縦読みしてください←男性のために教えます)

海外旅行に出かけたひとからのお土産は、
たいては口紅であることが多い時期があった。

Dなどは美しい色合いでも、塗った瞬間から唇がモンモンとする。

なにか熱を帯びて、私の細胞が戦ってる感じ。

Cは小さい頃のくじ引きのお菓子のような味がしたけれど、
そのせいかなんだかトラブルの気配は感じない。

黒がベースで金色の組み合わせもシンプルな見た目。

それから気に入って、口紅以外のメイクアップ商品もそろえたけれど、
色物は発色がいいのに持ちが悪い気がした。

口紅以外は諦めた。

何年も使い続けると、贅沢なことにたぶん大抵の人間は飽きが来てしまう。

男女関係と同じで、いくら仲がよくてもゆるやかな隙間風は吹いてくる。

そこに現れたのは別のCだ。

名前と、そのなんとなくのコンセプトは知っていたけれど、
決め手は「あの人が好んで使っているらしい」という事実。

それなら私にも合うのではないか、という期待。

銀色のチュロスみたいな見た目や、四角いポップな見た目も、
好きな色も見つかる楽しさのあったブランド。

しかし時代は節約生活に迫られてきている。

一本買えばしばらく持つとは言え、
コロナ渦で顔の下半分の化粧は省略されるとは言え、
デパートブランドではなく、コンビニエンスなブランドが
自分にはお似合い、と方針を変えたいと思っていた。

そこへ現れたケイトのリプモンこと、リップモンスター。

「落ちない口紅」としての魅力よりも、私には乾かないジェル状が魅力。

売り切れ続出の時でも、なぜか田舎では揃っているという不思議。

これはメーカーさんの公平性というか、
売れればいい、というスタンスとは違うのではないかという安心と信頼。

まあ、それを含めての戦略も上手というのもあるのでしょうが。

言葉や言霊が大事というのも知らされる。

それまで口紅と言えば、色の表現とか番号が名前であったはずなのに、
「欲望の塊」「ピンクバナナ」「水晶玉のマダム」「誓いのルビー」
「深紅の闇」「枯れない桜」「泥霧」「どよめくバンケット」などなど。

女性ホルモンに照射したような命名の羅列。

メーカー独自の技術が幹となった商品だけれども、
その多角的な攻めの姿勢に火が付いたのは、
入社3年目の女性の発言からとのこと。

「マスクを取った一瞬でも可愛く見せたい」

確かにマスク美人が多すぎて、がっかり感も倍増した年のことだった。

私の現在の愛用は「ラスボス」「AM2:00」「陽炎」の3本です。

お手頃価格なので、ちょっとしたプレゼントやお礼にも使ってきました。

若い女性だけでなく、この良さはモンスター級に広げたい♡

安いから乾いてヒリヒリする、なんてこともありません。

( そして花王関係者でもありません )

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