「風呂に入りたくないうつの妻」の話 230501
note読んでいると、うつだった方や、今、うつで悩んでる方が多くおられます。いろんな症状があるようですが、この話は妻の場合の話です。
現在、抗うつ薬を処方され落ち着いている妻です。ある日、うつを患っている方のネット記事を読み、納得したようにポツリ、、、
「やっぱりね。。うつの人ってね、風呂に入りたくないんやね。。。なんかね、、私もあの頃、風呂に入りたくなかったんよね」と教えてくれました。
妻にとってあの頃とは、たぶん4年くらい前のことです。
「そうなん?。なんで?」と聞くと、、
「わからんのんやけど、、。面倒くさいやろ、体や頭、洗わんとあかんやろ、やることが多いんや」
「でも、入ってたやろ?」
「そりゃそうや、でも、風呂で全然ゆっくりできんかった」
「いや、ゆっくりすりゃいいやん」
「それが、ゆっくりできんのんよ」
「体が熱くなるから?」
「うつの人は、風呂に入りたくないんや!!。。とにかく私もそうやったの、聞くな!!、自分で調べや!!」
あまり聞くので怒らせてしまいました。私の悪い癖です。
そして、納得したように、
「なんか、あの頃な、、、気力すらなかったんやろなぁ…」
と言いました。
あの頃の妻、、、
私が急に休職したため、先が見えなくなり、毎日「死にたい」と言ってたんです。
う〜ん。
妻がイライラしてる時、ゆっくりした方がいいだろうと「風呂に入ってゆっくりすれば…」と言ったことがあります。私は何か調子の悪い時は風呂に入るとゆっくり落ち着けるからです。
でも、妻はゆっくり入れないと言います。暑がりなので、ゆっくり風呂に入るというのがただ嫌いなのかと思っていましたが、どうも違ってました。
妻にとって風呂とは、○○しなければならないことがたくさんある場所、なので、少しも落ち着けない場所だったのです。
うつの薬を飲み始める前の妻は、
「死にたい。。。死にたいことしか考えられん。もう、殺してくれ!」と言い、「朝、目が覚めた時、なんで目が覚めたんやろ、と思う。。生きてるのが辛い。。。目が覚めんかったらいい」と、
毎日毎日言っていました。
ひどい、危険なうつ状態でした。
当時、妻の心。「生きたい」という気持ちはなく、遊びたい、食べたい、などの「〇〇したい」という気持ちなど欠片もない、「死にたい」だけだったと思います。そんな何もしたいことがない時に「〇〇しなければならない風呂」というのはひどく辛い所だったのでしょう。
また、妻にとって、「みんなは風呂に入ってゆっくりできる」のに「私は風呂に入ってゆっくりできない」。だから、「風呂にゆっくり入れない私はだめな人間だ」。と繋がってしまってたようです。
うつのときはそんなふうに繋がっていくのだそうです。
病院を受診するのを嫌い、薬を処方されるまで危なく辛く、長い時間がかかりましたが、今は落ち着いています。過去の自分を振り返ることもできるようになっています。ありがたいことです。
うつの期間が長かったぶん、治るまで時間がかかるかもしれません。
ですが、最近の妻、、
風呂に入る時間が長くなっているんです。
「最近、風呂長く入れるようになったね」と言うと、
「そんなことないよ」
と言いますが、、
長いんです。
長くなってるのです。
GW中、なんか暗い話でしたけど、私にとっては明るい。嬉しい話なんです。
ありがとうございます。
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