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【ロック名盤100】#27 Electric Ladyland - The Jimi Hendrix Experience

 今回紹介するのは、ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスが1968年10月にリリースした2枚組にしてエクスペリエンスのラストアルバム「Electric Ladyland」だ。ジミヘンの最高傑作との呼び声が高いが、内部ではいざこざがあったらしい。これまでの2枚のアルバムをプロデュースしていたチャス・チャンドラーが制作途中にプロデューサーを降り、ベーシストのノエル・レディングもセッションに参加する機会は減ってきていた。そのためベースはジミヘンがほとんどの曲を担当したとされている

    • 【ロック名盤100】#26 Axis: Bold As Love - The Jimi Hendrix Experience

       今回紹介するのは、ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスが1967年12月にリリースした「Axis: Bold As Love」だ。いかにもサイケでややヤバそうな香りも漂うジャケットとは裏腹に、全体的な雰囲気は少しデリケートな感触が感じられる。とか言っておいて、まあドラッグの匂いも満載ではあるのだが。  僕はジミのディスコグラフィの中ではこれが1番好きなアルバムだ。なんというか、他のアルバムでのジミのギターは「超絶技巧!」「素晴らしいフレーズ!」といったところに凄さを感じる

      • 【ロック名盤100】#25 Are You Experienced - The Jimi Hendrix Experience

         今回紹介するのは、ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスが1967年5月にリリースしたデビュー・アルバム「Are You Experienced」だ。本作にはサムネにも使用しているオリジナルのものと、アメリカ版の黄色いよりサイケデリックなものの2つのジャケットがある。更にはストーンズ然り、ジミヘンも英米でアルバムの収録曲が異なる場合が多い。本作では1997年のオリジナル11曲+シングル6曲が収録されたヴァージョンで紹介する。  本作はジミヘンが初めてギターという1つの楽器に

        • 【ロック名盤100】#24 The Velvet Underground And Nico - The Velvet Underground

           今回紹介するのは、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドが1967年3月にリリースした「The Velvet Underground And Nico」だ。最も影響力のあるロックバンドのうちのひとつであり、そして全く売れなかった。「アルバムは3万枚しか売れなかったが、買った3万人全員がバンドを始めた」とはブライアン・イーノの言葉。  ヴェルヴェット・アンダーグラウンド、通称ヴェルヴェッツをプロデュースしたのは何を隠そうあのアンディ・ウォーホル。ジャケットのデザインも彼のもの。本

        【ロック名盤100】#27 Electric Ladyland - The Jimi Hendrix Experience

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        • ロック名盤100
          27本

        記事

          【ロック名盤100】#23 Bridge Over Troubled Water - Simon & Garfunkel

           今回紹介するのは、サイモン&ガーファンクルが1970年1月にリリースした「Bridge Over Troubled Water」(邦題「明日に架ける橋」)だ。彼らの事実上のラストアルバムである。アート・ガーファンクルはこの頃すでに俳優としてのキャリアを始めており、解散が近づきつつもデュオが作り出した彼らの最高傑作だ。  ポール・サイモンによる完璧といっていい作品群が展開される。ソフトで聴きやすい仕上がりになっているが、かといって甘々なポップでは断じてない。ジャンルや色彩に富

          【ロック名盤100】#23 Bridge Over Troubled Water - Simon & Garfunkel

          【ロック名盤100】#22 Blood On The Tracks - Bob Dylan

           今回紹介するのは、ボブ・ディランが1975年1月にリリースした「Blood On The Tracks」(邦題「血の轍」)だ。前回紹介した「ブロンド・オン・ブロンド」からいきなり時間が飛んでしまったが、1970年代半ばといったら60年代とは全く違うムーヴメントが展開されている時代だ。そんな中やはり自らのサウンドを地で行き、彼のスタジオアルバムの中でも最も売れた作品としてしまうのはさすが。  73年には大名曲「ノッキン・オン・ヘヴンズ・ドア」をリリースしているし、75年には本

          【ロック名盤100】#22 Blood On The Tracks - Bob Dylan

          【ロック名盤100】#21 Blonde On Blonde - Bob Dylan

           今回紹介するのはボブ・ディランが1966年6月にリリースした「Blonde On Blonde」だ。前作「Highway 61 Revisited」に引き続きフォーク・ロック路線を追求して完成させた2枚組アルバムである。そう、1966年当時ではロックにおける2枚組というのも珍しく、他でいうとほぼ同じ時期にリリースされたフランク・ザッパ&マザーズ・オブ・インヴェンションの「Freak Out!」くらいのものだと思う。  一聴すると「追憶のハイウェイ61」とあまり変わらない内容

          【ロック名盤100】#21 Blonde On Blonde - Bob Dylan

          【ロック名盤100】#20 Highway 61 Revisited - Bob Dylan

           今回紹介するのは、ボブ・ディランが1965年8月にリリースした「Highway 61 Revisited」(邦題「追憶のハイウェイ61」)だ。フォーク特有の文学的表現をロックに持ち込み、ロックにおける詞の価値観を転換したアイコニックな名盤である(正確にそれを行ったのは前作の「Bringing It All Back Home」)。  フォーク・シンガーとして「風に吹かれて」「時代は変る」などの名曲を発表してアメリカで人気を博していたボブ・ディランは、ビートルズを始めとしたロ

          【ロック名盤100】#20 Highway 61 Revisited - Bob Dylan

          【ロック名盤100】#19 Pet Sounds - The Beach Boys

           今回紹介するのは、ビーチ・ボーイズが1966年5月にリリースした「Pet Sounds」だ。ロック史上最高のアルバムのひとつであり、「名盤ランキング」などと銘打ったリストでは軒並み上位。ビーチ・ボーイズ及びブライアン・ウィルソンの絶対的な最高傑作だ。  初期のビーチ・ボーイズはカリフォルニアを中心としたサーフ・ロック・ムーブメントの代表格だったが、ビートルズらイギリスのバンドやボブ・ディランを始めとしたフォーク・ロックのアーティストの登場により、メンバーのブライアン・ウィル

          【ロック名盤100】#19 Pet Sounds - The Beach Boys

          【ロック名盤100】#18 Odessey and Oracle - The Zombies

           今回紹介するのは、ゾンビーズが1968年4月にリリースした「オデッセイ・アンド・オラクル」だ。ブリティッシュ・インヴェイジョンのバンドの中ではやや影が薄い印象のあるゾンビーズだが、サイケデリック・ロック全盛期に1960年代のなかでも特に優れたアルバムを作り上げてみせた。カラフルなジャケットからもサイケな音色が予想できるのではないだろうか。  ロッド・アージェントとクリス・ホワイトのソングライティング能力には驚かされる。思わず唸ってしまうかのように美しいメロディの展開が飛び交

          【ロック名盤100】#18 Odessey and Oracle - The Zombies

          【ロック名盤100】#17 Who’s Next - The Who

           今回紹介するのは、ザ・フーが1971年8月にリリースした「Who’s Next」だ。ザ・フーの5枚目のオリジナルアルバムにして最高傑作との呼び声高い名盤だ。前年に発表したライヴ盤「ライヴ・アット・リーズ」で見せたヘヴィなサウンドをスタジオで突き詰めて完成させた極めてハードな内容だといえるだろう。  本作の特徴的なサウンドのひとつに、シンセサイザーとシーケンサーの導入が挙げられる。純然たるハードロックでありながらも、近未来的でプログレッシブな音色を印象付けさせることに成功して

          【ロック名盤100】#17 Who’s Next - The Who

          【ロック名盤100】#16 Tommy - The Who

           今回紹介するのは、ザ・フーが1969年5月にリリースした2枚組アルバム「Tommy」だ。60年代中盤からビートルズ、ストーンズらと共にブリティッシュ・インヴェイジョンを牽引していたザ・フーが挑戦したものは、ロックンロールとオペラの融合———「ロック・オペラ」なる作品の制作だった。ビートルズが「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」で提示した「コンセプト・アルバム」という価値観のブラッシュアップとも言えるアプローチだろう。  ちなみにザ・フーが発表したコン

          【ロック名盤100】#16 Tommy - The Who

          【ロック名盤100】#15 Exile on Main Street - The Rolling Stones

           今回紹介するのは、ローリング・ストーンズが1972年5月にリリースした2枚組「Exile on Main Street」(邦題は「メイン・ストリートのならず者」)だ。ローリング・ストーンズのディスコグラフィの中では最も評価が高い印象のある大名盤。ただ2枚組ということもあってボリュームも多めなので、ストーンズの入門編には向かないかもしれない。  本作についてよく言われるのが、「ストーンズのロック展覧会」という表現で、2枚組のべ18曲にはカントリー、ブルース、ハードロックなど様

          【ロック名盤100】#15 Exile on Main Street - The Rolling Stones

          【ロック名盤100】#14 Sticky Fingers - The Rolling Stones

           今回紹介するのは、ローリング・ストーンズが1971年4月にリリースしたアルバム「Sticky Fingers」だ。「べガーズ・バンケット」「レット・イット・ブリード」からさらにルーツ・ロック/ブルース・ロック・サウンドをブラッシュアップさせ、ストーンズの最高傑作のひとつに数えられる名盤となった。ここだけの話、前の2作と同じくらい凄い作品で、だからこそ前の2作と語る内容がほとんど同じになってしまいそうな気がする。本当にこのアルバムは大好きなので、ご容赦ください。  初めてミッ

          【ロック名盤100】#14 Sticky Fingers - The Rolling Stones

          【ロック名盤100】#13 Let It Bleed - The Rolling Stones

           今回紹介するのは、ローリング・ストーンズが1969年12月にリリースしたアルバム「レッド・イット・ブリード」だ。前作「べガーズ・バンケット」で見出したルーツ・ロック路線を地で行く内容で、僕はストーンズのアルバムの中では本作が1番のフェイバリットだ。  グループは本作の制作途中にブライアン・ジョーンズが脱退し、その1ヶ月後死去という悲劇に見舞われた。グループは彼の後釜にジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズで活動していたギタリスト、ミック・テイラーを招聘する(彼が本作で

          【ロック名盤100】#13 Let It Bleed - The Rolling Stones

          【ロック名盤100】#12 Beggars Banquet - The Rolling Stones

           今回紹介するのは、ローリング・ストーンズが1968年12月にリリースした「べガーズ・バンケット」だ。ブルース、R&Bに色濃い影響を受け、ビートルズと並びブリティッシュ・インヴェイジョンの旗手として60年代から活躍したストーンズ。前作「サタニック・マジェスティーズ」でサイケに血迷うも本作でブルース・ロック路線に回帰し、満を持して発表した名盤である。  ストーンズが本作のプロモーションとして開催したショーがあの有名な「ロックンロール・サーカス」である。このショーにはジョン・レノ

          【ロック名盤100】#12 Beggars Banquet - The Rolling Stones