私達の交代事情

人によって交代の仕方や条件は様々だと思います。
そこで、今回は私達の交代について書いてきます。

まず、私達の交代するにあたっての場所の説明をしようと思います。
大きめのドア枠があり、その目の前には30cmほどの半円が玄関マットの様に存在しており、そこに立つことで身体の意識を得ることが出来ます。

交代に関しては、大まかに分けて「任意交代」と「強制交代」の2種類あります。

任意交代についてはその名の通りで、お互いの任意の元、交代が行われます。、
「代わって」「いいよ」
のコミュニケーションが取れ、安定している時に出来るのがこの任意交代です。
お互いの意志の元、交代するのでいつ交代したか分からないというのは避けられます。
ただし、交代している間の記憶が保有出来ない人格だと任意交代でも出来ないことがほとんどです。 
ただ、どのような場面で最後に誰と交代したかは、はっきりと覚えているので交代の中でも安定していて、安全な交代法です。

反しての強制交代ですが、これは2つあります。
まず1つは片方の人格による強制交代。
これは相手の同意を得ず、強引に交代することです。
スポットに立っている相手を無理やり退かして交代することが多く、退かせられなければ交代は不可なのですが、退かせることが出来れば交代となるのが特徴です。

もう1つは無意識による強制交代。
これは「不安定が故に曖昧になり気付いたら交代していた」パターンと「特定人物と交代するトリガーに触れた結果交代していた」パターンがあります。
前者は誰が出るか分からず、境界が曖昧になっていたり、不安定でスポットが安定していないと起きやすいです。
後者に関しては、特定の人格によっては強いトリガーとなるものがある場合、それを五感のいずれかで認識すると強制的に交代になります。
うちの5歳児はテディベアやクマもののグッズなどに反応するので出やすいため、常に誰かが見ていて、本人にもすぐに見せるのではなく「あるよ」と声をかけることで回避しています。
このトリガーは感情でも引き起こされるため、注意しています。

不安定による強制交代については、ほぼ避けようがなく、運が良ければ交代しないで済むよね、といった感じです。
ただし、先に述べた強引な交代やトリガー反応によるものに関してだけ言うのならば、出ている人格によっては防げるようになっています。
我が家の場合は「統括人格」達が出ている場合はほぼ不可能だと思っていいです。
統括人格達は「交代権限」と呼ばれる権限を持っていて、有事の際などに「誰を出すか」「今出ている人格を引っ込めるか」を選択し実行出来るため、そもそも強引な強制交代の対象から外れることとなります。
無理に退かそうとしても退かせませんし、むしろ弾かれます。

故に、主に私達の遭遇する強制交代は「不安定時に起こる」強制交代が多いです。
ただし、主人格である私が出ていると強引な交代が多々起きます。

それは、それだけ主人格の立場が弱いことを意味します。
主人格は「主に」身体の意識を持つ人格、という立ち位置なだけで、決して偉くはないし、統括などに比べると下の方に位置します。
あくまで決定権が委ねられやすい、くらいです。
その要因の一つは、人格を生み出すのは主人格が多いことが多いというのがあります。
表に出ている時間が長い上、往々にして主人格になる人格は傷を負いやすい子が多いです。
また、基本人格が眠っていた際、周りに違和感を持たれたり、あまり大きな変化なく過ごすよう、基本人格と近い人格を主人格に据えることの方が多いのも理由の一つだと思います。
もちろん、特定の主人格を据えずその時その時で変える人もいます。

私の場合は基本人格であり主人格であるため、庇護対象として強く見られているのもあります。
その影響もあってか、交代権限はかなり低いので、大抵の子には退かされてしまいます。
そのため、私の周りでは常に統括人格達が待機しており、対応ができるようにしてくれています。

これが、私達の交代事情です。
次回は、私達のヒエラルキーでもお話しようかな。

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