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3週間でヨーロッパ15都市を回ってきた 🇳🇱🇧🇪🇩🇪🇨🇿🇦🇹🇭🇺🇹🇷🇮🇹🇨🇭

はいこんにちはデザイナーの横田です。
1人で楽しく弾丸ヨーロッパをしてきまして、その思い出をまとめました。


いきたかった都市にすべていく

今回のコンセプトは「いきたかった都市にすべていく」です。

以前は2回に渡ってパリ・ロンドン・アムステルダム、ヘルシンキ・ベルリン・コペンハーゲン・ストックホルムなどにいったことがあります。
ヨーロッパの都市は比較的小さく(あるいは、一人旅・趣味が狭いので)1日滞在すれば十分なことが多い、というのがこれまでの所感でした。

ということで、毎日のように移動することを覚悟の上で、15都市を訪れる計画を立てました。数ヶ月前からアムステルダムと成田間のフライトチケットを確保した後、大まかなルートをきめ、実際の訪問先は途中現地で変えていきました。
そして、ChatGPTに頼んで行き先と効率的な順番を立て、移動プランや行き先の提案もしてもらいました。これをGoogle Calendarに読み込むことで、毎日のプランニングをスムーズに進めることができました。

結果的に訪れた都市と滞在日数は以下の通り。

  1. 🇳🇱 Rotterdam 2 days

  2. 🇧🇪 Antwerp 2

  3. 🇧🇪 Brussels 2

  4. 🇩🇪 Frankfurt 3

  5. 🇩🇪 Nürnberg 1

  6. 🇩🇪 Munich 2

  7. 🇨🇿 Prague 2

  8. 🇦🇹 Vienna 2

  9. 🇭🇺 Budapest 3

  10. 🇹🇷 Istanbul 3 

  11. 🇮🇹 Milano 2

  12. 🇨🇭 Zurich 2

  13. 🇨🇭 Basel 2

  14. 🇳🇱 Utrecht 2

  15. 🇳🇱 Amsterdam 2


プロットしてみるとこんな感じ。右下のイスタンブールだけ飛んでますね

また、予定には入れていたものの、最終的に訪れることができなかった都市もあります。ブラチスラバ、リヒテンシュタイン、ルクセンブルグなど。

今振り返ってて思いますが、さすがに毎回場所が違えば3週間という期間でもかなり密な記憶が残っていて、タイムパフォーマンスがよい旅になったなあというふうに思います。

では都市ごとにまとめていきます。

1 | Rotterdam, Netherlands

最初の都市はアムステルダム最寄りのスキポール空港からわずか1時間のロッテルダム。アムスの近くには中規模の都市が複数点在しており、とても周りやすい。

第二次世界大戦で一度荒廃して再建された都市なので、とてもモダンな町並みです(いま欧米で近代建築が多い都市はそうした戦禍のあと再建された場合が多い)。
町並みはグリッド上に整備されていて、全体感がわかりやすい。

駅前自体はとても清潔感があるものの、苔のようなマリファナの香りが漂い(なぜか分かる)、オランダきたぞー!という感じがします。

旅先では序盤は電動キックボードでまわることにしていますが、Limeなどの電動キックボードは都市単位で撤退しているので、自転車か徒歩でした。トラムは乗らなかった記憶。

1つのエリアに美術館やギャラリーが集中していたのでまとめてまわってみました。Nieuwe Instituutでは、革新的なウェブサイトやバグを起こし続けるゲームが展示されておりめっちゃ好み。
Depot Boijmans Van Beuningenはツルツルぬるぬるの文化施設で、町並みがそのまま球体に映っててきれいでした。、絵画が額縁の裏側から見えるような展示方法が面白い。代々の所有者が貼ったり書いたりしたのがそのままみれる。

Nieuwe Instituut
Depot Boijmans Van Beuningen
Kunsthal Rotterdam
Markthal Rotterdam


2 | Antwerp, Belgium

ロッテルダムからはアムステルダムやユトレヒトが近いのですが、最後に戻ってくるとして、オランダからは南のベルギーにくだっていきます。
ロッテルダムを15:30ぐらいにでて、16:30頃にアントワープに到着。
17時には真っ暗にになっていたので、基本的に都市間移動は夕方以降にしようという方針になります。

アントワープはベルギー第2の都市で、ファッションで有名なイメージがありました。
中央駅の駅舎がファイナルファンタジーな荘厳さでありながら、眼の前には巨大な観覧車(!)があって、なんともいえない気持ちに。ヨーロッパは有名な広場もこうしたポップアップ的ななにかを容赦なくドドンとおいていきがちです。

中央駅の近くのトラム停留所は地下にあって、戯曲のような音楽が流れてて乾いた光景とのギャップにルンルンします。たしか駅名がOpera.

街全体としては古さ・ボロさを保ったまま発展した趣があります。
アラブタウンやチャイナタウンといったエリアも形成されてたり、優雅な印象よりもまあ色んな人がいるなという印象が強かったです。

そして雨が降ってて劇的に寒い。旅の最中ずっとですが、-1℃〜2℃の気温でなかなかしんどい。持っている服を全部重ね着してまわっていました。

欧州で席巻しているラーメンチェーン「匠」にいきました。麺を北海道から仕入れているということで、ベースは行けてますが、味付けやトッピングはローカライズされてるなあという印象。1杯2700円ぐらいです。

個人的に、「日本人からして素晴らしい食べ物は基本的に東京で食べれる」という考えのもとあまりローカルフードは攻めない主義で、海外でも中華・和食・ファストフードをガンガン食べます。

ファッションのMoMu(ModeMuseum Antwerpen)や写真のFOMU(Foto Museum)のなど、専門美術館が常設で何個かあるのがすばらしいところです。FOMUでは靴を脱いで観覧するエリアがあり、若干家っぽくでよかったです。

ModeMuseum Antwerpen
王立美術館
Foto Museum


3 | Brussels, Belgium

ブリュッセル。
旧市街のちゃくちゃオールドな町並みは、観光客の想像するいかにもなヨーロッパ。全体的に坂が多くて大変でした。

この頃には寒さと足の激痛(急に普段の10倍の歩数あるき出したのでむりもない)で早くも帰りたいメンタルになってました。

そんななか到着した、最初によくみず予約したホテルが期待外れで、即チェックアウトして急遽倍の値段のホテルに切り替えるハメに。
んー、Booking.comで評価8.0以上しか泊まらないと心に誓いました。

毎度旅行の旅に足を痛めていたので、今回は対策として湿布やふくらはぎのサポーターをもっていったのですが、めちゃくちゃよかったです。
特にサポーターというものを人生で初めてつけて、めちゃくちゃきついじゃんと思ってたのですが、これがいいらしい。
本当に足がパンパンにならない。膝はめっちゃ炎症起こして激痛でしたが、何日か泣きながら歩いていたら治りました。膝もなにか巻いておけばよかったのかも?

街角の屋台で売られているベルギーワッフルにチャレンジ(通しで現金使ったのここだけかもしれない)。また、名前は忘れましたが、何か特別なソースがかかったポテトも、地元の人々が食べていました。

芸術の丘というエリアがあり、その付近に由緒正しい美術館が密集しています。「Happiness Expo」というチームラボ風のデジタルアート展示や、つながってる王立美術館、マグリット美術館に行きました。

駅周辺の治安。
何か言いながら上着をまくり上げて何かをしようとするおじいさんがいて、真に受けて「何?」ってやってたら、とおりがかったカップルになにか声かけてくれたので我に返って離脱。なるほどこういうふうに盗られるんだなと、再認識。

ブリュッセルにはBrussels Noord, Brussels Central, Brussels South/Midiという大きめの駅が3つあり、ブリュッセル駅はどこだとやってると間違えるので注意でした。


4 | Frankfurt, Germany

ここからはドイツ。ドイツはベルリンだけ行ったことあります。

フランクフルトへの道中はヨーロッパの洗礼を強めに受けました。
3時間直通の電車に乗る予定が、電車が運休。
「は!?」と思っているとホームの階段前にいたおばさんが「運休だからX番線にのりな!」って案内してくれました。Eupen行きってでてるけど大丈夫か?と思いつつ時間がないので乗り込みました。

それで、どうもその電車は途中のエリアで終わってしまうようで、かわりの電車に乗れという話は「あとは自分で調べて乗り継いで行きたまえ!あはは!」ということでした。

調べると4回の乗り継ぎを経て5時間の旅。
さらに途中の電車が遅れ、次の駅で凍えながらの1時間待ちとさんざんな道のりでした。途中の駅で中東系の兄ちゃんと貧乏ゆすりしながら雑談しました。
結局、7時間後のAM1:00にフランクフルトに到着。

それにしてもDutch Barn/ドイツ国鉄のざっくりさはなかなかすごい。駅の電光掲示板にはダイヤの到着時刻が表示される欄と、実際にいつ来るか(つまり遅延後の)時刻が並んで表示されています。そして、後者の時刻になるとしれっとまた更新するような仕組みになっています。そんな仕事の仕方あるか!って思わなくもない。

この遅延情報はアプリやGoogle Mapにも連携されているので、だんだんホームで震えながら待つよりもアプリでチェックしながら待つのが良さそうだときづきました。
ちなみにAmexにそうした遅延運休による宿泊などを補償する保険があったので、大人しくとどまるジャッジもあったかもしれないですね。

学びとしては、

  1. 直通の電車移動が確定するまでは次のホテルをとらない

  2. かわりの電車があってもよく分かるまでは焦って乗らない、見過ごすなら見過ごす意思決定をする。そのうえで行き先を変えるか・留まるか・飛行機を探すかする

ぐらいのスタンスがよさそうでした。

モール内にあるラクーア風のサウナにいきました。
65ユーロという高価な料金ですが、8種類のサウナ室が用意されており、その中でも「Japaneseなんとか」というサウナは、アウフグースが巨大な扇子風の板で行われており、タオルよりも圧倒的にダイレクトで命の危険を感じれました。アウスグース独特の怪しい台詞回しはむこうでもそうだったというか、日本もこっちを本場として輸入したんだなと思います。

ちなみに、ドイツのサウナは混浴全裸。
事前に調べてて身構えてましたが、まあ誰も気にしてないとこちらも気にならない。年齢、人種、体型などいろいろいる中で、性別などただの一つの変数に過ぎないということです。
ちなみに露天風呂もあって、おそらく隣のPwCのビルから見えてる。

豪快な感じは楽しいのですが、タオルやサンダルを自分で持参しないとレンタル料が高くつきます。わざわざサウナにいくためにホテルに戻って荷物を取り替えて、というのは若干不便かなーと思います。

お風呂事情でいえば、ヨーロッパの硬水のシャワーは日本人的には髪を炒めるらしく、めっちゃ毛が抜けたり細くなったりした気がします(割り切って毎日浴びましたが)

道路にはドイツ車がたくさん走っていて、パトカーもフォルクスワーゲンでした。


5 | Nuremberg, Germany

ミュンヘンにいく途中にニュルンベルクをとおることがわかったので、途中で降りてみることにしました。ニュルンベルク裁判の街ですね。
中世の雰囲気が色濃く残ってて、ドイツもこういうところあるんだなあと。

ニュルンベルクの名物である「ニュルンバーガー」は、小さいソーセージで、お値段4ユーロ。

New Museumはけっこうよかった。ラインハルト・フォークト展でした。
デジタル以前からグリッドアートに取り組んでた人。

New Museum - Nuremberg State Museum of Art and Design


6 | Munich, Germany

つぎは日本人に人気なミュンヘン。オクトーバーフェストのシーズンは逃してしまいましたが、ビールでも飲もうという趣でやっていきました。

Pinakothek der ModerneではPentagramのデザイナーのポーラ・シェア展が開催されており、めちゃくちゃテンションが上がりました。ポーラ・シェアの仕事はニューヨークで多く見ることができるので、NYに行く人にはネトフリのドキュメンタリーを勧めてます。

滞在時間が短かったこともあり、ミュンヘンの都市としてのユニークさについては、個人的にはあまり感じられなかったです。
ベルリンと似た都会かな〜という感ですが、ベルリンと違うのは大きめの川が流れてるところかもしれないですね(川好き)

Therme Erdingという世界最大のサウナテーマパークが郊外にあるのですが、郊外といっても電車で1時間ぐらいのところにあるので、迷いましたがパスしました。


7 | Prague, Czech Republic

プラハ。チェコ共和国。
計画段階ではトルコとプラハとずっとごっちゃになっており、トルコにGoogle Mapで星をつけてて、「へえ〜モスクとかあるんだ〜温かいのかな」とか思ってましたが、標高が高くてめちゃくちゃ寒かった。

移動にはRegioJetという長距離鉄道を利用したのですがめちゃくちゃよかったです。チェコの会社が運営しており、スマホで注文できる飲食サービスが日本と同じくらいの価格(チェコ物価!!)で提供され、しかもおいしい。電源があるので、MacBook載せてのんびり過ごして付きました。

プラハの駅前は閑散としてて「あれ‥?」と思いましたが、少し歩くと旧市街のヨーロッパ人たちが手ぶらで飲み歩く賑やかな雰囲気に変わります。歩行者天国として整備された清潔な領域が多く、歩きやすい街です。

ダーク系の歴史博物館に行くのが好きで、共産主義博物館がけっこうよかったです。東欧の周りは大戦の前後で何度も体制がひっくり返り、1989年のムーブメントで現体制に転換した国が多いです。
まあでも、知識的にはWikipediaで結構読んでたので、実際現場どうだったかみたいな楽しみ方になっちゃいました。

今でないならいつやるの?私たちでないなら誰がやるの? の碑

美術館はウォーホル、ダリなどのCentral Galleryがメジャーみたいですが、個人的にはPrague City Galleryという市立のギャラリーがめちゃ攻めてて好きでした。


8 | Vienna, Austria

ウィーンです。ドイツの都会をさらにクリーンにした街でした。ゴミがほとんど落ちてない!
街中の公共交通機関のグラフィックデザインがスイスのデザインを彷彿とさせてて好きでした。

Albertinaで開催されていたベルンヴァイン展。
タブーとされるテーマをモチーフに写実と空想が混在する作品で、けっこう怖かったです。
このエリアはまさに音楽・芸術のホールがたくさんあり、建物の華やかさと人の上品な佇まいが、日本でいう日比谷や丸の内のような雰囲気を醸し出していました。

ウィーンは、小学校(割りとシュッとしたところ行ってたのです)の頃から「誰々の親がウィーンで働いている」という話を耳にしていた街で、実際にいってみると、確かに日本人好きそうだなーと思います。


9 | Budapest, Hangary

温泉と美食の街、ブタペスト。ブタエリアとペストエリアにわかれてブタペスト、と最強都市感あるネーミングが好きです。

めっちゃ天井高い空間に超長いエスカレーターがあるシンプルな空間は旧共産圏のイメージを湧き立てます(多分関係ない)

でてみると、思っていたよりもずっとモダンで普通の都会でした。

ブダペストの食事は、スープが熱々でとっても美味しかったです。
物価はほんとうにありがとう物価でした。

ブダペストといえば温泉ということで、ルタシュ温泉へ。
有名なのはセーチェーニ温泉というところですが、外全開で寒そうなのでローカル目な方に行きました。

ルタシュ温泉では、古い建物の中に温泉やサウナ、プールがたくさんあって、まさに温泉天国。こちらは水着で入るのですが、こちらのほうが、連れ立ってきた人たちがまったりくっちゃべる。フィンランドに近い雰囲気。
温泉自体はぬるめでしたが、150cmほどの深さでゆったりと立って入れるのがよかったです。さらに、日本人には嬉しい40度くらいのプールもあってすごくよかったです。

空港の喫煙所。植物は喫煙しません

たぶんこのあたりだったと思いますが、ふと「あ、風邪っぽいな」という喉の痛みや鼻水を感じました。風邪というのは免疫が弱る寝てる最中にガッツリひくらしいので、「どうする…?これ寝る…?」とか考えてましたが、結局寝て起きたらひどい頭痛に苛まれることに。
自分は割りと体調が悪くても無理ができてしまう人間なので、そのまま頭痛いなと思いながらズンズン旅をしてたらいつの間にか治りました。


10 | Istanbul, Turkey

ハンガリーのあとは飛行機でスイスにいきたかったのですが、ちょうどいいフライトがなかったのと、せっかくなのでミラノにも寄りたいなと思い、トランジットに含まれがちなトルコに行きました。
別ルートでワルシャワ(ポーランド)にいく案が浮上するものの、さすがに更に寒いところはちょっとということでパス。
チェコとごっちゃに調べてた空振りを回収する事ができました。

イスタンブールに到着した時、私が最初に感じたのは、予想に反する寒さでした。暖かいイメージがあったけれど、実際は2℃という冬の寒さに驚かされました。そんな寒い中で中東のやかましさだったのでギャップですね。
やることが特になかったので、街を適当に歩いてみると、モスクから聞こえるイスラム教の歌が爆音で街中に響き渡ってました。

イスタンブールは湾を隔ててアジア側とヨーロッパ側にわかれており、橋を歩いて渡れます。どっちがどっちな雰囲気という感じはなかったと思いますが、アジア側のほうが再開発してるエリアかなと思います。


マーケットでは、模倣ブランド品やアジア風のスパイス、家庭用品などが売られており、まさにカオスな光景。大きな調理器具などはちょっと持ち帰ってみたいというか、工作に使うと楽しそうだなと思いました

そして、Istanbul Modernという現代美術館から始まるGalataport Istanbulエリアはめちゃくちゃモダン。たしかエリアに入るだけでセキュリティチェックあります。
1日目にざっと歩いて、あれれメガシティという割に結構中東っぽい港町だなと思ってたので、夜にホテル近くに発見してびっくりしました。

新しく行った街のどのあたりが栄えてるかは、マリオットホテルやH&M、スタバなどが密集してるエリアを検索して把握するようにしてます。

ここまで回ってきた国々のタイムゾーンは中央ヨーロッパ時間だったのですが、日本とのミーティングを深夜1時にいれてたところが、トルコだと深夜3時になってて2夜連続でしんどかったです。おかげで飛行機を寝坊して取り直すことになりました。ヤッチマッター


11 | Milan, Italy

ミラノです。
イタリアはあまり重視してなかったのですが思ったよりもいい感じでした。
街はなかなかきれいで、我々が想像するグラサンをかけたお姉さんが闊歩してます。ファッション産業の広告の露出がパリやアントワープよりもビシバシしてて、それも別にハイブランド限定というわけではないようでした。

地図で見ると同心円状の囲みがありますが、これは城壁に囲まれているわけではなく、街自体は思ったよりも大きいです。

ミラノの交通システムはなかなか便利。
地下鉄に改札がきちんとあって、直接クレジットカードかざせば乗れてしまいます。
他の都市では切符の購入方法やアクティベーションの仕方が異なり、うっかり罰金を取られるリスクもありますが、非常にストレスフリーでした。
いきおいよく改札を飛び越えていく若者たちは、おーイタリアって感じでした。

DUOMOの広場では、多くの鳩と観光客で賑わってます。広場の近くににあるマクドナルドからは、窓越しに荘厳なお城が見えます。
ここのマクドナルドは結構な店舗で、タッチパネルで注文すると、3つにわかれてるカウンターのどれかからサーブされる。早い。

美術館も色々あり、Triennale Milano, Museo del Novecento, Mudec, ADI Design Museum, Galleria d'Arte Modernaなど、たくさんいきました。

ADI Design Museumでは、大判のポスターを来場者が1枚思い出に持って帰っていいですよということになってて、けっこういいなと思いました(もっていく余裕なかったですが)。


12 | Zurich, Switzerland

スイスは一番期待値が高かったのでるんるんで向かってたのですがいきなりトラブル。
電車が大幅に遅延していて、ようやくチューリッヒ行きが着いたわと乗り込んだ列車。のんびりしてたら検札が回ってきたのでチケットを見せると「このチケットは1本前の電車だから無効だよ、はい¥20000ね」という話でした。めっちゃガラ空きでそんな事言わないでくれよと思ったので「これは不当な利益ですよ」となかなかの剣幕で検札員に抗議したものの、「そういう判断をする権限がない」というような話で結局支払いました。

スイスは鉄道が正確という話でしたが、こういう杓子定規というか厳格な側面もあるのですね…。隣国のドイツ国鉄のざっくりさに思いを馳せる次第でした。

スイスは雪でした。めっちゃ寒いけどいい雰囲気。
街は都会すぎず田舎すぎず、全てが絶妙なバランスで成り立っています。下世話が全くないこの国では、もし無限にお金があれば息子を留学させたい街ランキング1位ですね(息子はいません)

Museum für Gestaltung Zürichでは、「身体と広告」というテーマのポスター展が開催されていました。

チューリッヒでは、国際タイポグラフィー様式を継いだグラフィックデザインが街中や美術館のあちこちで見受けられます。

国際タイポグラフィー様式というのは、モダニズム運動のグラフィックデザインでの発展形で、左右非対称のレイアウト、グリッドを切った構成でかなりグラフィックやエディトリアルの基礎をつくった考え方。
なんで国際というかというと、スイスは4ヵ国語を併記しなければいけない事情のなかで、秩序のあるレイアウトと、それに合う書体を開発する要請にあったわけですね。Helvetica, Universなどの書体もこの世界から爆誕してるので、スイスはサンセリフ書体の王道をいくデザインが強いです。

このあたりの原典のような本は近年日本語でも出版されてるので結構たくさん持ってます(英語版は高い!!!)

雑にグラフィックデザインの歴史を国ベースで区切ると、タイポグラフィをベースに発展したスイス/ドイツと、ド派手な広告で文明を称揚してきたアメリカと、各業界内で細分化された競争環境をもつ日本など、というようなイメージで分けてみてます。

ということでチューリッヒは一つの聖地で、一番期待値高かったです。


チューリッヒ芸術大学 (Zürcher Hochschule der Künste) の敷地内では、イケてるポスターが至る所に貼られていて、ただ歩いているだけでテンションが上がります。
研究室周りの展示をみてると、Future+Design Thinkingについて熱心に解説してくれる方がいて学生と勘違いされてるっぽかったです

物価世界一の国にきたらやはりラーメンです。5397円のラーメンと843円のパックのお茶。
海苔にプリントされたNO RAMEN, NO LIFEに励まされます。
これを食べてから自分の消費感覚は次のステージにいった気がします。


13 | Basel, Switzerland

バーゼルにやってきました。
スイスの第三都市なので、勝手にスイス色が強いのかと思ってましたが、意外にそうでもありませんでした。ドイツ・フランス・スイスの三国境に位置しており、フランスの街並みがドイツ語でまわっているような感覚を受けました。

自分はよくわからないですが、建築好きにとってはたぶんめっちゃおもしろい。

バーゼルでは、駅を挟んで北側が栄えているのが一目瞭然です。街の配置が非常にユニークで、それぞれの地域に独自の魅力があります。私の実家の実家が群馬・栃木・埼玉の県境にあるため、この三国境の街はなんとなく実家を思い出させる地理でした。

S AM Schweizerisches Architekturmuseumでは、大規模の建築プロジェクトの消滅・拒否・停滞・変更された事例を紹介する展示があって興味深かったです。書いてあったこととして、スイスの都市計画はかなり民主的なプロセスを重んじている一方で、その反面建築家や設計者の当初の構想がそのまますんなりいきにくいプロジェクトマネジメント上の難しさがあるということ。予算がなくなった・反対運動にあった・基準が変わった・与党が変わった、など事情は様々。

あまり見るところがなかったので、アルミン・ホフマンとエミール・ルーダーが立ち上げたバーゼル造形学校にも行ってみました(日本語でバーゼルに言及されるのは、ほとんど国際タイポグラフィ様式の歴史の文脈な気がします)。
70年前ぐらい前からあるので、年季が入っており東京藝大を思い出す雰囲気。めちゃくちゃ大きいわけではない平べったい建物でフロアで学科が別れています。今どきのインタラクションデザインのコースもあるよう。

タイポグラフィという話についていえば、バーゼルはすっかり隣国に染まっていてスイスらしさはほとんど感じられませんでした。The road to Baselという本があるぐらいなのに残念ですね。

最寄りには EuroAirport Basel-Mulhouse-Freiburgという珍妙な名前の空港があります。バーゼル(スイス)、ミュールーズ(フランス)、フライブルク(ドイツ)の三国を結ぶ空港です。
といってもほぼバーゼル寄りで、バスでわずか20分。なんと空港の敷地がスイスとフランスの領土にまたがっており、空港内では、スイス側とフランス側で物価が異なるという珍しい現象が起きています。この空間ではスイスフランとユーロが等価らしいです。


14 | Utrecht, Netherlands

ユトレヒトは、アムステルダムのような造形でありつつ、より落ち着いた雰囲気を持つ街でした。
ユトレヒト大学の学生街で、夜になると多くの若者たちが繰り出して、人生最高の青春を謳歌しています。

朝には教会前で開かれるマーケットでチーズの試食を楽しむことができるので朝食代わりにたくさん食べました。

日本人的にはこの街の見どころはミッフィーとされてます。
ミッフィーはオランダ出身のディック・ブルーナがつくったということで、ユトレヒトの至る所で見ることができ、街全体をとおしてミッフィーのなにかが売られてます。

一応、ナインチェ・ミュージアム(ミッフィーミュージアム)にいきました。「あなた1人?子供は?というかあなた学生?」という質問を受けるぐらい子供向けでした。中は完全におままごとランドとしかいいようのない空間で、知らない子ども足にしがみつかれて愛想を振りまいてました。

そういえば、むかし立川でやってたミッフィー展のほうがクリエイションにフォーカスした展示があったような気がします。

むかいにあるCentraal Museumが大人向けだったので良しとします


15 | Amsterdam, Netherlands

アムステルダムは、ユトレヒトの活気ある大きな版とも言える街。6年ぶりの訪問で、以前とはまた違った角度からその魅力を感じ取ることができました。6年前に来たときはトラムのチケット購入方法が分からず、すべて徒歩で移動していましたが、今回は気軽に乗車できて便利でした。

アムステルダムの南エリアには美術館が密集していますが、今回はStedelijk Museum AmsterdamとPhoto Museumのみを訪れました。もうこの頃は解説読まなくても楽しめるものだけ回ってましたが、タイポグラフィな作品も多かったりしてよかったです。

ちなみにアムステルダムはExperimental Jetsetという超尖ったデザインスタジオがある(日本だとマッシュホールディングスのVIとか)のですが、オランダの施設ではちょくちょくそのVIを見ることができます。Stedelijk Museum もたぶんそう。

アムステルダムはオーバーツーリズムが問題になっており、人口約92万人の都市に年間2000万人もの観光客が訪れているそうで、観光客数を抑制する政策がはじまってるほどらしいです。実際、繁華街は歌舞伎町ばりに散らかってる場所もあり、サステナブルな雰囲気はやや影を潜めています。

オランダではAlbert Heijnというスーパーが非常に便利で、お土産はぜんぶここで買いました。

最終日夜。
最後にもう1サウナということで、街中にあるSauna Decoを訪れました。サウナ、水風呂、休憩所のみのシンプルな施設ですが、空いててなかなかよかったです(ドイツ同様全裸混浴)。

アムステルダムは、その活気ある街並みと文化的な魅力が際立つ都市。6年ぶりの訪問で新たな発見があり、異なる文化の体験を楽しむことができました。アムステルダムの街は、常に変化していて、訪れるたびに新しい魅力が待っています。次回訪れる時も、また違った一面を見せてくれることでしょう。


旅の流れはここまで。

帰国後、東京駅にエアポートバスでつくというところで、昔から親交のあるカメラマンの幡手さんが「いま東京駅いるんですけどごはんいきませんか?」と連絡をくれて合流。
1年ぶりにこんなピンポイントな連絡をよこしてくれるという物凄い奇跡でしたが、帰国後の感慨深さの前ではどうもナチュラルな出来事でした。
八重洲地下街でうどんを食べました。八重洲の昼休みは黒スーツ。

旅先で使ったサービスなど

海外サービスをここぞと試すのが好きなので、ちょっとだけ使ったものを紹介します。

Revolut - 決済

ヨーロッパで流行ってる国際送金ができるサービスな流行ってるデビットカード(VISA)としても使えます。円で振り込んでユーロでATMで引き出したり、両替カウンターに行くことなく現金をATMから使えるので便利です。
最初から現金を持っていきませんでした。
デビットカードを使った瞬間にアプリで通知が来るので、「あーJPYではいくらだったのかー」とすぐに確認でき、罪悪感を味わえます。

Omio - 鉄道予約

ヨーロッパ内での複数社をまたいで、鉄道、バス、飛行機の予約が可能なサービスです。アプリを通じて、複数の交通手段を比較し、最適な旅行ルートを選べます。電子チケットがスマホに保存されるため、紙のチケットを持ち歩く必要がありません。
ただ、ディールの網羅性はもしかしたら完全ではないかもです。

https://www.omio.jp/

Ubigi - 国際eSIM

eSIMとは、物理的なSIMカードを使用せずにモバイルデータを利用できる技術です。つまりiPhoneなどに内蔵されてるSIMの設定を変更することで通信が使えるということです(あってる?)。ヨーロッパ全体で使えで50GB/30daysで¥9800だったので、コスパ良かったです。

こちらは出発前日にスマホから申し込んで設定してからいきなり現地で使い始めました。SIMカードの抜き差しなくセットアップができるので非常に楽です。ただし、Ubigiは電話番号が発行されないデータプランのみなので、SMSが登録に必要なサービスは日本でまとめてやっていくのがおすすめです。

比べてませんがほかにもAiralo やBiteSimというサービスもあります。

Lime, Voi, Circ, Tier - 電動キックボード

日本でいうLUUPののようなサービスですが、Electric Scooterは国ごとに利用できるアプリが異なります。デリバリーと同じく熾烈な都市間競争が繰り広げられていて、同じ国のなかでも都市によってメインは違います。
ちなみにUI/UXはどこもまるで同じですかね…。
ヨーロッパのほとんどの国は街中乗り捨て放題なので、LUUPのようにパーキングエリアに縛られなくてよいです。

これ系のサービスは利用開始時にSMS認証が必要なので、日本でまとめて見繕ってアカウント作成していくといいかもです。街中でカード情報入れたりするの面倒ですしね。

Lyft, Uber, Wolt - デリバリー

デリバリーサービスも然り。
ホテルに遅く着いたときや、1人で入りにくいお店の料理にチャレンジするときに重宝します。トルコは急遽いったので、Yemeksepeti (なんて読む!)というデリバリーサービスに登録できず使えずでした。

Booking.com - 宿泊・フライト

手数料が多少とられますが、予約情報や予約画面をぜんぶまとめたいのでBookingを使用していました。最近は民泊っぽいものも含まれるようになっていて、Airbnbとリスティングがかぶっている印象。
20回近くホテルを短期間に予約したので一気にGenius 3という最高ランクにあがりました。どうやら10-20%の割引がつく特典が永久につくようです。

ちなみにBookingはトルコからだと接続が制限されてました。昔は、HotwireというExpediaがやっているサービスを使ってました。どこかが未開示の状態で直前在庫を割安で購入できるという面白い仕組みのサービスで、日本にも展開してます。が、よほどのハイブランドでないかぎりはBookingにリスティングされてる値段と変わらないんだなというところです。


お金周り

同世代の方からいくらかかったの?って聞かれるのでざっくり概算してみました。

フライト(NRT - AMS)¥150,000

ホテル ¥12,000 * 20 times = ¥240,000

途中から鉄道がうまく運行する確信得る前に予約するのはリスクだなと思い、電車に乗り込んでからのんびり予約する作戦でした。
直前予約すると、高くはないが異様に3人部屋だったりとかするので、もったいないなという場面はありました。
スイスはホテルが¥16,000ぐらいからしか個室がない!

鉄道 ¥6000 * 12 times = ¥72,000

価格バラバラですがほぼすべてOmioで予約して乗ってました。

電動キックボード ¥500 * 20 = ¥20,000

Limeなどは1日乗り放題のプランがあったりするので時々使っていました。石畳が少ない都市でのキックボード乗り放題は無双なのでおすすめです。

フライト ¥8,000 * 4(寝過ごし1含む) = ¥32,000

飛行機はブダペスト -> イスタンブール、イスタンブール->ミラノ、バーゼル->ユトレヒトの3回乗りました。イスタンブールで深夜3時にミーティングがあったので、うっかり寝坊して1回逃してしまいました。

基本的に欧州内でのフライトは1-2時間なので、5時間以上鉄道乗るのだったら、飛行機のほうがいいのかなという感覚。今回はいつも空港行く前に調べてる有様でしたが、本来は事前予約すればするほど安い。
毎回なにか液体やクリーム状のなにかを没収されたので、そのあたりはリスクです。せっかく買った小さいトラベルセットを没収されたときはあららという気持ち

美術館 ¥2,000 * 40 times = ¥80,000

いくつかの都市では交通券と抱き合わせなのでざっくりです。
しばしばunder 17?とか、student?とか聞いてもらえましたが、残念ながら32歳のおじさんでした。

サウナ ¥4,500 * 3 times = ¥13,500

行く場所によりますが、こんな感じで日本よりも圧倒的に高いです。

食事 ¥3000 * 2 times * 21 days = ¥126,000

基本的にローカルな料理には手をつけないので、基本的にバーガーキング・マクドナルド・ラーメン・フォー・中華メインでした。
マクドナルドでもセットにすると¥1,500-2,000かかるのでびびります。
ただし、日本にいるときから「マクドナルドはUber Eatsで食べるもの」という感覚だったので、もともと割高に消費してたのでセンチメント的にはけっこうイケました。

鉄道系の罰金! ¥6,000 + ¥20,000 = ¥26,000

上述の通り、プラハのバスとスイス国鉄でチケット無効(どっちも払ってるのに!)でペナルティをとられました。どちらも不服極まりないですがしょうがない。

改札があるのがオランダ・イタリア・トルコだけで、あとは信用乗車方式の国でした。
こうなってくると、じゃあ無賃乗車しまくればいいのかという問題になります。
実際に検札に遭遇したのが6回。
1回のペナルティを¥12,000と見積もると、真面目にすべて支払って旅行するのと、開き直ってペナルティだけ支払って旅行するのでは、実はコスト期待的にはそこまで変わらなかったりします。ただし、不運のボラティリティは圧倒的にペナルティ甘受戦略のほうが高いので、きちんと払いましょうというのが結論であります。

合計 ¥738,500

ぎょええええええええええええ
何らかの判断ミスや不運で無駄に使ったお金は10万円ぐらいな気がします。まあいいのです。

超良かったです

いろいろありましたが、全体的に大満足な旅行でした。
どんどん次々いく周り方は自分の性に合っていたし、行き先のセレクトもバッチリだったなと思います。

順位をつけるのは難しいですが、個人的にはチューリッヒ・ウィーンが推しでした。
もしヨーロッパ行く方がいたら参考になれば!

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