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【全面箔】雑感(追記あり)

印刷会社おたクラブさんの【全面箔】名刺キャンペーンに参加。
一週間後、早くも完成品が手元に届きました。その感想など。

全面箔(名刺)の商品ページはこちら↓です。名刺のほか、ポストカードやしおり、そして本の表紙に刷る商品もあります。

↓Xに写真および、原稿画像と現物写真の比較動画を上げたので、良かったらご覧ください。

★同人系印刷会社、おたクラブさんの新商品である「全面箔」の広報のため、先着500名に、自作データで全面箔印刷の名刺を印刷、送料も含め無料でサンプルとして進呈。感想や画像をSNSなどで広めてね!というキャンペーンです。告知はX上で行われ、開始後1時間ほどで満了しておりました。

インフルエンサーに高額でPR依頼するのもいいですが、知名度や拡散力、スキルはピンキリながら、対象商品に興味のある想定顧客に現物をサンプリングすることによって、同じ趣味を持つ者のネットワークに商品を広めつつ、多分社内での印刷テストも兼ねて制作、という手法、賢い……。
「全面箔」「おたクラブ」「#おたクラブでつくったよ」あたりのキーワードで検索すると、キャンペーンに参加された方の様々な名刺写真が見られて楽しいです。そして作ってみたくなるという。

キャンペーンに必要なのは規定サイズ・600dpiのグレースケール(白黒二値推奨)画像データ。紙・箔は選べません。
★私は白黒二値で入稿。個人的には600dpiの二値は通常の紙印刷ならちょっと粗い感覚ですが、今回は箔印刷なので細かい描線は出ないため、むしろ解像度が低い方が都合が良い感。
従来の、型を作って箔を押す、という方法ではなく、新技術による印刷形式のようです。
印刷については糊転写なのか、またはトナー転写なのか、あるいは別の技術なのか、など、仕様は不明です。

どれぐらい細い線が出るのかと、ベタ塗りの部分がどうなるかを見てみたかったので、その辺の確認ができそうな画像(消えた相棒の表紙絵)を使いました。
今思えば、先日作成したブースカットの絵でも良かったかも。また、小さい文字も入れてみたら良かったかもしれません。
★文字については、同封されていたサンクスカードが文字入りの箔刷りだったので参考になりました。

届いた名刺は青い紙に青い箔という組み合わせでした。
★青系は細かい箇所が抜けにくいとのことだったので、別の色ならもう少し白抜き部分が抜けていたのかも。
キャンペーンに参加された他の方の写真を見る限り、ある程度は原稿の内容に合わせて刷ってくださっているようなので、自分のデータは青系のイメージだったのでしょうか。
↑ランダムだったそうです。自意識過剰でした。笑。

★他にも緑・緑や赤・赤という同系色の組み合わせがあったようです。
★別色の組み合わせやキラキラ系の箔もありました。
★自分で選んで注文する際は同系色は選ばないと思いますが、無難な組み合わせであることは確か。
組み合わせをうまく選べれば相乗効果で素晴らしい仕上がりになりそうですが、失敗すると今一つな仕上がりになったり、更には見づらくなってしまいそうなので、おすすめの組み合わせを現物写真と共に提示してもらえると親切ではなかろうか、と思ってみたりなどして。
今回のキャンペーンは、組み合わせ紹介を兼ねていると思うのですが、どの紙、箔で刷ったかの案内はなかったので、ちょっともったいない感。

追記
おたクラブさんより仕様の紹介がありました。
ケンラン ぐんじょう+箔ブルーという組み合わせがあるので、作っていただいたカードの仕様推測は正解だったようです。
また、絵柄は完全ランダムとのこと、内容によってはもしかしたら多少の意図が働いたものもあったかもしれませんが、自分のものについてはランダムで青の同系色刷りになったようです。

現物を見た感想・印象
・思っていた以上に細部まできれいに印刷されています。細い線は飛ぶよりつぶれる傾向が強いようですが、これは元画像が二値データだったからかもしれません。黒として存在している部分は、太くなっても刷るぞ、という感じ。
・箔の定着力はかなり強めっぽいです。指紋が付いたので布で表面を拭いてみましたが、剥がれる気配はありませんでした。紙によっては強度に差があるかもしれません。
・説明に、箔のない部分にキラキラが付く場合がありますと書いてあったので、しおりには不向きかと思っておりましたが、上記の通り割としっかり定着していて、いただいた分にはキラキラの付着もなかったので、多分問題なさそうです。これも、箔の種類によるかもしれません。
・箔がキラッキラ。色箔でも、金属系の主張の強い輝きがあります。
世の中にはマット系の箔もありますが、現在おたクラブさんで取り扱いがあるのはツヤあり系のみのようです。
・従来の、押して定着させる「箔」ではないので、凹みはありません。
・インクあるいはトナー印刷のように、端まで印刷できるのが特徴的。
・箔自体に凸凹があるのか、紙の凸凹を拾っているのかは分からないのですが、ベタ部分は鏡のように平滑ではなく、わずかな凸凹があります。流れ目というか、ある種の規則性があるように見えます。印刷説明に気泡が入りやすい、と書いてあったのでそれかも。個人的には気泡と言われて想像するものよりだいぶ細かい印象ですが……。
今回刷っていただいた紙は多分ケンランというカラーケント紙で、かなりツルツルの部類です。箔がそのわずかな凸凹を拾い、より大きな凸凹となっているのか、または定着させる工程で凸凹が発生しているのか……。サンキューカードも同じような凸凹がありますが、こちらもケンランっぽいです。別の紙だとどうなっているのか、見てみたいです。
模様のある箔の場合は、同じように凸凹があっても目立たないような気がします。なお、凸凹があることの良し悪しは好みの問題になるかと思います。
個人的には「おおっよく見たら凸凹があるっぽいぞ、面白いなー」ぐらいの感想です。
・おたクラブさん謹製のサンキューカードは、マルチカラー箔を使われており、その色合いを生かしたベタと余白のバランスが取れていてかなり良い感じ。
明るい色の紙+キラキラまたはマルチカラー系の箔は相性が良さそうです。


箔のキラキラ感を出すため、照明を当てて撮ってみました。
マルチカラー箔、良い感じ。

名刺は20枚ほどもお送りいただけましたので、次の新刊をお求めくださった方に差し上げます。
このショップカードのようなものが特別欲しい、という(自分の)ファンはいないと思うので、笑、配り切ったら終わりでも良いのですが、どうせなら新刊の刷り数ぐらいは用意しておくべきか、いや、どうせなら用途のないショップカードよりしおりでも刷ろうかと思ったりしております。