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転職活動しながら統計検定2級に合格した話

はじめに


統計検定2級を合格してきました。社会人でこれから統計検定2級を受験しようと考えている方に対し、どのような勉強方法で挑んだかについて記事にまとめようと思います。これらの内容が読者の一助になれば幸いです。

私のキャリア構成


技術職(製造技術、素材研究開発、化工計算・単位操作、化学プラントのプロセスエンジニアリング、技術営業、EPC-PM、データ分析・解析)を約10年

統計を使う業務:データ分析・解析、素材研究開発で少々

大学で統計学を学んだか:学んでいません

受験動機


業務内で搔い摘んだ統計知識はありました。転職活動するにあたって技術の棚卸と可視化のために統計検定2級を受験しています。
キャリアチェンジを狙った転職活動をしていました。言葉でスキルや経験の有無を伝えるのも大事ですが第三者からのスキル認定があったほうがスキル経験に説得力がでると考えたのが動機です。

ですが統計検定2級に合格とったからと言って転職に有利とは思えません。それよりもキャリアの棚卸と転職動機・志望理由をしっかり固める事が何十倍も重要です。

試験結果


得点:83/100 点 合格ライン60点
記述統計:正答率100%
確率分布:正答率83%
推定・検定:正答率73%

受験感想


前半は思った以上に簡単な問題が多かったです。一方で4問ほど捨てた問題もありました。
YOUTUBEなどで「2015年までの過去問やればOK」とか言われてるのを見かけたことがありましたが、あながち嘘でもないなと感じました。
とはいえ、試験やテストにおける慢心や過信は足元をすくわれる典型的な不合格パターンです。こつこつしっかり良い準備するのがとても重要です。

勉強時間


累計118時間+αでした。
2時間/日と考えると約60日で2ヵ月となります。
勉強開始日は2023年11月1日、受験日は2024年2月17日でした。年末年始の休みなどは特に勉強時間を割り当てていませんでした。
「+α」はUdemyの動画を通勤時間中の電車の中で見ていた時間や、寝る前の数分間などが該当します。

勉強方法と対策

スケジュール管理が大事

私の勉強方法は、まず試験日を決めたらその日までにどんな項目を実施したいかをNotionで計画しました。
過去問を2周すると決めたのであれば90分を32回セット実施する必要があります。1週間で毎日実施できれば良いですがそうはいかない日が必ず起きるので、スケジュールバッファ15%取ると37日確保する必要があります。

統計WEBの章立てはStep.1で32章となっています。1章あたり6節用意されているので、合計192節ですね。
1日一章と決めると32日かかります。これもスケジュールバッファ15%と設定すると37日確保することになります。

過去問2周と統計WEBを回すだけで74日となります。私の場合は年末年始を挟むのでその期間は勉強していませんでした。

統計WEBをまず通しで勉強しその後過去問をひたすら回しました。具体的には統計WEBを可能な限り早めに読破し過去問の時間を増やす方法です。特に過去問は多いときは週に4から5実施していました。90分フルに時間が取れないときはタイムキーパーを途中で止めて翌日実施するなどとにかく問題を解く勘が落ちないことに徹底しました。


統計WEB/統計の時間

鉄板中の鉄板です。step.0, step.1をすべて読み、練習問題もすべて解きました。step.2はやや統計検定準1級や1級の内容も含まれます。手が空いたら実施するくらいの気持ちでよいと思います。
統計WEBだけで25時間勉強していました。

統計学入門

統計WEBを読んでも解釈に苦しんだ時などに活用していました。統計WEBで用いられる言葉はより易しい言葉に言い換えられています。一方実際の試験で出題される際の言葉(期待度数)はこの本と同じです。この点も踏まえスーパーサブ/心の安心材料として購入しました。

Udemy「統計検定2級対策講座」

名前が対策講座とありますが「これが良く出る」などの言及はありません。全体を順序立てた講義構成となっています。統計WEBだけだと暗記に偏りがちですが、この講座なら理屈から説明してくれます。準1級も目指している方などは受けておいて損はないかと思います。

問題200問以上とありますが、所謂理解度チェック問題のようなもので過去問に似た問題が200問用意されているわけではありません。200問の問題が欲しいだけの方はあまりお勧めしません。

割引キャンペーンが適用されている時に講義を購入することを推奨します。

過去問シリーズ

合格体験記を書いている方ほぼ全てがおっしゃっていますが、古い過去問から取り掛かることを推奨します。過去問年号が大きくなるにつれて徐々に歯ごたえある問題が増えてきます。
2021年は難しいです。2級とるだけなら取り組まなくてもいいと思います。ただ「これが最難関なのか」と理解しておくのはとても重要だと思いますので、目を通しておくといいと思います。

過去問の中で個人的に難しかった問題

Zennにて自分なりに解釈できた内容を記事にしています。参考まで。

統計検定2級 2016年6月 問10

統計検定2級 2016年11月 問8

統計検定2級 2018年6月 問13

過去問題の点数推移

過去問を2週弱実施しました。その時の点数(正答率)を表に残します。これくらいとれてれば、本番で合格できるんだという参考になれば幸いです。

2019年の2週目は時間を確保できず未実施


おわりに

過去問から数字だけを変えた問題を本番で確認しています。このことからも
基礎をしっかり押さえつつ過去問を回すことが合格への一歩だと思います。

新卒入社対策で取得しようとされてる方へ

新卒採用の方などには合格にいたったプロセスや集中力・自己研鑽の意識という見方で良い評価を受ける可能性もあります。とはいえまずは学業をしっかり取りこぼしないようにするのが第一ですね。

転職活動や社会人になってから取得しようとされてる方へ

中途採用の方は「ここまでやれますよ」程度のアピールしかならないと思います。データを扱う仕事となれば実務ではテイラー展開やマクローリン展開など大学の線形代数もしっかり復習する必要があります。統計検定は”頭の体操”くらいに思っておいた方がいいと思います。



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