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【Oxford留学】印象的だったこと_1週目

Oxfordでの1週目の授業が終わりました。

今週は"pre-sessional week"と呼ばれる、本格的に授業が開始する前の助走期間のようなもので、10月初旬から始まる1学期(OxfordではMichaelmas termと呼ばれます)に学ぶ科目の基礎となる数学とFinancial Reportingの授業を受けました。1科目3時間(途中に休憩20分を挟みます)が1日に2コマというスケジュールです。16時には授業が終わるので、比較的緩めの日々でした。

Oxfordでの生活は始まったばかりですが、いくつか印象的だったことを書いてみようと思います。

提供される機会の多さ

Oxfordには無限のチャンスが転がっています。

学業面で言うと、授業の選択肢が多いことに加えて、課外活動的に参加可能なLabやMasterclass、Bootcampなど、興味分野への知識・理解を深める機会が多く設けられています。例えばFinance Labでは、モデリングや財務諸表の分析等を、現実のケースを題材に行なっているようです(私は所属していないので伝聞です)。
また、学業に加えて、スポーツクラブやカレッジの組織など、コミュニティの数は無限にあります。
さらに、所属するコース、大学、カレッジがそれぞれに企画するソーシャルなイベントも盛りだくさんです。特にpre-sessional期間中は大学全体が歓迎ムード一色であるため、食事やパーティーの機会がたくさん設けられています。

非常に充実した学生生活を送ることができる環境であることは間違いありませんが、反面、選択肢の多さに惑わされて消化不良に陥ってしまう可能性も十分にあります。コース責任者が初日のスピーチで「コースが始まる前に自分のやりたいことをしっかりと考えることが大事だ」とアドバイスしていましたが、早くもその意味を実感しています。

機会が多いということはとても恵まれたことですが、それは受け身で待っていて何かをアレンジしてもらえるということではありません。自分の興味に沿った機会があるのか無いのか、自分で探したり、同級生に聞いたり、スタッフに助けを求めたりして探し出す必要があります。ここでは積極的に動くことが非常に大事です。
もっとも、動いてさえしまえば誰かしらが適切にサポートをしてくれるため、最初の一歩が肝心です。

充実したサポート

世界一の大学は学生へのサポートを惜しみません。

上でも少し触れた通り、スタッフによる支援は非常に素晴らしいです。大学の誰かに連絡すれば、すぐに適切に対応してくれます。メールでの連絡だと忘れられることもありますが、催促すれば大丈夫です。
何よりありがたいのは、どのスタッフも献身的に学生の困り事・相談に対応してくれることです。学生側の相談ハードルが下がるため、トラブル解決のために時間と精神を浪費することはありません。

また、施設面でいうと、まだ一部しか見れていませんが、学生が自由に出入りできる図書館が市内に点在しています。自習スペースやPCも用意されており、学習環境が整っています。当然ながら蔵書も一見して膨大な数があります。コースが始まれば、お世話になる頻度も高まると思います。

素晴らしいサポート・施設がある分、学業的な成果を得られなかった場合の言い訳は一切きかないなと感じます。勉強に集中できる環境があるのに目標が達成できないのは、個人の問題に帰着するような感覚を受けます(個人の感想です)。
学生への期待が混じったポジティブなプレッシャーと向き合いながら、自分の好奇心を追及することができれば良いなと思います。

クラスの風景

Oxfordの教育は基礎をとても大事にしていると感じます。
例えば数学の授業では、初回は四則演算から始まりました。ただし、2日目には統計、3日目には条件付き確率、4日目には回帰分析と、学習進度は凄まじい速さです(一応、コース開始の2ヶ月前くらいに予習課題として数学の範囲を網羅する資料が配布されていたので、学生は内容を把握している前提で授業は進みます)。
いずれの回も理論的な説明に終始することはなく、ファイナンスの理論を例題的に挟んで説明されるので、授業に飽きることはありません。

授業中の学生からの質問はとても活発です。
基礎的な質問もありますが、教授を唸らせる本質的な質問が繰り出されることもあり、学生の論理的思考力・発想力の高さを感じます。学生と教授のやり取りでクラス全体の理解が深まっていくという学習プロセスはソクラティック・メソッドに近しいものかもしれません。
学生側は疑問に思ったことを素直に教授に投げかけており、自分の知的欲求に素直な人が多いなという印象です。

クラス構成は41人で、28カ国から学生が集まっています。
基本的に各国から1名ですが、1つの国から2〜4名というパターンもあります。そのような場合には、大体同じ国の出身者同士で固まって近い席に座ることが多いです。まだ第1週なのでみんな不安というか、できるだけ同じ国のクラスメイトと近い距離にいることで安心を得たいという気持ちがあるような気もします。
なので、たまに「留学先で日本人同士で固まっても意味ない」的な意見に接することもありますが、少なくとも初期は同じ国から来た者同士で集まることはごく自然な流れであるように思いました。

英語力についていえば、本当に全員ペラペラです。
よく「留学は英語を勉強するわけではなく、英語で勉強をする場所だ」という話を聞きますが、これは本当にその通りだと思います。
一方で、やはり多くの学生にとって英語は母語ではありません。授業でよく分からない用語が出てきた場合は、DeepLやGoogle検索を駆使してすぐに母語で対応する言葉を確認しています。英語が得意と思われがちなフランス人やドイツ人でも、IFRSの会計ルールについては母語で内容を確認していました。
全員が全員、英語が完璧なわけではなく、それぞれのレベルで挑戦をしていることがわかって少し安心しました。そして、あくまで勉強の内容が大事なのであって、英語にこだわる必要はないということを改めて認識できたような気がします。
ちなみに、私はIELTSのリスニングパートで満点を取っていますが、予習なしで授業の内容を理解するのは厳しいです。留学を考えているけれども英語に自信がない方は、留学するその日まで英語の牙を研ぎ続けることが良いと思います(自省をこめて)。

ご飯

Corpus Christi Collegeというカレッジでコースの歓迎ディナーがありました。古いDining Hallでの食事はタイムスリップした感覚になれます。
サーモンの前菜が美味しかったです。イギリス=ご飯は諦めるしかない、と思っていましたが、そんなことはありませんでした。

温かいスモークサーモンでした

刺激の多い1週目なので色々と目移りしてしまいますが、やるべきこと・やりたいことを見失わないようにしながら、新しい視点や考え方も受け入れつつ、日々を送りたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。
また程良いタイミングで更新します。

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