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SEKAI NO OWARIの『Eve』について-淘汰される幸せの裏側

こんばんは🌱
本日SEKAI NO OWARIのアルバム「Nautilus」がリリースされました。ちょっと歌詞を読んだだけでいろんなことが頭を駆け巡り、「この曲だけじゃない、あの曲もあの歌詞も、なんなら映画も小説も考察したいものがある!」と思いつき、急遽noteを登録しました。というわけで、こちら初投稿です。どうぞよろしくお願いいたします。
わたしがいちばん考察したくてたまらないと思っていた、SEKAI NO OWARIの「Eve」という曲をまずは考えていきます。まずは、といっても飽き性なわたしが細々と長くnote投稿を続けられるか分かりませんが。



Eveはこんな曲

この楽曲、本日リリースされたアルバムにも入っております。最初にリリースされたのはシングル「Habit」のカップリングとして。Habitはクセの強いダンスのおかげで大ヒットしたので、聴いたことのある方多いかもしれませんね。Habitはドカーンとヒットした名曲で、Eveは隠れた名曲。太陽と月のように対照的な曲です。ボーカルのFukaseさんが、時代と共に淘汰されるものと禁断の恋が似てると思ってこの歌詞を書かれたそうです。なんでそんなこと思いつくんですか。。。
歌詞を読んで考えたこと、歌詞に込められた意味を整理していきます。Eveはキリスト教のアダムとイヴから来てると予想しました。理由は文中でちょいちょい登場します。


1番

まず1番の歌詞から。イルカのショーは楽しいけど、野生動物を捕らえて調教してエンターテイメントにするのは動物倫理に反するからいつか無くなるかもねと「君」は言います。ラムのステーキも同じように動物倫理に反するから、植物性の肉で代用されるときが来る。ちなみにアダムとイヴの息子である兄カインは農耕を、弟アベルは牧羊をしてたそうで。繋がりがありそうですね。なんで君が野菜を全部残したのかがわたし気になっています。食品ロス反対派でございます。
核心に迫る話をする君だけど、「僕」との関係性を終わらせようとはしないんですね。そのことに対して「自分のことは棚に上げるのかよ」みたいなことを思っているのでしょうか。でもその言葉を君に言えないような愛情を抱いているようです。真っ直ぐな愛なら、相手のためを思って厳しいことを言う必要も時にはあるかもしれないけど、彼らはそうではないみたいですね。
イルカのショーは好きだけど、イルカのためを思ったら在ってはいけないのかもしれない。制限されていくことでラム肉の美味しさもいつか味わえなくなる。誰か1人を愛するという制限の中にいればそれは健全な恋として守られるけど、僕たちはそうではないから会ってはいけない。禁断の恋愛関係にあるから。人目を気にしながらイルカショーを見ること、なかなか無いのではないでしょうか。
僕は君に別れを切り出せるほど気高くはないから、君が別れを切り出すまでずるずるとこの関係性を続けていく。つもりのようです。

2番

続いて2番です。レイトショーで指を絡めるのも禁断の恋愛関係だからこその行動かもしれないですね。手を繋いで歩いてるとこを街中で見られるわけにはいかない関係性。物議を醸した問題作も、刺激が強いからということで無くなっていくのかもねと言う。女性の裸とか喫煙シーンを今の時代にテレビで見ることが滅多に無いのと同じ原理だと考えられます。「レイトショー」「暗がり」「指を絡める」「物議を醸した」「問題作」っていう言葉を組み合わせてるのいいですよね。危ない色気が漂っていて、二人の間に流れるわずかな緊張感が伝わる歌詞だなーと思いました。
君は時代と共に淘汰されるものについて持論を述べますが、僕との関係性は相変わらず続けているようです。その矛盾を指摘したとて僕にいいことは特に無いので、微笑むだけ。
禁断の恋愛関係から生み出される情熱が奪い去っていったのは何でしょうか。倫理観でしょうか。禁断の恋愛関係を諦めることで守られるのは信頼でしょうか。究極の選択を迫られた二人は大切な何かを捨て、世間に認められない方を選び取ったのでしょう。
僕と君の関係性は望まない形で終わりを迎えてしまったのではないかと予想しました。いっそのこと君のように壊れられたら、吹っ切れて少しは楽になれるんじゃないかな。と僕は思っているように感じました。
君との関係性が終わってみたら、君に対して憎しみと軽蔑の気持ちが残っていた。なのに壊れた君を見ていると胸がぎゅっとなるのはどうしてだろう。こんな思いを抱くぐらいならあのスリルを味わいたくなかった。「禁断の果実」を食べてしまったことでアダムとイヴも楽園を追放されてしまいましたもんね。

まとめ

この歌詞の後に1番のサビを繰り返してこの曲は終わりです。文字に起こしたらなんだか頭の中がすっきりしました。いろんな経験と豊富な知識が重なり合うことで深い歌詞や文章が生まれているということを感じられる曲だという印象を持っています。
歌詞も好きなのですが、わたしはこの曲の間奏が大好きなのです。ピアニストのSaoriさんが「カメラのフィルムの中に泣いてる顔とか笑ってる顔とか怒っている顔とか色んな表情が写っていて、それを見ているだけなのにどうしてこんなに胸が痛くなるんだろう…」とイメージして間奏のピアノソロを作曲されたそうです。二人で撮った写真を見ながら僕が君との思い出を振り返っているということなんですかねえ。隣にいない人を思って胸が苦しくなるということは、その人のことを大切に思っていた過去があるということではないでしょうか。

その他のピアノソロも素敵なのです

Saoriさんによるピアノソロは「スーパーSaoriタイム」と呼ばれていますが、他に「MAGIC」「ANTI-HERO」「Diary」「周波数」「サラバ」「タイムマシン」にもございますので、ぜひ聴いてみてください。深みと軽やかさのあるメロディーが大好きです。Saoriちゃん愛してます。

最後まで読んでくださってありがとうございました。明日もいい日になりますように🌛