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春一番が吹くカルチャーフェス。|Creema YAMABIKO FES 2024

今年の音楽フェスレポートは3月に行われたCreema YAMABIKO FESで幕開けです。3月半ばの野外フェスは気候的にも思ったより過ごしやすくて、春の訪れの喜びとともに、グッドミュージックが楽しめる最高な時間でした。

YAMABIKO FESは今回で3回目。国内最大のハンドメイドマーケットCreemaが主催で、全国から様々なお店が集うクラフトマーケットと、グッドミュージックとグッドカルチャーを楽しめるめちゃくちゃ穏やかでピースフルなフェスです。過去2回は静岡県の御殿場で開催していて、去年1年おやすみしていたので今後が気になっていたのだけど、今年神奈川県の横須賀にお引越しして開催されました。東京からかなり行きやすくなって個人的にはとても嬉しい。御殿場の雄大な富士山もすごく思い出に残っているのだけど、わたし個人としては、YAMABIKOは今回の開催地で多くの人に愛されていくフェスになっていったらいいなあと思いました。いろんな人におすすめしたいし、いろんな人に知ってほしい。そんな気持ちで色々と思いを書きしたためようと思います。

まず会場は神奈川県横須賀市にある市営公園「長井海の手公園 ソレイユの丘」。「365日誰もがまるごと遊び楽しめるエンターテイメントパーク」がコンセプトの、この会場のポテンシャルにはかなり驚きました。さらにいうとソレイユの丘は、Creema YAMABIKO FESの持つ、持ちたい世界をググッと広げてくれたのではないかと思うほどフィットしていた感覚があります。OPEN自体は2005年ということで昔からあった公園だったそうなのだけど、2023年の4月にリニューアルオープンをして、色々とパワーアップしたそう。

広大な花畑と開放感のある空。そして観覧車!

とにかく、開放感がめちゃくちゃある!!!なんだけど意外と広すぎないのにいろんな施設がギュッと入っていて、アクティビティや大型遊具のあるエリア、広大な花畑、eスポーツが楽しめる施設やドッグランまであったりさらにはCAMPエリアまであるという、本当にTHE「エンターテイメントパーク」!何度も行き来するには大変だけど、ぐるっと園内を一周しても体力的には心地よいくらいです。同じ施設内とは思えないほど視界が変わっていくので、全然飽きません。YAMABIKOでソレイユの丘を知った方はフェス関係なくまた来ようと思ったりされたのでは?と思うくらい素晴らしい施設でした。
リニューアルして1年ということで施設全体的にも綺麗で、トイレもとても清潔感があったのも、野外あるあるなネガポイントを払拭していて良かったところです。広い駐車場もあるので、車で来ることはもちろんですし、三崎口の駅からシャトルバスも運行しています。東京からだとバスも入れるとだいたい2時間くらいはかかりますが、ちょっと小旅行しての気持ちにもいいかもしれません!

さて会場の紹介はこの辺にして、フェスについてまとめていきます!

意外とコンパクトなのにさまざまなエリア展開

会場マップはこんな感じ。エントランスが二箇所あって、ステージの他にお買い物が楽しめるマーケットエリア、フードトラックやコーヒーが並ぶFOOD&COFFEエリア、サウナが楽しめるサウナビレッジなどなど、さまざまな表情のエリアが広がります。奥にはCAMPエリアとその手前にピクニックエリアがあって、ごはんとコーヒーを買って、シートを広げてのんびりとピクニックを楽しんでいるお客さんもたくさんいらっしゃいました。ぱっと見かなり広そうに見えますが、歩いても各エリア間の距離は5分とか遠いエリアでも10分くらいなので意外とコンパクト。道が整っているので歩きやすくて、園内がそもそも行き来がしやすい設計になっているからだなと思いました。

道も整備されているので、都市+野外のいいとこ取りって感じです

Creema YAMABIKO FES を語る上でおすすめエリアとして外せない二つのエリアを紹介します。

クラフトマーケットエリア

ハンドメイドマーケットCreemaならではのメインコンテンツ「クラフトマーケット」。全国津々浦々からユニークでこだわりのアイテムを持つお店が90店舗以上出店(片日のみ出店のお店もあり)。エリアに所狭しと並んだお店群は、ぐるぐるぐるぐる、あれ、さっきのお店どこだったけとなったりもするほどまるで迷路のようで、その時の一期一会感も含めてすごく楽しめました。御殿場のときは道沿いに並んでいたのでどちらかというと商店街って感じだったけど、ブースがぎゅっと集まっていた分、とてもマーケット然としていたなとおもいます。お洋服から小物、本屋さん、スイーツ屋さん、ワークショップでオリジナルアイテムを作れるお店も。1点ものな出会いを楽しみながら、フェスにきてお気に入りのお土産を買って行けるっていいですよね。

特にわたしが好きだったのはトマトのお店と、レコード(風)のお店。トマトのお店は、袋詰めで売るトマトと、ちょっと形の悪いトマトなんかを集めた「トマトすくい」もあって、トマト好きにはたまりませんでした。。。甘くて美味しくて、野外で小腹が空いた時にトマトが食べれるってもう最高です。
レコード(風)のお店は、そう、(風)なんです。実態はイラスト屋さんでした。ご自身のイラストをジャケットにしてレコードをDIGるようにお気に入りのイラストを探せる、ジャケットだけのレコード屋さん。通称「ジャケダケレコード」!体験もアイデアも、ユーモアに溢れていて大好きでした。

ご紹介した2店舗、Creemaのページがありますのでぜひチェックを!
🍅トマトのお店「南アルプス丸吉菜園
💿レコード(風)のお店「ヤスダックレコード

サウナビレッジ

Creema YAMABIKOのもうひとつ名物はサウナ!今年は施設にあるじゃぶじゃぶ池を水風呂として利用するなんともグッドなサウナエリアが爆誕。サウナビレッジには体を真っ赤にして気持ちよさそうにする大人たちがたくさんいました。ちょうどステージの真後ろがサウナビレッジなので、音楽もかなり聴こえます。グッドミュージックを楽しみながら、サウナに入って、そのままじゃぼんと池にダイブ。ととのったら目の前にならぶお店でサ飯やビールを楽しめる。そこには最高なサウナ天国がありました。特に、ちょっと陽がかたむいて夕日を眺めながらととのっている姿は、もうその場に溶けてしまいそうなくらい気持ちよさそうでした。。。テントサウナ以外にも奥には本格ロウリュ、アウフグースが楽しめるトラックサウナもあって、フェス好きサウナーはぜひともこの楽園を体験していただきたいところです。

ここはどこか海外のビーチ?と思ってしまうほどのリゾート感。
夕方にはお子さまやわんちゃん🐶もじゃぶじゃぶ池でひとやすみ。

幅広い世代が楽しめる、春に見たいラインナップ

ラインナップはブレイク中のフレッシュなアーティストから、ウルフルズといったどんな世代からも愛されるBIG アーティストまで揃っていて、さらにインストゥルメンタルからヒップホップ、ロック、といったジャンルもバランスよく、春フェスだからこそこんなラインナップからフェスシーズンが始まるなんて嬉しいなあ!と思う、とてもグッドなラインナップでした。

印象的だったのはNakamuraEmiさんの「YAMABIKO」。YAMABIKO FESだからこそのグルーヴに溢れていて、みんなで大きな声で叫んでいたあの瞬間はとても輝いていたな、、と今も思い出せる光景です。

個人的にはウルフルズがとにかくベストアクトでした。なかなか見る機会もないので、本当に見れて良かった。「バカサバイバー」から始まり、「笑えれば」「ガッツだぜ」「ええねん」といった誰もがハンズアップしちゃう曲がならび、最後には「バンザイ〜好きでよかった〜」で愛いっぱいに包まれる空間でした。これほどにみんなに愛される、もはや国民曲といってもいいほどの曲をこんなに生み出しているってウルフルズが本当にすごいなと改めて思ったし、YAMABIKOは特に家族や友人と日常の延長線のちょっと特別な空間に大切な人と一緒に音楽やお買い物、ごはんを楽しむという雰囲気があるフェスなので、わたしを含め、誰もが誰かの大切な人を浮かべているんだろうと思える空間で「バンザイ」を聞いている間はもうなんか泣いちゃったよね。みんなでバンザイを一緒に歌っている瞬間が本当にかけがえない時間だと思った。Creemaさん、すばらしいラインナップをありがとうございました。

そうそう、ステージが一つというのも、優しいなと思います。ステージがいくつもあるとライブばかりに集中してしまいがちだけど、ステージが一つだと程よく休憩も挟みながら過ごせます。クラフトマーケット市や他のコンテンツエリアも充実しているからそちらも楽しんでほしいというYAMABIKOだからこその想いも感じます。ステージの前は芝生が広がっていて、前方はスタンディングエリア、後方にポップアップテントなどを設置してOKなエリアと分かれていて、これもファミリーに優しい設計。地面が平坦なので、テントエリアからだとそのままは見づらいかもだけど、前に出たりすれば良いので全く問題ないですね◎

真横から見るとこんな感じ
後方からでも十分ステージを楽しめます

お子さま満足度200%!ファミリーにおすすめ

とにかく個人的には、YAMABIKOは、関東にお住まいのファミリーのフェスデビューにすごくおすすめしたいです!豪華アーティストのライブもクラフトマーケットもあるクオリティ高いフェスで、かねてよりフェス好きだったパパママ世代も絶対満足できると思うし、東京からも程近く何かあっても安心だし、春の穏やかな気候で過ごしやすいし、ロケーションも開放感たっぷりで普段のリフレッシュにももってこいです。まず小学生まで無料なので、家族みんなで気兼ねなく来れます。そしてなんといっても遊具がかなり充実しているのです!子どもがこんなにめちゃくちゃ走り回って遊具でもがんがん遊べるフェスってなかなか貴重なのではと思います。

ちょっとハラハラするくらいワイルドにあそべる大型遊具
なんとゴーカートもあります!!

会場に併設の遊具がとにかく満足度高いです。子どもたちが思いっきり走り回っているのがとても印象的でした。さらに、上述したサウナエリアにある池の上を駆け抜ける「ジップライン」というアクティビティも稼働していて、時々頭の上を人が飛んでいくのを眺めていたんですがめちゃくちゃ気持ちよさそうでした。ソレイユの丘の公式サイトのPLAYページを見るだけで、遊具の多さに驚くと思います。全部が全部は使えませんが、それでもお子さま満足度は200%なんじゃないかと思います。

施設ポテンシャルすぎる遊具も特徴的ですが、こんな感じで広場のコンクリートに自由にお絵かきをしてOKなエリアなんかもあり、こうゆう何もない+アナログなアイデアもとてもいいなあと思いました。住宅街だとなかなか怒られちゃって、、みたいなこともあると想像するので、思いっきり地球のキャンパスに絵を描けるって最高ですよね。みんな楽しんで遊んでいました。

誰にも怒られない、自由なキャンパス、最高だよね🌷

春一番だからこそ強烈な突風と花粉が手強い

ここまではここぞとばかりに最高OF最高なのですが、要注意な点も。
①突風
②花粉
③タカ

この3つはYAMABIKOに行く際にちょっと覚悟してほしい点です!!!

まず一つ目から。フェス期間中2日ともかなりいい晴天に恵まれて、1日目は風も穏やかで心地よかったのだけど、2日目はかなり強風でした・・・2日目のアクトでtoconomaが「春一番ですねー!」と言っていたけど、かなり強めの春一番でした笑 大人でも背を向けるほどというか、もはやちょっと立っていられないくらい強い風もありました。会場のソレイユの丘が海岸沿いにあるために、海風が直接やってくるんですよね・・
ライブを聴いたりするには支障なかったけど、突風で屋根が飛んでしまうのでテントを畳むしかない状況になり、サウナビレッジの店舗は軒並み吹きさらしに。クラフトマーケットは、屋根がないと革製品のアイテムは陽にあたってダメになってしまったり、小さな小物は強風に飛んでいってしまうため、という理由で98%くらいの店舗が出店をやめ、賑やかだったマーケットはガラガラになってしまっていました。やはり目玉でもあるマーケットが開催されないのは寂しく、2日目に来たお客さんは残念だったと思います😢YAMABIKOは雨よりももしかしたら強風が注意かもですね。

強風のため店舗が撤退したマーケット。写真で見るといい天気ですが、強風が吹いています・・
会場はこの通り、海岸沿いにあるので海風が直送なのです

そして二つ目の「花粉」。これも海風直送の影響だと思うのですが、花粉、かなり飛んでました・・!2日目は幸か不幸か、強風のため花粉が止まる間もなくすぎていくのでほとんど影響なかったのですが、1日目は風もなく温暖な気候だったので花粉がかなり舞っていました・・。おかげさまで帰る頃には目が真っ赤になり大量の鼻水で鼻の交通は塞がれ、ちょっと気を許すと呼吸困難になるくらい。。。いやーこの春一番で花粉にやられました。花粉症重度の方はこれでもかと思うくらい対策をした方が良いです。なんならコンタクトじゃなくてメガネのほうが良いかも。花粉と強風はトレードオフな感じだったので悩ましいですが、対策不十分だった分、花粉の方が辛かったかも・・・

最後の「タカ」は、公園あるあるではありますが、会場の上空には大きめのタカがかなり飛んでいて、気を許すとフードを買ったその場から取られるなどの被害が多発していたようなので要注意です。特にお子さまのトラウマになりかねないので、パパママは食べ物を持っている時はタカに注意ください!

この3つはわたしがYAMABIKOをお勧めする際に、絶対合わせて伝えたいと思う大事なポイントなので、この記事を来年誰かが読んでちょっと覚悟してもらえたらありがたいなと思います🙏🙏

山から海へ。秋から春へ。

YAMABIKOという名称はそのままですが、山から海沿いへ、季節も秋から春へ、お引越ししたYAMABIKO FES。

2022年秋に御殿場で開催されていた時も、開放感のあるロケーションでのびのびと音楽を楽しめる心地よい体験でしたが、地形的に高低差があったり木々に覆われた場所があったり、全部のコンテンツの全貌が見れてなかったのがちょっぴり心残りになってました。ソレイユの丘は全体的に平坦で道も整備されているので、各エリアに行き来しやすくて全貌もわかりやすく、それでいて開放感やのびのび具合はCreemaのそれそのままで、かなり満足なフェス体験でした。
敷地の規模やエリアのバランス感、遊具に池にとアクティビティが充実していて。ソレイユの丘はCreemaが過去2回開催していたコンテンツや描いていくビジョンを叶えてフィットしていたのではないかなと思います。強風や花粉には辛い思いを強いられましたが、不便もあまり感じられず、とても過ごしやすい環境だったなあと今でも思います。

そしてCreemaさんの開催レポートには、わたしは体験できなかった、夜のBLUE AMBIENTの様子やキャンプについても書かれています。夜の雰囲気も心地良さそう!夜のコンテンツも実施できるようになったのは、Creemaさんとしても念願だったように書かれていて、ここでだから初めて実現できたこともあったのだなあと思いました。

YAMABIKOはまだ開催3回目の若いフェス。3月ってまだ他のフェス被りも多くないし、冒頭にも書きましたが、個人的にはこの土地でYAMABIKOが大きくなっていってくれたらいいなあと願うばかりです。ぜひ来年も開催してほしいし、その際はぜひ多くの人に体験してほしいです!!

サウナビレッジの近くの橋から一望したソレイユの丘


おしまい

Creema YAMABIKO FES 2024 概要

開催日時:2024年3月16日(土)、 17日(日)
会場:長井海の手公園 ソレイユの丘(神奈川県横須賀市長井4丁目)
料金:2日通し券 13,500円 (お1人様/税込) / 1日券 7,200円 (お1人様/税込) / 駐車場付き前売券 2日 17,500円 1日 9,200円 (限定1400枚/日)※ 小学生以下無料
出演:
3月16日 DAY1
ウルフルズ / SPECIAL OTHERS / 君島大空 / NakamuraEmi / YONA YONA WEEKENDERS / グソクムズ / umitachi [NIGHT CONTENT “BLUE AMBIENT”] [.que]/ DÉ DÉ MOUSE
3月17日 DAY2
KIRINJI / Lucky Kilimanjaro / toconoma / chelmico / ハンバート ハンバート / SOIL & "PIMP" SESSIONS / maco marets
主催:Creema
後援:横須賀市 / J-WAVE 81.3FM / Fm yokohama 84.7
協力:湘南スタイルmagazine / 横須賀海軍カレー本舗 / 株式会社ヤチヨ / SAGAMI
協賛:PREMIUM WATER / DREAMBEER / おうちCO-OP / キレートレモン / 横須賀ビール / 湘南菱油
公式サイト:https://www.yamabikofes.jp/
X:https://twitter.com/YAMABIKO_FES
Instagram:https://www.instagram.com/creema.yamabiko.fes/

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