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賃貸退去時の精算書に異議申し立てをしたら、追加で5万戻ってきた話

2月に引っ越しを終え新居で快適に暮らしています。先日、旧居の退去立会いに行ってきたのですが、かなりぼったくりにあい、管理会社に異議申し立てをしたところ、なんと5万円ほど多く敷金が戻ってくることになりました。この記事で伝えたいのは

  • 異議申し立て、してみるもんやな

  • 入居時は壁、床、扉に穴が開くぐらいチェックして写真撮っとこう

の2点です。ぜひこれから賃貸からの引越を控えている方のお役に立てればと思います。


前提、かなり賃借人(住人)不利な契約だった

賃貸契約時には一般的な契約に加えて、ニュアンス的には以下のような特約や覚書を結ばされました。

・仮に入居時に内装クリーニング・リフォームが終わっていなかった場合は入居後の入室を許可しなければならない、その際にリフォーム会社が誤って居室内のモノを破損した場合は責任を追わない。
・内見はナシで契約しなければならない、その際契約後にチラシと違う点があったとしても文句を言わない。
・償却の保証金として約15万円を支払い、それは通常利用をしていたとしても退居時のハウスクリーニング代として12万分は充当される。
・通常利用をしていたとしてもエアコンクリーニング代については賃借人負担とする。
・ペットを飼っていた場合は必ず臭気除去清掃、特殊清掃費用を申し受ける

国土交通省がだしているガイドラインによると、通常利用をしていた場合のハウスクリーニング、エアコンクリーニングについては賃貸人(つまり大家さん)負担になるはずなのですが、契約書に賃借人(住人)が負担すると記載がある場合は住人が負担することになります。ペットの特殊清掃等も含めよくわからない内容がかなりあり、とても悪質に感じたのですが色々理由があり、その物件しか選ぶことができずでしたので、仕方なく契約に踏み切ることにしました。

入居初日、初期傷や汚れを全て写真に記録

契約形態からして、ありとあらゆる手で住人に請求がくるのだろうな。と思っていたのでこれはしっかりやりました。全室見回り50箇所ほどは写真に収めたかな。
おかげで、例えばこの巾木部分の傷を退去立会い時に指摘されたのですが、もとからあったと主張することができ、おそらくですが1万円分くらいの費用追加をおさえることができました。

しかしながら、実際には明らかに自分たちがつけていない扉にあった傷(その扉は2~3回しか開閉したことなく自分たちが傷をつけたとは考え難い)の修繕を2万円分ほど請求されたりと、見落としていた初期きぞを指摘されてしまった部分もありました。初見チェックが甘かったです。
これから入居する方は、特に壁、扉、床、できれば棚等も、穴が空くまでしっかりと見て、少しでも新品ではない箇所を見つけたら写真に収めておくことを強く強くおすすめします。

いざ退居立会。予想通り高額請求を受ける

これまでの流れからある程度予想はしていたのですが、かなり高額な請求をうけました。一部精算書内容を公開します。

1D洋間扉傷、網戸傷については、間違いなく私たち家族の破損ではないのですが、写真の取り方が甘く3万も余計な請求をうけました。また、これだけではなく、クロス張替えも10万ほど請求されています。箇所傷があると全面張替えになるのですが、以下のような画鋲穴、傷についても過失とみなされて全面張り替えと言われてしまいます。

このよく見たら若干壁紙が凹んでいるから全面張り替えと指摘。。
この穴は釘ネジ穴だと立会会社に断定される。画鋲なのに。

画鋲穴と保証金ーハウスクリーニング代差額分の返還額増額を管理会社に異議申し立て

  1. 画鋲穴があいていた15平方メートルほどの壁部分の張替え費用は払えないと主張

  2. 保証金ーハウスクリーニングを引いた差額の2.5万円は所在が不明のため、それも返還を要求

この2点をメールで管理会社に相談しました。
正直、つけていない初期傷を指摘されたりと不服はこれ以外も沢山ありますが、証拠がない以上泣き寝入りするしか無いと思ったので…上記2点にしぼりました。
実際に送ったメールがこちら。この内容を送信すると、結果として要望通り、約合計5万円は追加でもどってくることになりました。やったー。

異議申し立てをするときのポイント

メールの内容を参考にいただければと思うのですが、以下のポイントに気をつけて送りました。

①証拠写真を貼り付けて主張の内容を正確に伝える

今回は画鋲穴をネジ・釘穴だと言われていたので、実際の写真を添付することによってその主張がどれほど妥当なものなのかをお互いに正確に判断できる材料が必要でした。ですので、写真を添付しました。
立会時は全体にサインせず、こうやって写真をとって退居しておくのが重要だと思います。

②契約書の記載内容を引用して契約書の取り決め内で主張する

入居時の契約書は必ずすべてとっておいて、どんな契約を結んだのかを把握できるようにしておきましょう。契約書内の記載内容については契約を結んだ以上は絶対になるので、その内容を踏まえ主張をすることが重要です。

③自分の主張を裏付ける参考文献を引用する

賃貸の退居の場合は大抵、国土交通省が出しているガイドラインが有効になります。ネットで調べたら簡単にでてきますので、その内容を読み、該当箇所を文面に記載するなど、こちらの主張が正しいことを裏付け説得力を出すことが重要だと思います。今回は画鋲穴は通常利用の範疇内である内容を引用しました。

原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版) https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/torikumi/honbun2.pdf

国土交通省住宅局

④具体的にいくら減額希望なのかを記載する

おそらく、管理会社も住人からの問い合わせ等で忙しくしていることでしょうから、こういったリクエストはなるべく工数をかけずに対応したいはずです。なので、ただ異議申し立てをするだけではなく、いくらなら納得ができるのかを最初にこちらから具体金額を提示すべきだと思います。もちろん、例えば2万減額してほしいのであれば、その2万の根拠があることが重要です。今回はクロス張替え費用の内訳、入居時に支払った敷金・保証金の領収書を保管していたのでそれをもとに総額5万の減額を申し入れました。

いかがでしたでしょうか。
専門の方からすれば、まだまだ減額できた部分であったり、さらに入居時にやっておくべきだったこと等あるかもですが、業界素人の私でさえ、契約内容とガイドラインを読み、メールを1通送るだけで5万円返還されました。
少々手間はかかるかと思いますが、みなさんがぼったくられないようお役に立てたら嬉しいです。

おわり


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