見出し画像

How to paint with a PEN

こんにちは。今回は先日LamyのSafariを塗装したので、やり方なんかを簡単に説明したいと思います。

というのもXの方で塗装したサファリを投稿したところ、
のべ2億5万もの方々からやり方の問い合わせがありました。
こちらとしてもとても一人一人にお応えするのが難しくなってしまったので、今回まとめました。

あと、今回サファリを塗装していますが、筆者自身もこれで5度目のペン塗装なので要領はある程度抑えた上で作業しています。
後に紹介する塗料も複数本塗装しても余裕がありますので、まずは安価帯のペン等で塗装することをおすすめします。

S10の後軸とか塗装しやすいです。(うん安くない)

※前もってお伝えしますが、当方ガンプラ等の塗装さえしたことのないズブの素人です。
よっていやそんなやり方せんやろがい!って部分もあるかも知れませんが、ガラパゴス諸島の気候のように温かい目で見ていただけると幸いです。

※ちなみに2億5万人からの問い合わせというのは嘘です。


◇用意するもの

 ・サファリMP ブラック
  (シャイニーブラックではない方)
 ・アクリル塗料スプレー
 ・プラスチック用プライマー
 ・マスキングテープ
 ・新聞紙(朝日新聞)
 ・曲がらない程度に強い針
 ・ハサミ
 ・割り箸とかストロー
 ・ブローニングM2重機関銃 (12.7mm口径)

以上です。
なおブローニングM2重機関銃に関しては準備して頂いて申し訳ないのですが今回使用しませんので、戸棚の一番上にそっとしまっておいてください。有事の際に必要ですので。


◇準備

男前になってくるんだぞっ‥

今回塗装に使うペンはこちらのLAMY サファリ ブラックです。

先述の通りツルツルしていない方にしてください。
というのも塗料を塗布する前に、プラスチック製品の塗装の際には番手の細かい紙ヤスリであえて傷をつけることで、塗料の定着をよくする方法があるのですが、
このペンを見てください。

もうすでにガサガサになってくれているじゃァないか。

ということでその工程もパス出来るじゃん。という怠惰な考えでヤスってません。

あとは塗装したい軸の色にもよるのですが、こちらの個体はクリップや口金が黒色になっているので、
カラーのバランスからしてもこちらがいいですね。

 ①分解

まずはペンを塗装しやすいように分解します。

サファリは内部機構も完全に外せるので分解しやすいですね。

どうしてもクリップは外せないので、もう諦めましょう。
この時点で私のやる気はかなり下がりました。
絶対クリップ邪魔ですやん。無理ですやん。と。

 ②マスキング処理

次に塗料を乗せたくない場所にマスキングをしていきます。

今回塗装していくのは、「本体軸」「キャップ」の2つです。
お好みで口金を塗装しても良いとは思いますが、黒い方がスタイリッシュになると思います。

ちなみに塗装で一番大事な部分が、このマスキングの工程と言っても過言ではないというほどに重要です。
どれくらい重要かと言いますと、
ラピュタで例えるならパズーとシータが食べているあのパンの上の目玉焼きくらい重要です。
あれが無ければ昨今の目覚ましいラピュタブームは到来していないことでしょうね。

真っ直ぐにテープを貼れば塗装は真っ直ぐに、
少しくらい浮いてしまったけど良いや、で適当に塗装するとそこの隙間に塗料が入って仕上がりが残念なことになります。

こんな感じです。

どうですか。上であんなに熱く語っていた割に汚ねえっていう上級テクニックを用いたお笑いです。

クリップの部分のマスキングはハサミで細かく切りながら、
太めの針かなんかがあると巻きやすいです。

この工程であまりクリップにマステが固まると、後の塗装の際に隠れる面積が増え、塗装がしにくいです。(経験談)

 ③キャップのOリングを外す

次にキャップについているゴムのOリングを外します。
先程の針かなんか使うと取りやすいです。

Oリングだけにoh my gosh.

はい。千切れましたよね。
プチンって可愛い音立てて、千切れましたよね。
うん。千切れたね。紛れもなく千切れた。
悲しいですよ私は。

みなさんも気をつけてくださいね。
しかしまぁこの状態でも、ハマります。
私ははめてます。

気になる人はホームセンターで同径のものを代用すれば良いと思いますので、焦らなくてもいいですよ。

キャップは全て塗装するのでマスキングはしなくて大丈夫です。
(本当は芯径の「5」を黒で残したかったのですが相当加工がめんどくさくてやめました。)

 ④各パーツの清掃

これも結構重要です。
作業する手もしっかりと洗いましょう。心も洗っていただきたいくらいですよ。なんなら。
今から塗装するパーツも、ウェットティッシュ等でしっかりと拭いてください。
その後は埃の出ない何かしらで拭いてください。←適当

この段階で埃とかついていると、下地作る時にマジで恨みます。己を。

しっかりと水気が無くなるまで拭いたら、
キャップは割り箸に 軸はストローに切れ込みを入れたものに刺してください。

乾燥させる際に立てるために必要です。

◇下地処理

塗装をする前に必ず行いたいのがこの 下地処理 です。
これをするのとしないのとでは、塗装の保ちも全然違います。

下地処理をしていないプラスチックの製品に塗装をしようとすると、塗料が乗らずに弾かれてしまいます。
そうならない為に、プライマーと呼ばれる下地剤を塗布して、被塗装面を塗料が乗る環境にしていきます。

自分が使っているプライマーはこのアサヒペンのスプレータイプです。
それなりの値段します。
ぶっちゃけ安いのとかと使い比べた事ないので、これじゃなくても良いかもですが‥

 ①Let's 塗布

室外でやりましょう。臭いので。
さっき準備した塗装パーツに、極うすーく何度かに分けてプライマーを吹いていきます。

30センチくらい離すと良いです。

あとやり出す前に新聞紙に先に吹いておいた方がいいです。勢い余って軸に掛かり、ダマにでもなろうものなら発火する程に派手な舌打ちが出ます。

クリップは持ち上げてプライマー吹いてください。
ここめちゃくちゃ難しいですが、頑張ってください。
もちろん塗布した面には触れないように。

ちなみにこの工程で埃とか噛んでたら、塗料乗せるとボコボコになるので注意です!

 ②2度塗り

1回目のプライマー塗装が終わったら10分くらい乾かして、2度塗りしていきます。
恐らく一度でも良いとは思うんですが、願掛け的な感覚でいつも2度塗りしています。

1回目よりも少し厚めに塗布する感覚で、それでも薄く塗布していきます。

あまり厚くすると社名の刻印とか、全体の仕上がりがつぶれてしまうかも知れません。

 ③乾燥

プライマーを吹き終えたらしっかりと乾燥させます。
歯ブラシ立てや、使っていないスポンジ、発泡スチロールごみ 等に刺しておくといいです。

ここでワクワクし過ぎて塗料をすぐ塗ってしまうと意味がありません。
私は約2時間乾燥させました。映画一本見終わるくらいですね。バトルシップがおすすめです。

「乾燥してるかなぁ?」と心配になっても絶対に触れないでください。
思わせぶりな塗装面なので、乾燥していると見せかけてガッツリ指の跡がつきます。

むしろ塗装面側から「来週の土曜とかぁ、何してる??」とアプローチされるまで、ひたすらアピールしてあげてください。
彼女はきっとあなたに振り向いてくれるはずです。

◇塗装

しっかりとプライマーで下地を作った後に、やっと塗装に入ります。

今回使用したカラースプレーはこちらのグレーになりますが、このシリーズ他にも結構グッとくるカラーの物が多いので色々見て試してみてください。
ホームセンターとかで、カラーサンプル見て決めるのも良いかも知れませんね。

おすすめはこの「ツヤあり」です。
ツヤなしのマットな塗料もあるのですが、ペンケース等で干渉の機会が多いペンであれば、
ツヤなしだと摩擦係数が上がり塗装ハゲが生まれやすいのではと考えてます。

そして仕上がった面もマットよりも好みでした。

 ①1度目の塗布

まずは先程と同様に塗料スプレーを新聞紙に吹きかけてください。

そしてパーツに少しずつ塗装をしていきます。

プライマーと同様30センチ程離して吹きかけます。
ほんのりと色がつく程度です。なんなら「色付いてるか?これ」とオカンに言われるくらい薄くでいいです。

コツとしては、
塗料を吹き捨てる感覚 です。
塗装面に塗料を乗せるというよりは新聞紙に塗料を吹き捨てる一環で塗装する感覚と言いますか‥

またクリップは何とか持ち上げて塗装しましょう。

全体にほんのり塗料がまぶされたら、軽く乾燥させます。
自分は10分くらい乾燥させました。

言わなくても分かると思いますが乾燥させてる時に埃の舞うような行動は謹んでください。
カンナムスタイルなんて絶対踊ったら駄目です。
あれを埃立てずに踊ることは不可能なので。
格好良く埃立ててるだけです。

1回目でこのくらいでした。

 ②2度目の塗布

軽く乾燥させたら次は更に少し厚く塗り重ねるイメージで、塗料を吹いていきます。

特筆するところは特にありません。
ひたすら優しく重ねて塗装していきます。

2度塗りでこのくらい
まだ若干黒い部分が残ってます

薄々気付いているかと思いますが、指が凄いことになっています。
もう諦めてます。
クリップ持ち上げて塗装するのでこうなります。

乾燥時間は少し長めに、30分くらい待ちました。

 ③3度目の塗布

一応自分は3度目で塗りきりましたが、あまりに慎重でまだ塗装が薄い場合はもう一回塗り重ねても良いかも知れません。
最後は全体の塗装の厚さを均一になるように気持ち意識しながら吹いてみてください。

あまり厚く塗り過ぎるとマスキング剥がした時に段が付くので注意です。
その段差から塗装が剥がれやすくもなりますので。

そうこうしているうちに指の塗装とペンの塗装は完了です。

指の塗装面
軸の塗装面

ここからは大体4時間から5時間くらいはしっかり乾燥させてください。
バトルシップ2回くらい連続で観てください。

◇仕上げ

最後にマスキングテープを剥がして完了ですが、
塗装してからマスキングテープを剥がすまでは充分過ぎるほど時間を置いて下さい。

なんなら次の日でも良いです。いや、10年後でも良いほどです。嘘です。

乾燥がしっかりなされていないと、マスキングテープを剥がす際の力で塗装がグチャっとなったりします。

あとは組み立てて完成です。


これが塗装の完了したサファリです。

◇あとがき

しっかりと下地を作り、乾燥の工程もじっくりと待って、塗料は厚く塗らない。
これらを意識すれば素人でもこれだけのことは出来ます。

本当に私はネットで知識を得ただけの素人です。

でも思い切りと集中力さえあればこれくらいまでは出来ますので、皆さんも是非やってみてください。
塗料も決して安いわけではありませんが、何本も塗装することが可能です。
「このペンをこの色に塗装したい」だけではなく、ご自分の所持しているペンで今後どれを塗装したいか、また何色が相性が良いかを考えて購入されると良いかも知れません。
ご自分で塗装を行えばその分愛着も湧くことでしょう。では。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?