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エモい電車広告に出会った話


先日、例によって久しぶりに電車に乗った。

スマホをいじっている人、寝てる人、本を読んでいる人…
電車の車内では相変わらず “つむじ自慢大会” が開催されている。

そんな中で私が電車に乗ったら欠かさず目を向けるのが広告。
デザインを意識的に見て分析するように心がけてるんだけど、久しぶりに素敵な電車広告に出会った。
(久しぶりというか運よくというか…電車に乗ること自体久しぶりだからそもそも電車広告を見る機会が少ない)


ドア横にあったB3サイズの花王メリットの広告。
テーマは “家族愛

デザインはベタ塗りにイラスト、そして手書き文字がメインのシンプルなものだったが、そのコピーがすごく心温まるものだった。

花王メリットの広告①
花王メリットの広告②

遠くまで行ってほしいし、ずっと近くにいてほしい。

汗だくで走る。
「補助輪なしがいい」と
言いだした娘を支えて走る。

転びまくり、泣きまくり。
これもう無理じゃない?

のあとにふわりと
なんの前触れもなく走りだした。

「やったー!」が遠くなっていく。
もう追いつけない。

手が届かないところまで、彼女は行く。
これからもきっと。

ぼくはいつか
お風呂なんかでほほえみながら
汗だくの今日を大事に思い出すだろう。

最終回は気づかないうちに終わっていく。

「今日からシャンプー自分でやる」
と子どもが言う。
わたしは「いいよ」と言った。

(そっか)
昨日のが最後のお手伝いだったんだ。

二度と戻れない瞬間が
そうとは言わずに過ぎていく。

と思うと、
このたいへんな日々に
丁寧な気持ちを感じる。

流れていく泡。
初めてにしてはいい仕上がり。

「髪ふくね」
できることがまだ少しある。

うーん、ヒラギノ角ゴ(Mac)だとなんか微妙 ^^;
手書き文字でしか感じられない温かさってあるよね。
実際にこれが手書き文字じゃなかったら読んでなかったかも()

「家族シャンプー」をコンセプトに掲げ、家族で使う情緒的価値を大切にし、技術を磨き続けてきた花王メリットのブランド価値がよく伝わる広告ですね。
エモーショナルマーケティング…奥深いです。

ちなみに電車広告①に関しては『花王 メリット 「はじめて自転車に乗れた日」篇 30秒CM』として全国で放映されている。
第1弾らしいので、そのうち電車広告②もCMとして放映されるかな…?


二度と戻れない瞬間がそうとは言わずに過ぎていく
と思うと、
このたいへんな日々に丁寧な気持ちを感じる


こういう万事に通じるような一言を挟んでるから、子育てをしたことがない自分でもしみじみ感じられるのかもしれない。
人間味というかなんというか。


今日ある当たり前 / 日常が明日もあるとは限らない。

明日が来ることさえも保証されていない。

だから今この一瞬一瞬を大切に。

後悔しないように。


子どもがひとりでできるようになったことに対して 、やっと手が離れて楽になったと思うか、嬉しくもちょっぴり寂しい気持ちになるか。
自分は後者でありたい。




最後戒めみたいになっちゃったケド…


意識して周りを見渡してみると、何気ない日常の中の小さな幸せに気づけてちょっとハッピーになるからおすすめですよ〜
(この場合の “周りを見渡す” は、ビジネス的な意味で視野を広げるとか、自分自身の立ち位置を確認するとかじゃなくて、文字そのままの行為=広い範囲で自分の視界にモノを入れることね!分かると思うけど!)


良質なものを吸収できました。
素敵な出会いをありがとうございました☺︎


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