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何で私が。


 

しんどい期2回目

 手術前最後の受診から国家試験直前までが、しんどい期2回目です。この時期に病気以外の色々なことも重なっていたので、しんどい期1回目より少し重症だったような気がしています。明るくない話が続きますが、ご容赦ください。

限界を迎える

 手術前最後の受診日。家に帰ってから突然心の限界を迎えました。その日、就職先から連絡を受けて4月からのことに向き合わなければと思ったのがきっかけのひとつでした。これ以上先延ばしにできない。その現実に追い詰められてしまいました。
 4月から働けることを優先して、国家試験を諦めたらよかったのかな。4月から働けるかとても不安に感じていることを、採用先にもっとはっきり伝えておくべきだったかな。何をどうしたらいいのか、私はどうしたいのか。自分のことなのに何も分からなくて、苦しくて。家でひとり、泣きました。「早く病気が見つかってよかった。」と思うことで心を落ち着けていましたが、このときはそれが一転。

何で私?
どうして今?
何も悪いことしていないのに、何でこんな思いをしなきゃいけないの?

 いっそのこと、どこかに転移してくれていたら諦めがついたのかもしれない。魔が差してそんなことまで考えました。もし転移していたらきっと治療期間が長くなるから、私がこんなに悩んで自分で決めなくてもよくなる。決めきれないことだらけの現状から解放される。そう思って、精密検査の結果を聞きに行く前に心のどこかで良くない期待をしていました。幸い、甲状腺近くのリンパ節以外への転移は見つかりませんでした。でも、それを喜びきれませんでした。そのくらい追い詰められていて、このときの私にとってはある意味残酷な現実が突き付けられたのでした。
 すべてが中途半端で宙ぶらりん。この状況から抜け出すには、ひとつひとつに向き合って答えを出すしかないのは分かっていました。最後に決めるのは自分。私が決めるしかない。でも決定することの重さがのしかかって、決断しきれずにいました。

無理なく過ごす

 この時期はとにかく心と身体に負担がないように、無理しないようにすることを心がけていました。朝起きられなくても、勉強しなくても大丈夫。身体にも心にも負担をかけないことがとにかく大事。それくらいの気持ちで生活していました。
 唯一守っていたのは、きちんと3食食べること。気持ちが保てないことで食が細くなっているのを見抜いた人から、「無理はしてほしくないけど、きちんと食べた方がいいと思うな。」と言われたのがきっかけです。覚えている限り、その方から初めてされたお願いだったのでとても心に響いて。エネルギーを確保すること優先で、食べられるものを食べるようにしました。食べないと手術までもたない。そう自分に言い聞かせて、頑張って食べていました。


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▽ まとめ


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