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ヘタだけどいい写真を撮りたい

数年前、仕事で一眼レフを使う機会があり、テンションが上がってプライベート用にも欲しくなった。
そのときに買ったのが、今使っているCanonのEOS Kiss x8iというデジタル一眼レフカメラだ。

入門機と言えど、社会人2年目のわたしにとっては決して安い買い物ではなく、悩みに悩んで清水の舞台から飛び降りる気持ちで購入した。

にもかかわらず、わたしはカメラの勉強をしなかった。

カメラを買ったことに満足してしまっていた。
もしくは、「一眼レフを持っているわたし」に酔っていたのかもしれない。

良いカメラなんだから、シャッターを押せば綺麗な写真が撮れる。
綺麗に撮れたら満足して、それ以上のことを極めようとしなかった。

だから、そのとき撮った写真は今見ると恥ずかしい。
とにかく明るくしたり、被写体が斜めだったり真ん中から少しズレたりしているのがおしゃれだと思い込んでいた。

フィンランドで見つけたスナフキン。上の余白が気になる。
ちょっと左に寄っている京都で食べたおそば。
ちょっと右に寄っている香川で食べたうどん。
ちょっと左に寄っている箱根で食べたパン。
謎の構図で撮影したふわふわのお花。
当時、おしゃれに撮れたと思っていたドリンク。

そんな中途半端なカメラ女子が写真を極めることはなく。

家族旅行とか、結婚式とか、海外旅行とか、一大イベントには持って行ったけど、やっぱりオートで撮るだけ。ちょっと明るめに。ちょっと中心からズラして。

だから、何年経っても全然うまくならないし、よくならなかった。

それがまたなぜ今、勉強しようと思ったかというと、決定的な理由はないのだけど、不妊治療が長引いているのはきっかけのひとつになったかもしれない。

服薬しても、人工授精や体外受精に挑戦しても子を授かれない悲しみ。
お金や年齢への焦り。
妊娠した友達を羨むきもちに支配されそうになるときもあった。(今もたまにある。)

だけど最近だんだん、夫との2人暮らしも良いなと思えるようになってきた。

夫との穏やかな日常が好きだし、一番大切。

一緒に散歩した道とか、定食屋さんで食べたからあげとか、散らかった部屋とか。
そういう、何気ない日常を記録しておきたい。
いつかきっと忘れてしまう日のために、写真に残しておきたい。
と思うようになった。

以前のように、綺麗なだけの写真じゃなくて、斜めとか中心からズラした写真じゃなくて。
ありのままの日常を、自分が感動した瞬間を、自分が素敵だと思うものを撮りたい。未来のわたしのために、残したい。

この気持ちが冷めないうちに、とある写真家さんのワークショップに応募した。


正直、カメラは持ってるけど技術も知識もない。

パソコンも写真の編集ソフトも今から準備するし、使いこなせるかもわからない。

ワークショップには勢いで申し込んだけど、人見知りだしうまくコミュニケーションをとれるのか不安もある。

できないことや知らないことに挑戦するのってこんなに勇気がいるんだなーって改めて実感した。
当たり前なんだけど、最近あまりそういう機会がなかったから忘れていた。

それでも一歩踏み出してみようかなと思えるのは、「いい写真を撮れるようになりたい」ってきもちがあるから。

人に良いと思われる写真じゃなくて、自分がいいと思える写真を撮りたい。

それがわたしが今年学びたいことです。

#今年学びたいこと

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