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冬の下呂旅2 税金編(多分読めば意外に面白いかも)

お肉も食べてお腹がぽんぽこなので歩いて消化しますよ!

午後の日差しが柔らかいなぁ。

まずはこのお社から。ここ金山町はやたら日が差すから雪など降っても滅多に積もらないと言う珍しい場所。裏を返せば乾燥しやすい。子供の喉は弱いのでここで喉の病気治癒を祈願。親心です。金山町で最も古いと言われています。

申し訳ないくらい只の草にしか見えない・・・

道沿いの謎の草。この地方だけに生える山菜とでも言いましょうか。天ぷらにするととても美味しいらしい。

さていきなり立ち止まる案内人。

この天窓。何?と疑問に思う。

ガイドさんの軽快な多方面多方向についての説明にあわわしながら聞き入ります。この窓昔の風俗店の窓だよと写真をどん!(地下室って話)

お寺風にしてみたそうです・・・た、確かに(;・∀・)

ひえええええ。店名が「夢の国」🐭

さてさて、この町なかなか曲者で、元々異なる藩が絡み合ってかできています。利権やら何やらで一つの町になったのも昭和30年代との事。そして時は流れ紹介した岩谷ダム建設に多くの人句さんがなだれ込みます。田舎ですから娯楽は集中!先程の風俗店もかなり豪勢な店舗だったそうです。

しかしダムが完成するとあっという間に元の鄙びた田舎に逆戻り。手を変え品を変えと生き続け今に至ってます。との事。かなりの達者な人が住む町と言えますねぇ。

岩ひばだったかな。
乾燥地でも生きるコケの仲間。この地方で多いとの事。
雨が降った後はこうして広がるけど乾燥続きであればまるまり臨機応変。
この土地の人の気質にも似ているかも知れない。

この道路一般には赤線(地図上で赤色で示されるごくごく狭い道路)と呼ばれていますが、ここでは筋骨と呼ばれています。骨や筋肉の様に細かく複雑だからだそうで。確かに生活を支える筋骨ですね。

これ、脇道だから私道みたいだけど公道。途中で国道も通りましたがこんな感じ。

先ほど話した通り、沢山の藩が衝突する場所ですので戦も多い。しかも街道が町の中を通る。つまり狙われやすい。なので、ここの住民は脇道を作ってそこを通路にしよう!という発想からこの狭い道が作られました。

ガイドさん歩きますが速い(笑)

どんどんと先に先にと進みますが・・・もうどこら辺なのかわからない。
こんなデッドスペースが家の先々にあって・・区画整備すれば効率的なのにねぇなどと。

岐阜のフラットアイロンビル(笑)

昔は公道の上に建物を建てていたそうですが、立て直す時には流石に許可が下りず立て直すとこの様になっちゃう。なかなか難しい。安藤建築辺りならうまい事作ってくれるかも知れない。更地で宅地は変形地と言えども固定資産税は高い筈・・・・。

火災で焼失後更地

人口減もあるのでしょうか、ここは広そうですが、斜めに走る水路のお陰で変形地に家を建てなければならない。持ち主諦めたそうです・・・。

宿場町であり、街道沿いという風情が残る。

この道路、広めなのが川沿いという事もあり、山から豊富な木曽杉を切り出しては川を使って運び地方に売りつけていたのですが、川が混雑すると木をここを通して運び、また少し先の川で運ぶ・・・この道路で通行料を取るんですよ。六本運ぶと一本は幕府が税金として徴収。楽な徴収ですよね。ガイドさん曰く「ドケチ」だそうです。

ここは屋根瓦の家が今でこそあるけど昔は木の板で屋根を葺いていたそうです。それに石を乗せてと簡単ではあるのですが・・なにせ濡れるとだんだん腐ってくるから屋根の板をずらして乾燥させなきゃならない。→面倒→2階は低くしよう。という発想でこの形。効率的というか・・・。

井戸が至る所にあります。ほぼ使える井戸ばかりというのには驚き。
ただ飲み水として使える井戸は少な目。

じつはこの土地、飛騨川と馬瀬川に挟まれた土地。地下水がお陰で豊富。二つの川に挟まれたこの土地。当然中州が出来る訳で・・・。
大きな中州の上に上がりますよ!

なつぜんまいだったかな?これ夏になると枯れるという。


かなり激しい筋骨(道路の名前ですよ!忘れないでね)を歩くと・・・

これ、ギフチョウが卵を産む葉っぱ。ウスバサイシンという名前なんですが
お花がラフレシアミニチュア版というか・・。うん。言わないよママン。

ごくごく地味な植物ですが、ギフチョウには大事


ギフチョウ奇麗で可愛らしいですよね。


かなりな険しい道を登ります。当然帰りはこの道を下る訳で(・ω・)

これも立派な公道。ありえない。

山頂?にはお堂があります。このお堂・・まあ見晴らしがとても良い!
しかし所詮中州。山から流れてきた岩の堆積物なんですよ・・・。
つまり土じゃない(・ω・)足元は礫だらけです。飛騨流紋岩と呼ばれる、水平に割れる石・・・。おや?水平な石って・・・そう、前回のお話のヒヒの隠れた岩場。あれと同じ石だそうです。

なかななりっぱじゃないですか!

話を戻して、岩場なので、基礎が無い(・ω・)木曽なのに。
そしてここは見晴らしがよい=風がとんでもなく吹き付ける。
∴ 本体ごと飛んでいく。
どうしたかって?天井に何トンもの石をゴロゴロ置いているそうです。

そのお堂の裏にはこんな石像がありました。

景色が良い所なんだけど、割と怖い内容の石像なんだよね。

この像、両面宿儺(りょうめんすくな)と呼ばれる豪族だそうです。まあ優しい所と癇癪もちの気性の荒い所があり、貧乏人には手厚い保護をするけど、財産を残そうとする者には殆ど強奪って感じで奪いに来る。支配して税金を取ろうとやってくると逆にやられちゃうから皆おびえてる。そんな二面性がある豪族。だからこの石像顔も手足も2倍になっていますよ。

ある日、武振熊命が税金を取りたいからやっつけに来るというけど、写真の山間で待って居れば、やつらをそこで滅多打ちじゃん!楽勝!ってのんきにしていた。だけど、いつまでたっても来ないからイラついて平地に出ていくと、沢山の兵士がいるから大慌て、逃げ込んだもののお陀仏。
(・ω・)何だかなぁって思ったぜ。

そしてこの景色、奥に実はお寺があるけど、ここの一帯このお寺の持ち物。
小学校が見えますが地代をお寺にお支払いしています。そして商売上手なんでしょうね、お墓何もかも全部賃貸物件(笑)土地を買う・売るというスタイルが多いんですがねぇ。毎年賃料を収めてなくちゃならない。(・ω・)ぐぬぬ。死んでも生きても何か税金みたいに支払うスタイル。

この灯篭かなり古いものらしいですが、しょっちゅう落とすから角が欠けまくりだそうです(・ω・)

後ろのコンクリートの何か。
これ、ここに拡張器を置いて空襲警報を鳴らしていたそうですが、なんだかぶち壊し感高いなぁ。

この中州、やたら石仏が転がっています。(この写真みたいにほったらかし感高め放置プレイ)理由はお隣の地域、宗教にうるさくて仕方が無いから、石仏をこの町に持ってきたり、隣町から取ってきたり(お寺が廃寺になっているので)で、とりあえずここに置いておくか!そのまま今に至る。

審美眼が高いのか、良い石仏だけ隣町から持ってきたそうです(・ω・)

さて、水道も生活必需。ただ、先ほどからクドイですが、ちょっと複雑に藩が混在している土地故水道を使う事がとても大変。なので、お風呂はみんな公共浴場=銭湯で済ませていましたが・・・近道したいのでまた筋骨経由です。

この先に銭湯があるようには見えない・・・毎日大勢通っていたとは。実際すれ違いできません。


という事でもう少しお付き合いくださいませ。

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