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超大国サウジアラビアを一周し見てきた景色。

こんにちは!須郷です。「あたらしい旅行を、デザインする。」をミッションに掲げる令和トラベルの経営戦略室 兼 BizDevチームで、事業創りをがんばっています。『令和トラベルの事業創りって?』と思われた方、ぜひこちらの記事もご一読いただけるとうれしいです。

本題に入る前にもう少しだけ自分たちの話をすると、ありがたいことに私たちのメインプロダクトであるNEWT(ニュート)は、まもなくローンチ1周年を迎えます🐢この大変おめでたいアニバーサリーの裏側で、私たち令和トラベル・事業開発チームにも様々な挑戦、苦難、そして成功がありました(その10倍以上の失敗も😉)。この1年間の事業創り体験談も近日中にnoteに投稿予定です。私のnoteを読んでいただいている稀有な読者の皆さま、すこしだけお待ちくださいね。(4月中には😉😉😇)

さて仰々しい自己紹介から始まったnoteですが、今回は事業創りについて

いっさい話しません(どーーーーん)

今回の記事のテーマは、タイトルにもある”サウジアラビア”についてです🇸🇦。実は私、この2023年3月に、約2週間かけてサウジアラビアを一周してきました。その体験があまりにも衝撃的で、感動的で、自分の想像が及ばないような出会いの連続だったため『これは、日本の皆さんに伝えねばなるまい…!!!』と使命感に駆られて、帰国後の熱も冷めやらぬまま筆をとった次第です。本当に、本当に貴重な体験をさせていただきました。

アルウラの岩山から見た月。一生忘れない景色。

「海外旅行、サウジアラビアに行こう。」と考える日本人は、2023年現在、決して多くは無いと思いますが、私個人は今回の旅を通して「サウジアラビアは近い将来、世界を代表する観光大国になるにちがいない」ということを確信しました。いやあ、本当に、すごかった…。そんな感動と驚きを、あますことなく伝えさせていただきます。

なお私の知る限り、現時点でサウジアラビアに関する日本語情報は、インターネット上にも決して多くは存在しないため、手前味噌ながらこの記事でしか出会えない情報・景色もあるのではないかと思います😌

※渡航から現地体験まですべて手配頂きましたサウジアラビア政府観光局の皆さま、本当にありがとうございました!泣

■こんな方におすすめの記事です>
・今までにない景色を求めて海外旅行先を選びたい方
・経済大国のリアルを学んでみたい方
・世界屈指の観光資源を見てみたい方
・歴史や地理、宗教などが好きな方
・「サウジから見た日本」が気になる方
・ドラクエやスターウォーズが好きな方
(後できっと意味が分かります)

なぜサウジアラビアを一周してきたのか

Mr.Childrenを聴きながらの砂漠ドライブ、本当に最高なんです…。

渡航をする前、複数の知人から『なんでサウジアラビアに行くの?』と聞かれました。それはもう何回も。このことからも分かる通り、多くの日本人にとっては「サウジアラビア=なんだかよく分からない中東の国」というイメージであり、渡航先として検討されることはあまり無いのかもしれません。

そんなサウジアラビアに、今回なぜ訪れたのか。その理由は、冒頭にも記載した通り「サウジアラビアという国が近い未来、世界を代表する観光大国になるポテンシャルを秘めていると感じたから」です。いや、今回の旅を通して、観光面ではもちろんのこと、あらゆるビジネスやテクノロジー、カルチャーといったトレンドの集合地として成長していく予感さえしました。「さすがに大袈裟でしょ」と言われるかもしれませんが、この体感が伝えきれないのが本当にもどかしい。お願い信じて。

あたらしい旅行をデザインしていく私たちにとって、これだけ未開拓であり、かつ未来に膨大なポテンシャルを秘めている観光先に出会えたことは、まさに千載一遇のチャンスと言って良いと思っています。

以下、現地で感じたこと・出会えた体験を惜しみなく書いていきますが、より期待してサウジアラビアの情報に目を向けてもらえるよう、事前にいくつかサウジアラビアの特徴をまとめてみました。

サウジアラビアの特徴1|とてつもない経済大国である

首都リヤドの夜景。地平線の先まで広がる灯りが圧巻。

「未来の観光大国」と書くと「じゃあ今はまだ砂漠の荒れた土地なの?」と思わせてしまうかもしれませんが、現時点ですでに世界トップクラスの経済大国です。2023年時点でGDPは世界TOP20以内にランクインしており*1、国中さまざまなところで最先端の技術や建物を目にすることができます。ちなみに、キャッシュレス決済は日本よりもはるか先を行く浸透度合でした。マジで1リヤル*2も持って行く必要なかった…。そして皆さんがご存知の通り、なんと言ってもサウジアラビアは世界最大の石油産出国であり、現時点でも国際的な競争力は極めて大きな大国なのです。
*1…参照|https://www.globalnote.jp/post-1409.html
*2…リヤル=サウジアラビア現地の通貨です

サウジアラビアの特徴2|厳格なイスラム宗教国家である

砂漠の国で出会えた、たくさんの温かい人たちとの1枚

またサウジアラビアの文化的・宗教的な最大の特徴は、イスラム教そのものが国の法律であり、国民全員がイスラム教徒であることです。サウジアラビア以外の国でも、たとえばイスラム教徒が礼拝するためのモスクを街中で見かけたり、国内の一部のエリアでは飲酒ができなかったり(*イスラム教では飲酒が禁止されているため)、といった経験をしたことのある方はいるかもしれませんが、サウジアラビアでは国中どこに行っても一切アルコールは販売されておらず、国民全員が1日5回の礼拝を毎日欠かさず行っています。なお余談ですが、サウジアラビアではサッカーが大変に盛んであり、日本のスポーツバーのように深夜の飲食店で多くの方が試合観戦をしていたのですが、飲んでいるのは皆一様にコーヒーでした☕️これで盛り上がれるのだから、なんてクリーンな国!

さて、「厳格なイスラム国家」と言うと、中には「怖いな」と感じる方もいるようですが、実態はまったくの真逆でした(とっても大事なポイントです)

たしかに独自の守るべきルールというものは存在しますが、それは調べれば分かる、かつ全くもって準拠可能なものばかりですし、そしてここが大事なポイントなのですが、厳格なイスラム法が存在することによって「犯罪行為」が極端に少ないのがサウジアラビアの実態でした。夜ひとりで出歩いていても、荷物をイスに置いたままにしても、まったくトラブルが起きないどころか皆が優しくしてくれる。そんな国でした。

もっとここで書きたいところではありますが、この宗教的な違いについて私が感じたことは、この記事を通して最も読者の皆さまに伝えたいことでもあるので、焦らすようですが記事の後半に記載させてください。ここでは、事実情報としてイスラム国家の特徴を伝えるのみとします。

サウジアラビアの特徴3|明確に「観光大国化」を目指している

砂漠の古代都市に突如現れた、全身鏡張りのコンサートホール。

『サウジアラビアは、未来の観光大国になるに違いない!』と、まるで第一発見者のような口ぶりでここまで来てしまいましたが、サウジアラビアという国自体が自ら明確に、観光大国化を目指しています。その目標の核となるのが、サウジアラビア政府が掲げる「VISION 2030*」であり、その中にはこのような記述が。
*観光業以外にも広く国家の成長戦略がまとめられています

・2030年までに年間の観光客数1億人を実現する
・UNESCOの世界遺産登録数を2倍にする

VISION 2030|https://www.vision2030.gov.sa/

具体的な開発計画としては、高さ500m・全長170km(注:170mではありません)におよぶ全身鏡張りの都市が砂漠を横断するように建設中であったり(THE LINE)、各辺400mの立方体型施設の建設計画があったり(Mukaab)。THE LINE計画は例えるなら、東京スカイツリーのような高さのビルを、東京から静岡まで建てつなげていくようなプロジェクトです😇😇😇見たこともない(なさすぎる)スケールの観光開発計画で、話を聴いていると頭がクラクラしました。

こちらが噂のTHE LINEイメージです。

鏡の中は、職場、学校、スタジアム、娯楽、すべてが詰まった未来都市でした。

ここまで書いただけで既にサウジアラビア熱が再燃し、また現地に行きたくなってしまいました。行ってきていいですか????読者が置いてけぼりになっていないか心配です。

さてここからはもう少し詳細に、回った五つの都市を紹介していきます。どの街にも独自の雰囲気と文化があり、1つの国でありながら5つの国に旅行したかのような気持ちにさせられる、コンセプトの異なる都市ばかりでした。中にはすでに欧米人旅行客で賑わっている都市も。日本人の姿はほとんど全く見かけませんでしたが、この記事を読んで興味を持たれた方はぜひ現地に行ってみて欲しいです。てゆうか、ほんと、行ったほうがいいです。

サウジアラビアが有する五つの観光都市

①世界有数の経済都市・首都”リヤド”

世界各地の「ようこそ」で迎えられたレジャー施設・Blue World。
日本の万博を超えるような規模のイベントが毎年行われているよう。

一番はじめに上陸した首都リヤドでは、東京でも目にすることのないような地平線の果てまで続く夜景(=その夜景を作り上げる企業ビルの数々)と、想像だにしていなかった先進的な文化体験に出会うことができました

特に目を疑った光景がこれ。

し、渋谷…?

そう、渋谷のスクランブル交差点が、突如として中東の大国、その首都に出現しました。日ごろ渋谷に通勤する私としては「ここで出会いたくはなかったよ、この景色」という一抹の気持ちもありましたが、それを差し引いても、この国でこの景色に出会えたことには大変な感動がありました。

実はサウジアラビアという国は、非常に若者の多い国であり、いまだ文化的な規制は一部あるものの国民の多くが日本のエンターテイメントやスポーツを愛している親日国家なのです。

リヤドにあるのは、都市だけじゃありません。

↑こんな遺跡を歩いていると、全身を黒衣装*で包んだサウジアラビアの女性から、驚くべきことに日本語で『あなた日本人?わたし「進撃の巨人」が大好きなの。』と声をかけられたりもしました。その女性の、日本人である私に向けられた優しいまなざし、一生忘れません。この国のことが大好きになった瞬間でした。
*「アバヤ」と呼ばれるイスラム圏で多く見かける衣服

②砂漠の中のオアシス”アルウラ”

岩山と砂漠に囲まれたラグジュアリーホテルにて。
これまでに宿泊したあらゆるホテルで圧倒的No1の景色でした。

リヤドから国内線で1時間ほど、次に向かった第二の都市はアルウラ。リヤドとは全くと言っていいほど景観が異なり、言うなればアラジンの世界のような、スターウォーズ・ドラゴンクエストワールドをこの世界に再現したかのような、とにかくスケールの異なる岩山と砂漠に囲まれたオアシスです。

宿泊したホテルの朝食会場からの景色はこちら。

恨まれても仕方がないと思っています。

日本だと、1つ存在するだけで自然遺産にもなるような規模の岩山が、360度視界中を覆っています。その中には、ラグジュアリーホテルや歴史的な遺跡が点在しており、「自然と歴史を感じながら冒険している気持ち」にさせられるエリアでした。

アルウラの世界遺産 Hegra。幻想的すぎるライトアップとともに1枚。

ちなみに現地の5つ星ホテルは、ほとんど満席でまったく予約がとれない状態でした。つまり、日本からの観光客はまだほとんど居ないものの、欧米など世界各地から見ればすでにサウジアラビアは人気の旅行先であるということです。その理由が、このアルウラに訪れてよくわかった気がします。

砂漠の中をロードバイクで。写ってないけど目の前には巨大な遺跡が。

③イスラム教徒の聖地”メディナ”

メディナには、メッカに次ぐ世界最大級のモスクが。
こんな近くで写真を撮影させてもらえると思わなかった。

第三の都市は、アルウラから砂漠の中を車で約4時間駆け抜けた先にある(砂漠の車旅もマジで最高でした!!!!)、イスラム教の聖地”メディナ”へ。経済都市とも、オアシスともまた全く異なる景色・雰囲気を漂わせるこの街には、サウジアラビアだけでなく世界中のイスラム教徒が訪れていました。

残念ながらメディナのモスク内にまで立ち入ることはできませんでしたが、代わりにリヤドで撮影させていただいたモスク内の様子をご紹介。

モスク内にて、礼拝の様子

この光景を「観光」という言葉で形容するつもりはありませんが、現地のモスクで出会った景色は、まさにこの土地でしか味わえない圧巻のエネルギーに溢れていました。ちなみに私はこうした世界の歴史や宗教、文化といったものを学ぶことが本当に好きな人間なので、言葉にできないほどメディナでは感動しました・・・。

④古都の景観を残す紅海沿いのリゾート”ジェッダ”

ジェッダ旧市街の街並み。日本における京都のようなところかもしれない。

次の移動は鉄道に揺られて約2時間、海沿いの都市ジェッダにやってきました。ジェッダのホテルでは、バルコニーから紅海を臨むことができます。

ホテルのバルコニーから紅海を眺める日が来ると思わなかったよ

ただ、ジェッダという都市の魅力は、ビーチのみにあらず、ビーチと古都のコントラストにありました。片方の景色にはビーチを楽しむ人々をとらえ、もう片方にはまるで日本における京都のような、サウジアラビアの古い街並みを目にすることのできるエリアでした。

これぞサウジアラビアというか、異世界にきたことを実感させられる景観

ここでもやはり、歴史オタクの私はご多分に洩れず悶絶してしまいます。中東最高、ヒストリー最高…。この景観にすっかりやられてしまい、ひっそりとGoogleマップでコーヒー屋さん*を調べて突撃したことは、言うまでもありません。
*サウジアラビアは、コーヒーも盛んです。とても美味しいです。

⑤標高2,000m・花の都”ターイフ”

ジェッダからターイフまでの山岳道。ここでもやはり、スケールが違う。

最後の都市は、ジェッダから車で3時間弱、山岳地帯の頂上に位置する都市ターイフでした。「こんなところに街があってたまるか!!」と大声でツッコみたい衝動を抑え、崖のようなすさまじい山道を車で登りながら3時間。ありました、街が。しかも『この崖山の上のどこにこんな広大な土地が?』と驚かされるほど、大きな都市が。最後までやってくれます、サウジアラビア。満を持して、天空都市が登場しました。

サウジアラビアの各都市を回った中で、このターイフは花や植物に溢れた自然都市であること(そして圧倒的な天空都市であること。何度でも推したい。)が最大の特徴でした。

以上5都市を弾丸で周遊する、本当に価値ある2週間を過ごしてきました。

サウジアラビア旅で感じた、最も大切なこと

サウジアラビアの色んな場所で、現地の子どもとサッカーをした⚽️

正直、このサウジアラビアの旅を通じて感じたことを書き記すには、まだまだ文字数が全然足らず、私の言語化力も追いつかないくらいの感動の連続でした。また、サウジアラビアの観光がいかに凄いかということであったり、国としてどれだけ開発に力を入れているかであったり、各都市がどれだけ魅力的かといった情報は、必ずこれから凄まじい速さで日本にも情報が入ってくるはずです。これはもう確信しています。(令和トラベルも頑張ります)

なので、この投稿のしめくくりは、この旅を通して私自身が感じた「最も日本人に伝えたい学び」を一つだけ記載させてください。

それは、『イスラム国家のサウジアラビア人と、私たち日本人との間には、多くの日本人が想像しているようなボーダーは決して無いのだ。』ということです。

現地で出会った数々の人たちと

これはもう、本当に声を大にして何度でもこれから伝え続けていきたいし、この記事を読んでくださった皆様には、ぜひ一番にこのことを知っていただきたい。

サウジアラビアで出会った人たちと私とでは、信じている宗教が異なり、身につけている衣服が異なり、話している言語が異なりました。ただ、それだけの違いです。あの国の人たちは、私と同じアニメを好きになり、同じスポーツに熱狂し、同じように家族や友人を大切にする人たちでした。言ってしまえば本当に当たり前のことなのですが、私たちはもしかすると、サウジアラビアという国をまだよく知らないがゆえに、「イスラム教」というものをよく知らないがゆえに、引く必要のないボーダーを心の中に引いてしまっているのかもしれません。実際、私も現地に訪れてみて、自分のうちにあったバイアスを自覚し、とても反省しました。そしてなにより、サウジアラビアの方々がすさまじい熱量で日本への愛を語ってくれたことに、感動してばかりの旅でした。

「D&I(Diversity & Inclusion)」という考え方は昨今の日本企業でも広く見かけるようになった考え方であり、あたらしい旅行をデザインしていきたい私たちにとっても、多様な価値観・考え方を認め合い、統合していく姿勢こそが、価値のある旅行サービスを築いていく上で重要になると思っています。しかしながら、こうして現地を訪れてみるまで、自分のなかにある自覚できていないバイアスやボーダー、つまり「Inclusionの壁」となるものの存在になかなか気がつけませんでした。

少しマジメすぎるまとめ方になってしまいましたが、なにか堅苦しいことが言いたいわけではなくて
・サウジアラビアの方々は本当に日本のことを大好きで居てくれていて
・「違い」だけでなく、たくさんの「同じ」が私たちの間にはあって
・そんな方々とのつながりは本当に幸せや気づきを提供してくれたのだ

ということを言いたかったわけです。これが、私がサウジアラビアに訪れてみて感じた、最も大切なことでした。できれば、私たちがこれからカスタマーに提供していく海外旅行サービスも、何かこうした気づきを提供していけるものであれたらなあ、と思います。

【PR】手前味噌ながらサウジアラビアへの理解はすさまじく深まっていますので、サウジ旅行に少しでも興味のある方はぜひ令和トラベルまでお問い合わせください!気軽なご相談がLINEでできてしまうんです😌

大変長くなりましたが最後まで読んでいただきありがとうございました!それではまた👋

Azusa Sugoh

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