見出し画像

ゴルフのコーチングについて(経験談)

皆さんこんにちは!

本日は、私の実体験をもとに【ティーチングとコーチング】についての私のド偏見をお届けしたいと思います。

とても長い記事になってしまったので、誰が最後まで読むねんとは思うのですが、この話をしておかないと死に際に後悔が残ると思い記事にしました。(相当です笑)

現在、ゴルフレッスンに通っている方や、ゴルフレッスンの受講を検討している方、またインストラクターとして働いている方、他のスポーツの指導者の方などにも楽しんでいただける内容になっています。

ご意見や質問がある方はお気軽にコメント欄をご利用ください〜


※注意事項※
この記事では、アメリカの大学にゴルフ留学していた私の経験を基に、個人的主観で日本とアメリカを比較する表現が多々あります。しかし、アメリカ最高!とか全く思っていないので、それだけは先に言っとくね。笑




ティーチングとコーチングって何が違うの?

画像3
画像8


ティーチング・コーチングはスポーツに限らず、昨今では学校やビジネスシーンなど人材を育てる場面でもよく使われる教育手法・アプローチのことです。この2つって一見同じことのように感じますよね?ですが、指導者ならばこの2つには明確な違いがあると考えるはずです。

今回、この記事を書くにあたり「コーチング」について改めてリサーチしてみたのですが、実はこの「コーチング」という考え方はまだ新しく明確な定義は特にないとのことでした。ですが!まずは一般的にティーチングとコーチングはどのように認識されているのか見ていきましょう。

ティーチング:生徒が受動的であり、先生が生徒へ知識やスキルを与える「先生が中心」の教育スタイル、先生は生徒に答えを直接与えます。

コーチング:
生徒は能動的であり「生徒が中心」となるよう、先生が傍から成長を促し導く教育スタイル、先生は生徒から答えを引き出すようサポートします。

一般的な認識はこんな感じですね(わし調べ)
中心となるのが「先生」なのか「生徒」なのかが大きな違いのようです。

続いて!わたしの個人的認識は以下のとおり。

ティーチング:指導者が知識を与えたりテクニックを教えることで生徒のスキルの上達に焦点を当てた教育スタイル。生徒が初心者であったり、まだスキルレベルが未熟な場合や、タスクの緊急性が高いとき優先的に使われる手法。指導者が与えた課題に対し生徒が取り組みをし、指導者がフィードバックを与えるといった直線的なラーニングプロセスで、指導者が中心となり生徒へ一方通行のイメージ。

コーチング:スキルの上達にはあまり焦点を当てない教育スタイル。生徒が自らを教育し成長できるよう、セルフラーニング力を育てながら、指導者が気づきを与え多角的にサポートする。生徒に一定のスキルが既に備わっている場合や、緊急性はないが重要でじっくり時間をかけて学ぶ必要のあるタスクの場合コーチングが有効。

わたしはこんな感じでティーチング・コーチングを認識しています!

近年では日本の企業でも組織のパフォーマンスを向上する目的でこの「コーチング」を積極的に取り入れるところが増えていますよね!

わたしは、ゴルフのレッスンでも、このティーチング・コーチングのバランスがとても重要と考えています。インストラクターは生徒のパーソナリティタイプやスキル習熟度やタスクの難易度によってこのバランスを臨機応変に調節できる能力が問われると思います。



要はバランスなのである!

画像2
画像10

わたしは日米両国で、様々なレベルのプロからゴルフレッスンを受けた経験があります。当時はインストラクターになりたかったのと、論文を書いていたのもあり、沢山の指導者からレッスンを受けました。

そんな中、日米のレッスンでは、明らかにティーチングとコーチングのバランスが違うなと感じました。

日本ではティーチング主体のレッスンが多く、アメリカではコーチングを織り交ぜたバランスの良いレッスンが多かったな〜と。わたし自身がゴルファーとして大きく成長できたのは、間違いなくアメリカで受けたレッスンでした。(と言っても、わたしの場合はです。こんなんケースバイケースですけど。)


この記事では、日米どちらのレッスンが優れているか?という話ではなく、ゴルフレッスンにはティーチング・コーチング等のテクニックが使われており、インストラクターは必要に応じてそのバランスを調節する必要があるという事実をお話ししたいです。レッスンを受ける側・行う側が、共にその事実に目を向け、クオリティの高いレッスンを追求できたらウィンウィンやないかい!ということです。

では、早速わっしの体験談を話してゆく〜〜〜


日本でのレッスン体験まとめ

画像1
画像9

日本では地元のスクールや全国で活動してる有名な先生などから単発のレッスンや継続レッスンを受けた経験があります。

・日本で経験したゴルフレッスンの主な流れ
①カウンセリングで現状を共有する
②先生がスイングチェックをする
③悩みに対し先生から課題とアドバイスをもらう
④先生に言われたことをやり、わからなければ質問
⑤質問に対し答えやフィードバックをもらう
⑥取り組みではボールをたくさん打つ
⑦最後に先生からお話を聞き終了

こんな感じでした。よくあるレッスンの流れではないでしょうか?


【日本のレッスンを受けての感想】

日本のレッスンの印象は、とにかく先生に言われた事に取り組み、課題をこなすことが目的でティーチング手法が占める割合が多いように感じました。

「ゴルフスイングはこういうものだから、こうしましょう」とインストラクションや理論に従い取り組んでいたので、自分が感じていたその理論に対する「なぜ」の部分を先生から回収することはできませんでした。

ですが、レッスン中はできていれば「できている」できていなければ「違う」等すぐフィードバックをもらえたので、その言葉を基準に自分が課題に対して正しく取り組めているかどうかを判断していました。

トラックマンを使用したレッスンのときは、自分のヘッドスピード圏内のベンチマークと自分のデータを比べることが多く、「なぜ」そのデータを自分が目指すべきかがイマイチ納得できず、不完全燃焼なレッスンが多かったです。データはあくまで指標ではありますが、目標ではないと私は考えているので、自分は最後までなぜその課題に取り組まなければいけないのか?なぜその数値を目指すべきなのか?等納得できませんでした。(こんな生徒はうざくてやだの典型です。笑)ですが、レッスンの終盤にはBefore/Afterの効果測定がありデータの変化を数値で確認できた点は良かったです。

しかしながら、レッスンの後の自主練習では、自分が正しく練習できているのかどうかいまいち分からず、いい球が多く打てたときは自分がいい練習ができていると思っていました。調子が悪くなると、自分で「なぜ」調子が崩れたのかが分からず、結局また先生のところへ答えを聞きに行くことになり、同じようなレッスンをただ繰り返すだけでした。平均スコア80台までゴルフは上達しましたが、ゴルファーとしての大きな成長は感じられず、いつまでもレッスンを卒業することができませんでした。

もちろんこれらの状況は、指導者だけが悪かったわけではなく、私の考え方や取り組み・心構えが未熟だったことが1番の問題です。ですが、私はマジガチなゴルファーであることを先生に伝えていたにも関わらず、ゴルファーとしてのセルフラーニング力を指導してもらえず、毎回レッスン後に放り出されていたのも事実です。アメリカへ行くまで、レッスンはこういうもんだと思っていたので当時そこまで違和感を感じませんでした。


【なぜを教えてくれない日本】

私の最も大きな日本のレッスンの印象は「なぜそうなったのか筋道を立てて説明・指導しない」という印象があります。もちろん全ての生徒に対し難しい話をする必要はありませんが、説明を求める生徒に対しても良くわからないことで丸め込んで説明しないですよね。指導者としての責任放棄かな?と思うことも多々ありました。(どぎついド偏見すまん)

例えば、テイクバックでクラブヘッドがインサイドに入っちゃう生徒がいました。指導者は「クラブフェイスを長くボールへ向けるようテイクバックしてみましょう」とアドバイスしました。すると生徒のテイクバックは、見事ヘッドがオンプレーンに乗るようになりました。生徒は大満足しました。

…このお話、皆さんは違和感を感じますか?

これってつまり、応急処置的なアドバイスを与えただけなんですよね。「なぜヘッドはインに入っていたのか?」「体のどのパーツがこの動作に強く影響しているのか?」「どの動作がヘッドをどう動かすのか?」など、1番大事なとこ全カットしてると思います。もしこの先、この生徒のヘッドがテイクバックでアウトに上がり始めたとしても、どうやって直せばいいのかこの生徒は知らないので、またレッスンに戻って来ますね。最初のレッスンでの生徒の満足度は高かったとしても、指導者が必要な知識を与えて教育していなかった点がちょっとアレですよね。これをヤバいと感じないのがヤバいと思います。個人的にね。


【ティーチングスタイルの向き・不向き】

ティーチング主体のレッスンは、受け身で学びたいゴルファーにはとてもお勧めですし、手っ取り早く上達したい初心者の方はティーチング主体のレッスンで様々な基礎知識を学び、最低限のスキルを習得することが先決だと思います。中級者・上級者のゴルファーでも、自分で考えるより人にリードしてもらった方がストレスなく学べる方や、ゴルフは上達したいが自分の時間をあまり割きたくない方など向いています。このようなゴルファーには、ティーチング主体のレッスンがとても合理的ですよね。

指導者目線の場合、やはり初心者などスキルの習熟度が未熟なゴルファーに基礎を教える場合や、グループレッスンなど何人もの生徒へ1度に教えなければいけない状況では、やり方と答えを与え取り組ませるティーチング手法が、圧倒的に効率がいいですし合理的ですよね。また、たくさんのインストラクターが在籍するゴルフスクールで、指導方法を統一したい場合も、ティーチングメインの方がレッスンというサービスのクオリティーを管理・維持しやすく簡単ですよね。

わたし個人は「日本のレッスンスタイルはティーチングが圧倒的に主流」と感じています。タスクの重要性や優先度、そして生徒のスキルを考え意識的にアプローチを使い分けている指導者は少ないんじゃないかなと感じます。みなさんはどう思いますか?

では、続いてアメリカでの体験です。




アメリカでのレッスン体験まとめ

画像4
画像8

わたしはアメリカで計7人の先生からレッスンを受けました。(多いかな?)
クチコミを頼りに元ツアープレーヤーやゴルフチャンネルに出演している先生からもレッスンを受けました。最終的に長期的に取り組んだのはロングゲームコーチとショートゲーム兼メンタルゲームコーチの2名です。

・アメリカで経験したレッスンの主な流れ
①カウンセリングでどうしたいのか一緒に目標を立てる
②飛球から逆算して課題を導いていく
③なぜこの練習をするか?ロジカルに説明され認識共有
④常に質問されるので考えながらレッスンを受けるはめに
⑤レッスン後の練習のための練習をする
⑥Before/Afterで成果の確認
⑦レッスンで学んだことを言わされる

とこんな感じで、とにかくレッスンの構造化がしっかりされてる印象でした。

ここから各項目、細かくわたしの経験を説明していきます。



【アメリカでのレッスンの詳細】

①:目標を明確にしながらのカウンセリング
初見でも継続レッスンでも、カウンセリングからディスカッション形式でお互いに意見を出し合いながら目標を立てました。悩みの本質に辿り着けるよう、ここで最初に悩みと目標を明確にするのですが、結構キツいことも言われました。長期の目標を立て、それを達成するための短期的な目標をいくつか決めたり、目標に対する進捗度について話し合いました。


②:飛球から逆算して課題を導いていく
「この動きが気になるから直したい」「ここの感覚がよく分からないから知りたい」などと言った感覚や感情が理由で課題は決めませんでした。今どういう球を打っていて、それをどうしたいのかよく話し合いました。

例えば、フェーダーなのにチーピンが出るから左ミスを少なくしたいのか?、プルフェードを打ちたいから出球を安定して左に揃えたいのか?など。

そして、現状のデータはこういう状態だから、じゃそこから、どういうインパクトの状況・データを作り出せれば打ちたい球が打てるのか?と話し合い、その理想のデータの実現を邪魔してる動きがあるなら直そう。と言った流れで課題を決めていきました。

ここはコーチングが目立っていた部分で、ティーチングとの大きな違いがありました。ただコーチに言われたことを受動的にやるのではなく、コーチからヒントをもらいながら自分が主体となり考えて答えを導き出していったので、意欲的かつ能動的に課題を選択するプロセスを踏むことができました。このプロセスを反復したことで、ゴルフIQが上がっただけでなく、セルフラーニングプロセスもしっかり学ぶことができました。(日本はここが足りないかな?)


③:なぜこの練習をするか?ロジカルに説明され認識共有
「なぜ」その動きがいいと思うのか?プロがやってるから?誰かからこれがいいと聞いたから?どんなエビデンスに基づいて?判断基準は何なのか?と、とにかくロジカルに考えるように訓練させられました。

元々わたしはここがとても曖昧だったんです。多くの先生に「主観」と「客観」の違いをしっかり理解できていないねと言われました。例えプロであろうが先生であろうが、自分以外の他の誰かの主観的アドバイスに依存しちゃいけないと学びました。参考にしてもいいが、それは誰かの主観であると忘れないようにと。

そして、その日の『今日はいい感じだ!』みたいな感覚は全然重要でないとも学びました。明日になったらその感覚は変わるし、どんな感覚だったっけ?と上手くプレーできた時の感覚を追い求めるのは無駄で、それより、その日のコンディションにあった感覚を毎回作り上げることのできる能力の方が遥かに大事だと気づくことができました。(これに気づけたから、パープレーからアンダーと達成できたと思います。)


④:常に何かしら質問されるので考えながらレッスンを受けることに
そしてレッスンでは初球から毎回1球打つ度に「今のどうだった?」と先生にしつこく聞かれ驚きました。というか、最初はうざいとすら感じました。(こら笑)

「まだ1球目だからよく分わかりません」と答えると、「その答えは正しくない。それは1球目だから分からないんじゃなくて君が何も考えていないから分からないんだよ」と指摘され「今の1球はなんの目的もなく打ったの?目的があったならそれに対してどれくらいできたか?とか何が思ったようにできなかったか?とか何かしらあるよね」と言われたんです。これがもうマインドブローイングってやつで、頭が真っ白になるくらい衝撃的な事実に気づいたんです。笑

わたしは今まで、言われた事・与えられた課題をこなすという、完全受身系でしかゴルフに取り組んでこなかったんだと、やっとここで気づくことができました。自分のこれまでの意識の低さが露呈され、とにかくショックで絶望しました。笑

その他にも、打った球に納得がいかなかったり、自分のショットをいいショットと思えず落胆していると「今のは結果OKなショットだったよね?今の何が気にいらなかったの?プロのような球が毎回打てるとでも思ってるの?現実を見なさい」と、直球でキツイお叱りを何回も受けました。笑。

ここでは、期待値が自分のスキルレベルより高すぎると、結果に対して負の感情が反応してしまい、さらにはその感情に対し脳や体の筋肉は学習してしまうので、取り組んでいる課題が適正であっても、一連のプロセスをよくない運動として覚えてしまうんだよ〜と教えてもらいました。また感覚や感触でショットの精度や成功率を判断している限り上達は遅くなるとも言われ、これもまたコーチングの部分に当たる手法だったんだなと今では思います。


⑤:レッスン後の練習のための練習をする

練習のための練習をレッスン中にするんですよね。これはありがたいサポートでした。レッスンの後に1人でも正しく練習できるようにと一連のプロセスをレッスン中に繰り返したので、レッスン後も高い再現性を維持できました。


⑥:Before/Afterで成果の確認
スイング動画やトラックマンの数値でBefore/Afterを確認することはコーチにも生徒にも有益ですよね。コーチも成果をはっきりと示すことができレッスンのクオリティーや価値を生徒へ伝えることができますし、生徒も同じく成果を確認できるのでモチベーションや満足度・達成感が高まります。


⑦:レッスンで学んだことを言わされる
クロージングのレッスンのまとめは生徒に言わすスタイルなんですよね。いやアンタまとめてくれへんのかい。っていうツッコミを毎回心の中でしてました。笑
たまたまかもしれませんが、長くレッスンを受けたコーチ2人とも同じでした。自分でその日のレッスン内容を思い出して声に出すことってシンプルに凄く大事なんだなと改めて感じました。しかも、たった今やってたことでも、もう忘れてたりするんですよね。笑



【アメリカでのレッスンの感想】

アメリカでのレッスンを経て、わたしはセルフラーニングスキルが驚くほど高まりました。先生方がたくさんの気づきを与えてくれたおかげで、自分が今まで気にもかけなかったようなことに気づけるようになりましたし、そもそも自分が気にしていたことが問題の本質ではなかったケースがほとんどでした。

(例えば、私はフェードをメインにプレーしていたのですが左のミスを恐れていました。ですが左に曲げることが問題なのではなく、ターゲットに対する自分のPlayable Area:許容ゾーンの考え方が、そもそもの問題でした。こんな感じね。)

帰国後はゴルフで悩むこともなく、自分で本質を見抜き課題を洗い出すことができます。ゴルフのテクニックを学んだというよりは、問題の正しい認識の仕方とセルフラーニングのプロセスを叩き込まれたって感じです。もちろん毎度自分で答えを考えさせられていたのでゴルフの基礎知識もしっかりつきました。

レッスンへ頻繁に通えば「まだ来んな。ちゃんと練習してからきなさい。俺の時間の無駄だ」と追い返されたり(爆笑)、質問しても質問で返されて聞きたいことが聞けずモヤモヤしたり、しかも質問に対して「そういう質問をしてる時点で本質を理解できてないよね。だから答えません。他の聞き方をしてください。やり直し(圧)」なんて言われることもよくありました。典型的ジャパニーズの私がロジカルシンキングになるまでの道のりは、それはそれは長く険しいものでした。笑

とは言え、このように私がアメリカで体験したレッスンが、ティーチングとコーチングのバランスがとれたレッスンのお手本か?と聞かれると、いや、そんなもん知らんけど(笑)って思います。(責任はとりたくないタイプ)

シンプルに、人に何かを教えるのってめちゃくちゃ難しいですよね。

知識だけあっても全然ダメだし、言葉の伝え方もすごく大事、生徒がどんな学習タイプかの見極めもいるし、経験から来る先入観もよくないしね。

ただ、自分はアメリカでの経験のおかげで壁を突破できたよっていうご報告です。笑


【コーチングスタイルの向き・不向き】

冒頭でも言ったように、わたしの考えるコーチングは、生徒のセルフラーニング力を育てながら、先生が気づきを与え多角的にサポートするアプローチです。

ですが、このコーチングは誰にでも有効な訳ではありません。
生徒によって、また取り組むタスクによっても、コーチングの向き・不向きがあります。

ゴルファーとしての自立を目指す人や、自分で取り組むことが好きなタイプ、ある程度のゴルフ経験・知識がありスキル習熟度の高い上級者などは、コーチングを取り入れたレッスンを好みます。セルフラーニング力が高まり、モチベーションも上がりやすく、どんどん成長できますからね。

一方で、自分が何もしなくてもインストラクターが自分を上手くしてくれると思い、インストラクターに依存するタイプの生徒はコーチングに向きません。手軽に大きな結果を手にしたいと思っていたり、練習しなくてもレッスンを受ければ上達すると考えるゴルファーもコーチングは向かないでしょう。

変化を恐れたり、できない言い訳をすぐ考えてしまう人は、コーチングを受ける前にまずその心構えを変える必要があります(昔の自分な笑)。この場合、そこを生徒に気づかせるまで親身に面倒を見るのか、見ないのかは完全にインストラクター次第ですよね。生徒が自分から心構えを変える必要性に気づき実行することは、ほぼないですから。

生徒がコーチングの重要性を理解していなかったり、インストラクターがコーチングの重要性を生徒に十分伝えられていないと、生徒はレッスンを物足りなく感じ、レッスンは不完全燃焼になってしまうので、満足度・達成感は刺激されずインストラクターとの間に信頼関係を築くことは難しいので、継続してレッスンを受けようとは思いませんよね。なので、ティーチングを望む生徒にコーチングを行うことは教える側からすると骨が折れますし、リピート率に繋がり辛いなどのデメリットがあります。

とは言え!

インストラクターに依存しお任せするのは、決して悪いことではありませんし、ティーチング主体のレッスンは、ケースによっては最適なケースでもあり、とても重要な手法の1つであることに変わりありません。

自分がどんなゴルファーになりたいのか?どんなレッスンを受けたいのか?自分の心地よく感じることだけをやりたいのか?自分が心地よく感じないことにも足を踏み入れていきたいのか?全てそのゴルファー次第です。



日本でコーチングが浸透しない理由

画像6

個人的にわたしは日本でコーチングはまだまだ浸透していないのかな?と感じています。(自分界隈の話ですよ。全国調査してないですからねw)

と言うのも、わたしはアメリカのゴルフ大学在学時「Capstone」というクラスでアメリカの「ゴルフ業界・市場の総合分析」をしていました。このとき日本でなぜティーチングが主流でコーチングがあまり浸透しないのか自分なりの答えに辿り着きました。

これも、とんでもないド偏見なので、皆さん怒らないで落ち着いて読んでくださいね。願


①そもそもの文化の違い

私、30代なんですけど(急な告白)、私たちより上の世代の受けてきた日本の義務教育のスタイルは、現在の日本のゴルフレッスンに大きく影響を与えていると思います。個を尊重するより、統制のとりやすい協調性を重んじるスタイル。

30代より上の世代の多くの方々は教育者の言うことを受身で学ぶことが当たり前、質問に対して答えがあるのが当たり前、答えがわからなければ教えてもらえるのが当たり前な環境で育ってきたと思います。(だよね?わたしだけ?笑)

そしていつも何が正しくて何が間違いなのか?疑問に対し常に正誤を求めてしまったり、皆正しく考えるべきだと教えられてきませんでしたか?正しい知識を学べば必ず正解に辿り着けると思っているので、クリエイティブさに欠けたり物事に対し批判的な思考を持つことは悪いことだと考える人が多くいると思います。

そんな世代が「満足いく」ようなレッスンをゴルフインストラクターはただ提供し続けていて、やはりティーチングが主流のアプローチの方が顧客満足度もリターン率も高く、とにかくインストラクターもスクールも仕事が楽なんですよね。ニーズに合わせた供給をし続けた結果、コーチングがなかなか浸透しないのではないかな?と思いました。

それがいいか悪いかではなく、ただの私なりの考察です。
これに関するアンチコメントは一切受け付けません。笑


②レッスン形態の違い

これも少なからず影響していると思います。

まず、日本の大手のゴルフレッスンはめちゃくちゃお手頃価格で受講できますよね。それに今は、格安月額料金で通い放題のゴルフスクールがとても多い印象です。低価格帯のスクールだと、カスタマーサクセスがサービスの継続利用や追加契約に繋がるため、生徒のゴルファーとしての成長より満足度維持がとても重要です。生徒に分かりやすいよう難しい話はせず、課題を与え取り組ませ、達成感を刺激し、満足度を上げて通ってもらう感じですかね。コーチングが必要ない環境だから浸透しないのかな〜と思いました。

(全スクールがそうでないことは分かっていますが、私のド偏見メガネにはこんな感じに写っております。謝)

一方で、アメリカはレッスン形態は様々でしたが、月額通い放題のレッスンについては聞いたことがありませんでした。少なくとも私のいた地域(南カリフォルニア)にはありませんでした。そしてレッスンの価格帯は日本に比べだいぶ高めで、トータルサポート型のスクールが多い印象でした。私が南カリフォルニアのゴルフのメッカと呼ばれる地域にいたからかもしれませんが、レッスンだけでなくクリニック、コンペ、ジムトレーニング、セミナー、パーティーなど生徒へのサポートはかなり手厚く、コミュニティの絆が強いなと感じました。わたしの先生達だけかもしれませんが、先生と生徒という関係性だけでなく、時にはコーチ、時にはメンター、またある時はサポーターと言うように、必要に応じて様々な形でサポートしてくれました。(もちろん日本にもそういう先生がいると思うので、もし出会えたらその関係を大事にしてね。)

しかし、よくよく考えたら…わたしの住んでいたカールスバッド市は、日本より平均所得がだいぶ高かった割に、ゴルフのラウンド料金は30〜40ドルとかなりお手頃だったので、レッスン料金が高くてもゴルファーにとっては何も問題がなかったのかもしれません。さらに、専門職に対する価値観が大きく違うため、レッスン料金が高いのは当たり前のことだったのも要因かもしれません。


変わりつつある教育制度、ゴルフ業界はどうかな?

画像11

とは言え、日本の義務教育制度は素晴らしく、日本の国民性やモラルの高さは世界でもトップレベルですよね?グローバル化が進み多様性を尊重し合うようになった昨今では、これから世界へと羽ばたく子供たちに向け日本の教育制度もどんどん改革されています。この改革に伴い、ジュニアゴルファーを取り巻く環境や指導方法もどんどん変わっていくといいですね。

さて、大人達のゴルフ業界はどうでしょうか?
わたしは、近年大きく変わりつつあると感じています。

紙媒体が主流だったゴルフメディアもやっとオンラインへとシフトしてきましたし、何よりこのコロナ禍をきっかけに、様々なことが大きく変化しましたよね。ゴルフもスポーツ産業というカテゴリーの中の1つの競技(ビジネス)なわけですから、メディア・用具・施設・レッスンなど、各部門が協力してゴルフ市場を拡大してって欲しいですね。日本の年代別人口の推移を考えると、この先もゴルフが生き残るためには、賢く産業化していくことが必要ですよね。

私の個人的にこの先あったらいいな〜って展開はね…
(誰も興味なさそうやけど笑)

ゴルフのメタバースへの参入は大きなポイントになると思っています。
特に米PGAの市場はでかいので、仮想世界にドンと投資して新たなコミュ二ティー作って、仮想のゴルフコースで試合、仮想商品の販売、仮想世界でプロと交流など、様々な方法でマネタイズできると思うんですよね。いつかタイガー・ウッズと私が仮想ラウンドできるようになれば楽しいのにな〜って、あでもイケメンがいいのでやっぱりコリン・モリカワにチェンジでお願いします(最低か笑)

米PGAはすぐメタバース参入を実現するんだろうなと思いますけど、日本の抱える問題は段階というかフェーズが全然違いますからね。なかなか難しい問題ですよね。

仮想現実と言えば…な話しなんですけど、うちの主人が経営してるゴルフスクールね、レッスン料金を仮想通貨で支払うことができるんですよ。笑

誰がそのサービス使うねんって思いますが、なんとちゃんと稼働しています。これは日本初と言っていいのではないでしょうか?仮想通貨払いOKのゴルフスクールは。変な先生の経営する、変なゴルフスクールです。興味のある方はお越しください。笑



おわりに

画像7

なんだか、まとまりのない文章をだらだらと書いてしまいましたが、この記事を書き始めたのはなんと2年前のコロナ禍初期です。笑

わたしにとって、記事の書き上げに2年を要するのは通常営業なので、どうか生暖かい目で見守ってください。笑

結局ゴルフレッスンも人と人の交流なので、先生と生徒の相性が大事ですよね。

有名な先生のレッスンを受けたのに全然成果が出なかった。自分はゴルフに向いていないのかもしれない。。。なんて落胆する必要は全くありませんよ。自分に合う先生にまだ出会ってないだけかもしれません。色々な先生からレッスンを受けてみるのもいいと思います。

もちろん誰から学ぶか?は重要ですし、何を学ぶのか?も同じくとても重要ですが、自分が『どのように学ぶのか?』が1番大事ではないでしょうか?

これを機に、自分の学習姿勢と向き合ってみるのもいいですね。

レッスンを受けたとき満足度を測る指標は何なのか?
練習の満足度を測る指標は何なのか?
そもそも満足度って大事なのか?
感情に振り回されていないか?など。

わたしは自発的になりロジカルに考えようとし始めたことが、ゴルファーとしての成長の大きなきっかけになりました。

(いつも大口を叩いてるため、あなたゴルフ上手いんですよね?とよく聞かれるので、先に書いておきます。笑。私は片手シングルハンデ止まりでスクラッチまで到達できずにゴルフを止めました。まあ人生色々ありますからね、ご期待に添えずすいません。)


こんな感じで!

今回はゴルフレッスンについて、私の過去の経験談をお話ししました。いつかゴルフを再開したら、また自分のゴルフについても投稿していきます!

また、この記事を読んで不快に感じた方もいたと思います。すみませんでした。(したらここまで辿り着いてないか笑)

毎度ですが、私は日本のゴルフ業界をディスりたい訳では全くありません。日本には日本の良さがありますし、まだまだ伸び代もあり、ポテンシャルは高いんだよって捉えていただければ幸いです。ゴルフ業界の改革は、うちの主人がしてくれると思っています。(自分がやらんのかい笑)

これから、日本のゴルフ業界がもっともっと盛り上がっていくことを、切に願ってます!ゴルフ留学なんていらないくらい、日本の環境が良くなれば最高だよね!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?