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0. 家を建てる決断をする

まえがき

私が家を建てる決断をしてからすでに2年が経過しました。まだ家は建っていません。2021年の3月末にハウスメーカーと契約しましたが、そこにたどり着くまでにたくさんの時間と労力がかかっています。

家づくりは契約するまでも、契約してからも本当に時間のかかるものだと経験してみて思います。その上かかる金額も数千万単位であり、何度も経験して経験値を積めるものでもないです。

このnoteでは私の新築計画で、起きた出来事や行った行動などを、記憶が新鮮なうちに思い出しながら綴ってみようと思います。
今回は最初の投稿として、家を建てる決断をした背景をまとめてみます。


持ち家はいらないと思っていた2017年

私は妻と妻の両親との4人家族で、賃貸マンションに暮らしています。

大学生のころは祖父が持っていた築50年の一戸建てに、祖父母と一緒に6年間暮らしていました。祖父が亡くなってからはその一戸建てを祖母が相続し、その時離れて暮らしていた私の家族が祖母と一緒に暮らすことになりました。その後、私は結婚に合わせて賃貸マンションに移った経緯があります。

私は持ち家一戸建てと賃貸マンションでの生活を経験しているため、どっちがいいか比べることがあります。2017年の頃は圧倒的に賃貸マンションの方がいいと思っていました。理由は3つあります。

1. 持ち家は維持管理が大変
2. 将来的な家族構成の見通しは不透明
3. いつ大地震が起こるか分からない

1. は実家が親や祖父母が持つ一戸建てで、一人立ちして賃貸マンションに住んだ経験がある方には共感頂けるのではないでしょうか。
夏に生えてくる雑草、冬は降り積もった雪の片付け。築年数が経てば外壁、窓サッシや屋根などの補修といったメンテナンスが必要になってきます。
その点、管理費が含まれている賃貸マンションは楽です。自分で気にしなきゃいけないのは、占有で使っている3LDKの室内部分だけで、外廊下、エレベーター、外壁の補修、雑草駆除などはすべて管理会社が行ってくれます。

2. はよく夫婦二人で家を建てるときには将来子どもが何人ほしいかを考慮した間取りを考えるのが理想だと耳にしますが、本当にそうでしょうか?
私の場合、実の両親も義理の両親も持ち家を持っていません。いかなる理由で現在の場所から立ち去らなくてはいけなくなった場合、長男長女である私たち夫婦のところに来るのは必至です。
ですので、子ども以外に数年内に年寄りの面倒を見ることになる可能性を考慮しないと、理想の間取りなんて考えられるわけがないと考えています。

3. については、直近では埼玉・千葉、北海道や、熊本での地震の被害も記憶に新しいです。私自身は東日本大震災を栃木で経験しています。日本に住んでいれば、どこに住んでいてもいつ大地震が起こるか分からないという考えには皆さん異論はないと思います。

長くなりましたが、私は全くもって新築一戸建てを買うことについて前向きではない(・なかった)とういことが伝わったでしょうか。

きっかけは地主からの提案と母の入院

私が家を買うことを真剣に考え始めるきっかけとなった出来事が2つあります。

祖母は家は持っていましたが土地は借地契約を結んでいて、初回の契約のあとすでに2回更新を済ませていました(借地契約は一般的に契約期間が20年なので、今回の契約で60年目までの契約を結んでいたことになります)。その土地の地主から底地を買ってもらえないか相談が来たことが1つ目のきっかけでした。

しかし齢80の祖母が土地取引できるような金額を持ち合わせているわけがありません。でもその土地に思い入れがあるため、私にその話を持ち掛けてきたということです。取引条件は魅力的でしたが、私は特に家を購入することを考えていなかったので、当初話半分でしか聞いていませんでした。

2つ目のきっかけは、祖父が亡くなってから祖母と一緒に暮らしていた母がストレスから来る病で入院したことでした。
祖父が亡くなって急に実家に戻ってきて、築50年の家で自分の親の面倒を見ながら生活するのは、離れて自由に暮らしていた母にとって、相当なストレスになっていたようでした。

患った病の検査の際に脳の血管に動脈瘤が見つかり、その手術が困難だったために一時ICUに入るまでの自体になったことが、将来について考えるきっかけになりました。

母は現在無事に回復し、パートで仕事ができるくらいには元気です。この出来事で、祖母から母が相続すると思っていた一戸建てについて、母に何かあったら私が相続する必要が出てくるのを再認識しました。
この時に、物事が悪い方向に動く前に何かしないといけないという気持ちが起きました。

家を建てることを決断する

結論から言うと、私は祖母から聞いた土地購入の話について、地主と私の間での売買契約を進め、現在の家を解体し、その場所に新しい家を作ることを決意しました。そして2021年10月現在、その計画が進行中です。

家なんか所有したくない、まして土地の所有とか考えたこともなかった私ですが、結果的に土地を買って家を建てるということを選択することになりました。この選択になった理由は3つあります。

1. 祖母の家に対する私の出費が増えた
2. 賃貸の更新料に嫌気が差した
3. 家族全員の合意が得られた

母が入院している最中から祖母の家の修繕や、土地の地代の支払いなど、母が管理していたものの面倒を、離れて暮らす私が見ていました。家賃を払いつつ、毎月何かしらの出費が離れて暮らす家族で発生するのが長く続くのはジリ貧だなと感じるようになりました。

この時に家族全員が暮らせる家を建ててすべてを整理しようという考えを持ち始めていました。
そこで妻に、私と妻と義理の両親の4人で、祖母の住んでいるところに引っ越しつつ、二世帯という形で一緒に住んでしまおうという計画を話しました。

もちろん義理の両親の生活、祖母と、祖母と暮らす家族の生活、そして妻と私の生活の全てに関わってくる大きな決断になるため、すぐに了承してもらえたわけではないですが、家族会議を重ねていくうちに、幸せなことに最終的には家族全員からこの計画について合意が得られました。その辺りについては機会があれば別の記事としてまとめてみようと思います。

家族の協力のおかげで、私は土地を買って、二世帯住宅を建て、みんなで住むことを決断できました。決断をしたの2019年夏頃のことです。

あとがき

最後まで読んでいただきありがとうございます。

・友達を誘って自慢できるマイホームを持ちたい、
・家族が安心できる住まいを持ちたい、
・賃貸よりローンのほうが安く済んで、資産にもなる
など、家を建てることを決断する時はその人それぞれに思惑があると思います。

私の場合は前向きなものはなく、相続の面倒事、母のストレス、別居による余分な出費という負のものを断ち切りたいという思いが家を建てることを決断する原動力になりました。この決断で心機一転、家族の未来が明るい方向に向かっていくと信じたいです。

今後は、土地の購入にあたって考えたこと、大人数の合意を得るのに大変だったこと、ハウスメーカーを決めたときの考えや、住宅ローンを借りる経験などについて記事をまとめていければと考えています。

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