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盛欲

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あらすじ 大学一年生になった渡は、夏休み前からずっと彼女が欲しいと言っていた。その男は年頃なのか、性欲が盛んな時期である青年期に溢れんばかりの性欲を抱えていた。そして夏休みにな… もっと読む
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盛欲1

盛欲1

 「今年の夏は絶対彼女作るぞ!」
と夏休み前の小学生のようにテンション高く言った。家の中で言った。良かった、家に誰も居なくて。僕は彼女が欲しい。彼女と毎日イチャイチャしていたいし、やらしい事とかも沢山したい。だが高校3年生の夏に初めての彼女と別れてから現在に至るまでできていない。最近、彼女を作る事が歳を取るにつれてハードルが高くなっていってどんどん遠のいていく気がする。だが彼女ができたとしても失う

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盛欲2

盛欲2

 マッサージ店に行く当日になった。今日は7時に起きたからか、いつもより頭の中がすっきりして、日光を浴びていると気持ちよくなった。性的なオーガズムとは違う快感だった。こんなに気持ちが良い朝を迎えたのは久しいので、サカナクションの「忘れられないの」を掛けながら顔を洗った。鏡に映る僕の顔はハリがあった。

 10時になった。今日は11時に美容院を予約していたから家を出た。家から美容院までは自転車で行った

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盛欲3

盛欲3

 豊田駅に着いてから少しお腹が空いた為、駅の近くにあるセブンイレブンでサンドイッチを買った。今日はとんかつサンドを買った。僕がセブンに行ったら必ず買う食べ物ベスト3に入っている程美味しい物だ。これが陳列されていなかった日は、萎えすぎて学校の課題はおろか、オナニーさえする気がなかったくらいだ。

コンビニの食品はよく添加物が沢山入っていて体に悪いと言われている。これは少し昔にも言われていたことだ。勿

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盛欲4

盛欲4

 駅を出て橋を渡り終えた。そこからしばらく真っ直ぐ続いている道を歩いた。運が良かったのか、信号が3連続青だった。今のところ一度も止まっていない。またひたすら歩いた。
足の裏がジンジンと痺れるくらい疲れた。
僕は身長が173センチで決して大きいとは言えない微妙な身長な為、自分を大きく見せようとよく外を出る時なんかはつま先立ちしながら歩いたりしていた。その癖が付いたのか、僕より少し背が低いか、高いかと

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盛欲5

盛欲5

 おばあちゃんに笑顔で挨拶して再び歩いた。多分あの笑顔は明日の朝には忘れているだろう。それくらいどこにでもあるような普通の笑顔だった。でもあのようなどこにでもある笑顔にどれだけの人が救われるのだろうか、それは分からない。少なくとも僕はよく救われていたものだ。

 3階に来ると長い廊下がしばらく続いていた。長いとはいえ30メートルくらいの距離だろう。途中、弁護士の個人事務所のような所や、お爺さんお婆

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盛欲6

盛欲6

本当に電車で片道620円も使ってくる価値があったのだろうか。そもそも暴走する性欲を抑えられず負けた自分に心底うんざりしていた。これ程人間は欲に忠実で醜い生き物なのかとさっき飲んでくださいと渡された麦茶を飲みながら思った。
きっと第三者からはみにくいアヒルの子よりも僕は滑稽に見えているだろう。

服を全部脱いだはいいが、台湾女は何かを取りに行ったきり帰ってこない。おそらくマッサージに使うオイルを取り

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盛欲7

盛欲7

 お尻をしばらくなぞられるように触られた。そのなぞり方がまたくすぐったく、慣れてくるとこれが快感に繋がってくる。今まで経験したこともないようなじわじわと後からくる快感が僕を次々に攻める。分かりやすく言うなら体に電気が走るような感覚だろう。うつ伏せになっているからか、僕の息子がどんどん元気になってお腹に当たる感触がある。先の方はふにゃふにゃしている。息子の方に血や電気が巡るのが分かる。その時は亀頭が

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盛欲8

盛欲8

 初めて女性の乳を触った。「これがおっぱいってやつか、」と感動と興奮を覚えた。台湾女のおっぱいは結構でかかった。外国人だからデカいのかは分からないが、僕はデカいと思った。次は両手で鷲掴みするように乳を触った。僕はまだ童貞だったから大人のビデオを見ていても順序をすっ飛ばしてしまった。まだこの時は我に返っておらず、ただひたすら欲求に忠実な獣のようだった。そして乳首をコリコリと触った瞬間に台湾女が、

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盛欲9

盛欲9

 台湾女のこの反応はわざとなのか、それとも
狙ってこのリアクションを取っているのかわからなかった。とにかく乳首が少し黒かった。うん、
黒かったとしか感想が言えない。淡い黒と言うのか、薄い黒色というのか、微妙な黒さだから
どういう色の表現をしていいのかが分からなかった。それに、ジロジロ見ないでと顔を赤らめて言われると余計見たくなるのが男の性分だろう。いや、全ての人間が当てはまる。
 例えば、目の前に

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盛欲10

盛欲10

 台湾女が僕から野口英世三枚を受け取ると、
ルンルンにスキップしながら別の部屋に消えた。そして、また僕の元に戻ってきた。完全にカモ客だと思われているだろう。それでもいい。女性との経験を増やしておけば損はないと思えば何も恐れる物は僕にはないと、そう願いたい。

 そういえば今思ったが、アソコを触るのにいちいち許可を貰おうとしているあたり童貞くささが
滲み出てて自分で笑ってしまった。
台湾女のアソコを

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