大輝
僕のnote限定小説集です。
あらすじ 大学一年生になった渡は、夏休み前からずっと彼女が欲しいと言っていた。その男は年頃なのか、性欲が盛んな時期である青年期に溢れんばかりの性欲を抱えていた。そして夏休みになると、マッチングアプリを始め、そこで出会った女性にマッサージに招待された。 実際にマッサージのお店に行き、そこで働いている台湾人の女性に出会う。その出会いが渡の歯車を大きく動かし、性に対して初めて真剣に向き合うのであった。
「あれだけ泣いたのは初めてかもしれない。」 歳を重ねるにつれて、あの日の出来事を鮮明に思い出せなくなっていく。そして、思い出す度に涙する自分に嫌気がさしていた。皆さんは身近の人の死を受け入れることができるか。鋼のようなメンタルを持っている人は別かもしれないが、、、 私はすぐに受け入れられない。一年半、二年も経てば流石に受け入れ慣れるのだが、それがどうにも怖い、怖いのだ。そう、まさにそれだ。 私が小学四年生の十歳の時、大好きだった祖父が癌で亡くなった。祖父が亡くなって約一
四月十九日 今日から二週間僕のある過程を日記として書き留めようと思う。 日々僕が思っている感情や言葉が飛び交う混沌とした日記になりそうだが、まぁそこは気にしなくてもいいだろう。 四月二十日 最近暑いのか、寒いのかどちらか分からない。 はっきりしてほしいものだ。親がしつこく大学の勉強をしなさいと言ってくる。 四月二十一日 何でもない日が続くと憂鬱な気分に襲われ、死にたくなる。まだ春のはずなのに気温は二十三度の日がある。春は四季の中から追い出された寂しい存在になりつつあ
ある日電車に乗っていた時のこと。 ある駅で止まって、ベビーカーを引いた 夫婦が入ってきた。探せばどこにでもいる ような夫婦かと思えば少し違った。 それは、ベビーカーに乗っていた子供のお肌が 少し黒かったのだ。いや少しどころではなかった かもしれない。だからつい、「え?この子肌黒ない?」と思い、すぐに日本人ではなく日本とどこかの国のハーフなんだろうと予想がついた。 ちなみに母親の方は日本人であった。 母親は日本人だが、子供の肌が黒いなら親父の方は外国人であり、肌が黒いだ
居酒屋バイトで店員をしていた時、ある三人組の若い男女が飲みに来た。男性二人と女性一人というトリオは中々見ないから珍しいと思った。 男性や女性と言える程大人びてはいない。かと言って中学生や高校生のような童顔ではないので、おそらく大学生だろう。だが最近の高校生はたまに大人びている人がいる。それでもどこか幼さが滲み出てしまう。 さて、この人達は何のドリンクを頼むだろうか。僕はこうやってお客さんが来店して、席を案内するまでに頼むドリンクを予想するのが楽しかった。案内する席は窓側
台湾女が僕から野口英世三枚を受け取ると、 ルンルンにスキップしながら別の部屋に消えた。そして、また僕の元に戻ってきた。完全にカモ客だと思われているだろう。それでもいい。女性との経験を増やしておけば損はないと思えば何も恐れる物は僕にはないと、そう願いたい。 そういえば今思ったが、アソコを触るのにいちいち許可を貰おうとしているあたり童貞くささが 滲み出てて自分で笑ってしまった。 台湾女のアソコを充分触ったら、僕は人差し指を中に入れてみた。よくエロ漫画であるグチョグチョのアソ
古いデジカメのレンズの向こう側の景色は少し錆びていて、鈍く光っている。美しいと言えるのか分からない世界が広がっていた。自分でもなんと説明すればいいか分からない。どんな言葉を使って表現していいのかも分からない。でも"凄い"や"いい景色"と簡単に言いくるめられる世界とも言えない。朝、学校の登校をしていると、この景色を嫌と言う程見る。実際にはデジカメのレンズの向こう側の景色なんて見た事ない。 このなんとも言えない倦怠感が毎朝襲ってくる。眠ってもひっつき虫のように離れない。自分
"可愛い子には旅をさせよ" 昔の言葉か、最近作られた言葉かは分からない。 僕は14日と15日友達と四人で一泊二日の下呂旅行に行った。下呂は思っていた以上に都会ではなく、人の手が届いていない自然が周り沢山広がっていて見ていると力が湧き上がる。愛知とは比較にならない程自然の力は素晴らしいのだなと思った。自然を見たり感じたりするのが昔から好きだった僕からしたら下呂旅行は本当に行きたかった所だ。 一泊二日の旅では下呂を満喫できず、不完全燃焼で終わって名残惜しかなるのではないかと思
台湾女のこの反応はわざとなのか、それとも 狙ってこのリアクションを取っているのかわからなかった。とにかく乳首が少し黒かった。うん、 黒かったとしか感想が言えない。淡い黒と言うのか、薄い黒色というのか、微妙な黒さだから どういう色の表現をしていいのかが分からなかった。それに、ジロジロ見ないでと顔を赤らめて言われると余計見たくなるのが男の性分だろう。いや、全ての人間が当てはまる。 例えば、目の前にあるショートケーキを母親が 食べちゃだめと子供に言うが当の子供は目の前の ショー
たまたま歩いていたら公園の横を通った 小学生低学年ぐらいの子達が走り回っていた 今時の子供達はゲームなど指の運動で忙しいと 思っていたが案外そうでもないらしい その横を歩いていると僕は一人の女の子に 目が止まった。 その女の子はブランコに乗らずただひたすらに ブランコを手で押して揺らしていた。 最初は少し怖かったが、そういう一人遊びと 無理やり捉えた。 暫くその様子を二、三分くらい見ていた。 その異様な光景を見ているとどこか心が 落ち着くと言うか安らぐというか、、、 見て
初めて女性の乳を触った。「これがおっぱいってやつか、」と感動と興奮を覚えた。台湾女のおっぱいは結構でかかった。外国人だからデカいのかは分からないが、僕はデカいと思った。次は両手で鷲掴みするように乳を触った。僕はまだ童貞だったから大人のビデオを見ていても順序をすっ飛ばしてしまった。まだこの時は我に返っておらず、ただひたすら欲求に忠実な獣のようだった。そして乳首をコリコリと触った瞬間に台湾女が、 「あ〜〜ん、気持ちいい〜〜ですよ〜〜」と少し演技くさい感じに喘いだ。それを聞いてふ
死のうと思った。 生きた心地がしない。 生き甲斐を失ってはいないが 本当の自分を見失っている気がする。 いまいち日常に溶け込めない。 自分の場所は最初からないのではないかと、 そう考える日があった。 もう疲れた、疲れ切った。 だから死のうと思った。 でもたまにはいいじゃないか。 生きるのに疲れる時だって誰にでもある。 それが今ってだけで永遠に続く訳ではない。 常に全力で前向きだから疲れる。 かと言って日頃から根暗では意味がない。 ますます死にたくなってしまう。 たまにはこ
僕は大学一年の六月から愛知にある居酒屋のアルバイトをしている。今も同じ所で働いていて僕には憧れであり好きだった先輩がいた。 僕の三つ上の四年生の人で大人の女性のような人だった。僕は年上の女性の方とお付き合いをしたいと思っていたから、ちょうど僕のタイプの人がバ先にいて嬉しかった。 その人との出会いは七月か八月のシフトが被った時に一緒にホールをしている時に少し話したの がきっかけだった。「◯◯族にもこんなに美人な大学生いるんだな」と思った。シフトが被った時は部屋の中で飛び跳
仲の良い友達がいる。 小学校、中学校が同じで、大学も一緒だから十三年間同じということになる。 しかもお互い同じAB型と血液型が同じ。 偶然だろうか、それとも運命だろうか、、、、 そんな親友にこの前酷い言葉を浴びせてしまった「お前まじでダサいよな〜」 多分その時の話で盛り上がりノリで言ったと思う。でも本人は相当傷ついた様子だった。 僕は普段あまり人の悪口を言わないし、馬鹿にする事もしない。勿論友達なら尚更だ。 だが、僕は言ってしまった。 その友達は嫌な事はあまり引きず
「まま〜〜どうして大人の人たちは戦ってるの?」と六歳の子供が無邪気に聞いた。 それに対し母が「それはね正輝、、、、その人達にとって大切な人たちを守る為に戦ってるのよ」と答えた。正輝はお母さんを真っ直ぐに見つめていた。第三者から見たらそれは母を慕う子ではなく、先生と教え子のように見える。母はあまりに正輝の澄んだ綺麗な目を見ている内に本当の事を言えない情けなさに押し潰されそうになった。 本当は戦争というものは一大ビジネスの一つであり利権が絡んでいるものなんだよという残酷な真実をま
お尻をしばらくなぞられるように触られた。そのなぞり方がまたくすぐったく、慣れてくるとこれが快感に繋がってくる。今まで経験したこともないようなじわじわと後からくる快感が僕を次々に攻める。分かりやすく言うなら体に電気が走るような感覚だろう。うつ伏せになっているからか、僕の息子がどんどん元気になってお腹に当たる感触がある。先の方はふにゃふにゃしている。息子の方に血や電気が巡るのが分かる。その時は亀頭がヒクヒクと疼いてしまう。この感覚はどうにも依存してしまうな。 そんな感覚に依
本当に電車で片道620円も使ってくる価値があったのだろうか。そもそも暴走する性欲を抑えられず負けた自分に心底うんざりしていた。これ程人間は欲に忠実で醜い生き物なのかとさっき飲んでくださいと渡された麦茶を飲みながら思った。 きっと第三者からはみにくいアヒルの子よりも僕は滑稽に見えているだろう。 服を全部脱いだはいいが、台湾女は何かを取りに行ったきり帰ってこない。おそらくマッサージに使うオイルを取りに行ったのではないかと推測する。 「なんやねん、あ〜〜の〜女〜〜」と改めて思った