烏賊

自信について考えるアラサーの日記

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最近の記事

夏風邪

予約していた業者が部屋にやってきて、諸々の工事を終わらせて帰って行った。 数十分だけだったし、何か自分が労働したわけではないのだが、何故かどっと疲れてしまった。 余っていた食材で簡単な夕食を作って、それで眠ってしまっても良かったが、あまりに何もない休日になってしまうのも良くないと思ってスーパーに行った。 日曜の夜の住宅街は静かで、スーパーの無機質な賑やかさに救われた。 ポーションタイプの濃縮コーヒーと牛乳、アイスクリームを買って帰った。 暑い中仕事から帰ってきた日に

    • コインランドリー

      早めに起きたものの、着替えて日焼け止めを塗ることのハードルがあまりに高く、10時過ぎまでだらだらしていた。 意を決して洗濯物を抱え、初めての道を歩いていく。 日差しが強くて、真夏の気候だった。 夾竹桃がフェンスから力強く飛び出していた。 洗濯物を待つ間、周りの商店街を散策して缶のスプライトを買った。 くっきりした緑色が日常の中によく映えていた。 午後は歌人のエッセイを読んだり、芸人さんのYouTubeを見たりして過ごし、暑さが落ち着いた頃を見計らって食材を買いに出か

      • カルボナーラ

        うとうとしている人が起きたと思ったら、寝ぼけ眼で「今カルボナーラ食べてる夢見てた」と言ったのが妙に可愛らしかった。 という話を他の人にしたら「坂元裕二みたいな感性だね」と言われて笑ってしまった。 用を済ませて帰ろうとしたら、隣の駅まで歩くとかはどう?という曖昧な誘いがあり、断る理由もないので散歩をした。 こういう、人と人がちょっとだけ触れ合ってすぐに離れていくような営みが好きだ。 「またね」と言って別れたが、「また」がなくても正直構わない。 でも、カルボナーラを食べ

        • アポロ

          今週いっぱいかけてやろうと思っていた仕事があっさりと終わってしまい、午後は本当に薄く引き延ばした仕事をのんびりとやっていた。 上司が差し入れにアポロをくれて、食べようか悩んだが、こういうのは疲れたときにした方がいいだろうと思って引き出しにしまった。 アポロの苺の味は、作り物と本物の間の味がする。 帰り道、風が強くて少しへこたれながら買い物を済ませると、途端にあの苺の味が食べたくなった。 明日出勤したら、あんまり頑張っていなくても食べようと思った。 無理をしない、とい

          ないものねだり

          新居からの初出勤日だった。 思った以上に職場が近くなって、普段より30分も早く着いてしまった。 昨日休みをとった分、午前中は忙しなく働いて、少し遅れた昼休みだった。 サイゼリヤでパスタでも食べようかと思ったが、ピークを過ぎた頃だろうに並んでいて断念。 菓子パンというのも味気ないし、温かい食事がよかったので久しぶりにモスバーガーに行った。 揚げたてのチキンが妙に美味しかった。 午後は残務を処理して、正直明日は在宅でもいいくらいに仕事は片付いたが、家に一人でいるのもなん

          ないものねだり

          悲しみと向き合うこと

          一人で生きていこうと思って引っ越したのに、引越し作業の8割以上を彼にお願いしてしまった。 嫌な顔ひとつせずに汗をかきながら荷物を運ぶ彼を見て、なんでこの人から離れてしまうんだろうと思った。 母と三人で食事をして、母が彼のことを好きそうなのを横目で見ながらなんとも言えない気持ちになった。 母も彼も服に食事をこぼして、おしぼりで拭いていた。 私の引越しなのに私だけ浮いているような感じがした。 彼は先に帰って、母と二人で買い物と荷解きを済ませた。 見送るとき、母が私を抱き

          悲しみと向き合うこと

          子ども扱い

          カウンセリングに行った。 少し早く着いたので待合室で待っていた。 カウンセラーが部屋から出てきて、会釈をした。 数十分後に泣いたりするかもしれないのに、他人のような顔で挨拶をしたのがちょっと面白かった。 と、思っていたら開始1分くらいで涙が溢れてしまった。 ここ数週間の話をカウンセラーにして、「母にずっと子供扱いをされているんです」と伝えた。 カウンセラーは「むしろ烏賊さんがお母さんに対して親みたいなんですよ」と言った。 曰く、母が「こうあってほしい」と思う娘の

          子ども扱い

          6月2日

          池袋駅に行った。 日曜日の繁華街は人で溢れていて、来たことをちょっと後悔したが、立ち止まって悩むことも許されない感じがあったので諦めて進んで行った。 池袋は大学から一番近い大きな駅で、友人とたまに遊びに出かけた。 安い居酒屋で焼き鳥を食べたり、背伸びをして西武で化粧品を買ってみたりした記憶がある。 当時も今も、なぜかそんなに親しみがわかない街だなと思った。 彼と食事をして、早々に帰宅した。 途中で大雨に降られて、去年の今日も西荻窪でずぶ濡れになったことを思い出した

          点火

          新居の契約開始日だった。 簡単な掃除と採寸のために向かって、ガスの開栓も済ませた。 確認のための点火で、赤い火が青くなっていくのを眺めた。 何かが前進していくような気がした。 現実には生活が続いていくだけなのだが。 殺風景な部屋に、質素なカーテンを引いて今日は退室した。 何もない部屋だが、スイッチをひねると火がつく部屋だ。 そういう空間を自分のために用意できたことを誇らしく思った。 明日は雷雨になるらしい。 ではまた。

          家に一人

          家に一人だ。 彼が飲み会に行って、私は在宅勤務だったから夕方から一人になった。 一人暮らしを始めたらずっとこれなのか、とぼんやり思う。 玉子焼きを作って、YouTubeを見ながら食べて、布団の上でスマホを触る。 急に絨毯の髪の毛が気になってコロコロを使う。 男性から電話がかかってきて、数分喋る。 シャワーを浴びて、明日のto doリストを作る。 自由だ。 彼のペースに合わせなくていいから自由だ。 感傷的になる自分もいるけれど、かなり前向きである。 状況が変

          家に一人

          まるい

          太った。 ついに知人に指摘された。 生理周期が狂ったあたりから、テキメンに身体がぶくぶくと太り始めた。 この2年で8キロである。 うち5キロはこの7,8ヶ月のうちに増えた。 顔がまるくなったことを指摘されて、今日はそのことで頭がいっぱいだった。 とりあえず今日は朝と夜は平均的な量、昼は職場でもらったおやつだけにした。 このくらいの量でしばらく頑張りたいと思った。 痩せたいというよりは、太っている自分にどんどん卑屈になっていくのが辛いから、ここから脱したいという気

          チョコレート

          勤務中にチョコレートを食べた。 つまむという程度ではなく、かなりの量を食べた。 昨日の夜、彼との会話で悲しい思いをした。 それを思い出すたびに喉の奥がツーンと痛くなって、チョコレートに手が伸びた。 甘みで気持ちを紛らわす。 数ヶ月かけてで構わないから、幸せな気持ちで甘いものを適量食べられるようになりたいと思った。 完全なノープランで電車に乗った。 寄り道をして、帰ろうと思う。 ではまた。

          チョコレート

          眼鏡と涙

          眼鏡で出勤した。 二ヶ月に一回くらい、身だしなみを整えて会社に行くことが無意味に感じられて、化粧もそこそこに出社する。 電車に乗っている最中、色んな考えが頭を巡る。 そして全ての考えの最後に「あーもう嫌だよー」が着いてくる。 あーもう嫌だよー、が20回目くらいになる頃、会社のドアが見えてきて、涙が一粒こぼれた。 会社が嫌だったわけではない。 引越しの準備を進めなきゃなとか、生理が早くきてほしいなとか、そういうことが積み重なって涙になった。 たぶんすごく疲れていて

          眼鏡と涙

          置き手紙

          駅前でもらったティッシュの台紙の裏が真っ白で、特に意味もなく置き手紙を書いた。 内容はないけれど、誰もいなくなった部屋に私のメッセージがぽつんと残っているのを思うと少し嬉しかった。 先週と打ってかわって仕事がかなり落ち着いている。 明日は雨が降るから早めに帰ろうと思う。 不安で体がぐらっとして、久しぶりにセルトラリンを飲んでみた。 気のせいかもしれないが、昼よりは気分がマシかもしれない。 昔より少し強くなっただけで、相当なストレスのかかる1ヶ月だったのだろう。 自

          置き手紙

          時差ぼけと映画

          生理周期が乱れていることを、友人が「時差ぼけ」と言った。 生まれてこのかた時差ぼけを経験したことはないものの、こういう言い方をしてくれる人間には救われるものだ。 ちょっとずつ良い方向に変わっていくとなぜか少し信じられた。 気を紛らわすべく映画を2本観た。 かもめ食堂と南極料理人。 何も起こらなくて、でもたくさんの出来事がある映画だ。 そして何よりご飯が食べたくなる。 完全に影響を受けて、鮭を焼いてみたり惣菜の唐揚げを買ってみたりした。 こういう情緒のある営みを大切

          時差ぼけと映画

          爆発

          睡眠欲と食欲が爆発した。 とにかくずっと寝て、その合間に家中の甘いものを食べ尽くした。 そして、これからの人生のことを思って泣きそうになったりした。 明らかに生理前の症状なのだが、今月も周期が乱れて遅れており、その事実も相まって感情の揺れ動きが激しい。 生理よ、とにかく来てくれ。 ピルを飲めばいいのはわかるのだが、何度飲んでも浮腫がひどく、体重が増えることが精神的にかなりの負担になってしまうから継続的に飲めないでいる。 こういう毎月の波を、一人暮らしのときどうやって