見出し画像

[Switch] リデンプションリーパーズ クリア後の感想


前提

  • ノーマルモードを1周クリアした状態で感想を書いています

  • ver 1.4.0 でプレイしました

ネタバレなしの感想

戦闘・システム

味方は5人しかいない。
章ごとに入れ替えられるとかではなく、同じキャラ5人で固定。
敵側は初期配置で20体前後はいるしばんばん増援も湧くため、常に劣勢で戦闘を強いられる。

これに対して↓のシステムが備わっているので

  • 味方の攻撃時、対象の敵が他の味方の攻撃範囲にいる場合は連携攻撃可

  • 使用制限があるけどHPがほぼ全回復するコマンド

  • 移動力を使い果たすまで再移動可

  • APを使い果たすまで行動可

    • 攻撃・防御・回復をする際のコストとしてAPを使う

    • APはターン毎に一定量回復

攻撃後に他の味方の攻撃に備えて配置を調整するとか、威力は低いけどAPの消費が少ない弱攻撃で攻撃回数を増やして追撃回数も増やすことで合計ダメージ量を稼ぐとか、戦略を考えながら状況を打開していく。
ゲームバランス的にも鍛え上げた強キャラを敵陣に突っ込ませて無双させるやり方はできない。
詰将棋的で頭を使い、なかなか歯ごたえがあって楽しい。

HP回復コマンドは回数制限があるのでエリクサーを最後まで使わないタイプの人は温存しそうだけど、ぽんぽん使わないとすぐやられる。
このゲーム、一番しんどいのは戦闘開始直後なのでボスまで温存しようとか思わない方が良い。序盤に使うべき。

敵に4-5体囲まれた時点で詰みがちなので、少しずつ引き寄せながら敵の数を減らしていくのが一番安定だった。
敵も自分の攻撃範囲に入ったら動くタイプの他に、1ターン目からこっちめがけて近づいてくるタイプと一定の距離まで近づいたら攻撃範囲関係なく近づいてくるタイプがいるので、迂闊に突っ込むとやられる。
あと敵を生み出してこちらに送り込んでくる敵がいて、ファミコンのドンキーコングを感じる面白いギミックがだった。
クリア条件には敵の全滅以外に特定マスまで移動する・敵将を倒すタイプもあるが、結局敵を殲滅して進めるやり方が自分としては安定だったので、毎章30-40ターンくらいかけながらクリアした。

あとたまに友軍(味方NPC)が参加する章があるんだけど、そのNPCの頭がちょっと悪くてこちらの戦略を乱してくる事が多い。
ので、いつも見殺しにして乱される心配がなくなってから戦闘を始めるようにしていた。すまん。
ストーリー的にも常時シリアスなのに無鉄砲に突っ込んでやられて「撤退する…!」って言われるので気持ちがスッ…となる。
15章みたいな友軍だったら展開にも合っていてよかったと思う。

一部の味方キャラは育っていくと追撃(2回攻撃)できるようになるけど、戦闘前のシミュレーション(命中率とか出るところ)で追撃分のダメージ計算が入らないのがちょっと不便。

武器にはもちろん耐久度があり、お金を払うと耐久度は回復できる。
ただこのゲームはお金が本当に不足しがちなので、強い武器を使いまくるとすぐ金欠になる。強い武器は修理費も高い。
自分の攻略スタイルだと敵を全滅させるのが基本方針なのでその分攻撃回数は増え、修理費がかさむ。
一方で武器を強化できるシステムもあり、攻撃力と命中率を一定まで伸ばせる上に修理費は変わらないので、初期装備を最大強化してメイン武器として使うことが終盤は多かった。
そして最終章で満を持して最強武器を使う快感。

ストーリー

地図をバックにナレーションで状況説明をする場面がちょくちょくあるんだけど、どうしても水曜どうでしょうのナレーションが脳裏に浮かんでしまった (対決列島のやつ)
1周クリアした印象だと特になくても理解はできた気がするので、その分キャラクターの掘り下げや過去の話があるとより感情移入できたかもしれない。

舞台設定の説明が作中では最小限な分、武器・アイテム・キャラクターなどにフレーバーテキストが存在しているので、それをこの世界のことを想像する足がかりにできる。

CVが豪華。

ネタバレありの感想

ここまで戦闘パートの話が大半になってしまった。
戦闘パートは結構楽しかったんだけどストーリーに関してはなんともだったのが理由。

フレーバーテキストから世界設定が想像できるとは書いたけど、この地で暮らしていた人々の日記やメモから生活や人生を感じられるものはあれど世界の真実に至るヒント的なものは一切ない (気がする。読めてないだけかもしれないのでもしそうであればご指摘いただきたく)

そのためシナリオの根幹である、なぜこの世界にモース(敵の総称)が湧き、人々を襲うのかの説明がないのが1番う〜んと感じたところ。
なのでプレイヤー的には突如湧いた得体のしれない敵とずっと戦いを続けている感覚になる。得体のしれない=不気味・恐怖を感じながら攻略してもらう狙いがあったのかもしれない。もしくはそういったモノが発生するのに理由は不要、始まりはいつも理不尽であることの表れかも。

ハードモードでクリアすると追加のカットシーンがあると聞き、もう1周する気力はなかったので見させてもらった感じだと続編ありきな印象を受けるものだったから、もしかしたら続編で語られる可能性?

敵を「モース」と名付けたのはたぶんラテン語のMors(モルス、意味は死)とローマ神話における死の女神モルスからきていて、主人公たちのことである灰鷹旅団も人々から忌み嫌われる蔑称として「忘恩の死神」と呼ばれているのでこれになぞらえたものかなとは思う。
「忘恩の死神」と呼ばれる原因となった本編開始前の過去の紛争についてもストーリー中でざっと語られ、結果的に多くを救うために汚れ役を担った結果、真相を知らない人々から嫌われるようになったといった話で、物語の結末としてもやはり人々のために殉じていく灰鷹旅団という〆は好き。
ただそれに至るまでの各キャラの掘り下げなど感情移入できる時間が少なかったなと思う。
キャラクターのフレーバーテキストでそのキャラの過去話や背景はある程度わかるけども、それでもな〜な印象。
15章の団長のシーンとかも良かったんだけど、団長とはプレイ時間的には実質1-2時間くらいの付き合いなのでそこまでぐっと来なかった。
ここまで書いて、個人的には情報量より付き合いの長さや接した回数=キャラと触れ合う実際のプレイ時間が感情移入に影響を与えていると感じた。
ので、情報量で感情移入できるタイプの人は問題ないのかもしれない。

あとラスボスが第2形態になった時にBGMが変わるやつ、最高にエモい。
こういう演出に弱い。
アツい曲でもなく、ただただ切ない曲なのがまたよい。

まとめ

材料はここに全て揃えたから後は考察してくださいねという制作側の姿勢と、プレイヤー側のこれは説明不足すぎて考察ではなく妄想になるのでは?の線引きは難しいと感じた作品であった。
ただ自分自身が考察にあたってどのあたりまで情報を欲しいと感じているのかうっすら自覚できたのは収穫だし、感想を書いていくことでここはこういう意図だったのかな?と追って考察(妄想)できたのでよかった。

というわけで、ストーリー的には人を選びそうだけどそれなりに骨太で歯ごたえのあるシミュレーションRPGをやりたい人は是非どうぞな作品です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?