つくもかみ

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最近の記事

断髪小説 最後の自由 (20世紀の情景)

私は産んだ親のことを覚えていない。 物心ついた頃には祖母と2人で大きな街で生活していた。 その祖母も小学校に上がる前に重い病を患って遠縁にあたる尼僧の姉妹に私のことを頼んで死んでしまった。 都会から離れた町の寺で生活することになった当時の私はおてんばだった。 山の麓に住むユウタと毎日泥んこになって遊んでいた。 大きくなると泥んこになって遊ぶことはなくなったが、人前でも恥ずかしがらずに歌を歌う活発な女の子として育った。 歌うことが大好きで流行りの歌や庵主さんの好きな演歌をよ

    • 参考にしてください 作品分類

      こんにちは いつも作品をお読みいただきありがとうございます。 ここまでたくさんの作品を発表してきました。 過去作品もたくさん読んでいただいていますが、タイトルを見ただけではどんな作品がわかりにくい作品もあると思い、独断と偏見でジャンル分けをしてみました。 断髪のシチュエーションごとに分類したので、好みの作品を早く探し出して読みたい人は参考にしてみてください。 2つ以上のジャンルにまたがっているものもありますが、そこは強引に分けています。 こうして見ると割と満遍なく各ジャンルを

      • 断髪小説 彼女の匂い

        GWが終わり私は学校に行くことにした いじめられているわけでも勉強が嫌いなわけでもなく、あまり人の中にいるのが好きじゃなくて、なんとなく行きたくない…そんなふんわりとした理由で気が向いたら登校する感じの生活をしてきた 至って健康だから学校に行かない日は、親がやっている理容室で洗濯や掃除を手伝いもしている 5月最後の週末には運動会があるし、6月には修学旅行がある 特に興味もないのだが、普段はうるさく学校に行けと言わない親が「最後なんだから学校に行ってみたら?」としきりに言って

        • 断髪小説 お任せカット〜ゴールデンウィークの後悔〜

          GWの後半 休日恒例の各駅停車の旅に出た。 電車でちょっと離れたおしゃれなカフェに行ってSNSに投稿することが趣味の私 今日はモーニング・ランチタイム・夕方の時間に分けて3つの店を訪ねる予定。 まずは一軒目にボリュームたっぷりのモーニングを写真に撮って発信する。 ランチタイムは隣駅の近くにある。 電車に乗ってもいいが、腹ごなしに次の店まで歩くことにした。 日差しが頭の上から照りつける。もしかすると30℃近くあるかもしれない。 少し汗をかきながら30分ちょっと歩いて目的地ま

        断髪小説 最後の自由 (20世紀の情景)

          断髪小説 出向 〜ゴールデンウィークの屈辱〜

          華やかな営業部署から屈辱の配置転換。 大きなプロジェクトに失敗した私たちのチームは責任を取るかたちで解散。 その後の処遇ははっきり言って「冷遇」だった。 プロジェクトリーダーは責任を取って退社。 結婚している同僚もここが潮時だと悟って退社。 残った数名も都心の高層ビルにある本社から「しばらく現場を回って来い」と言われ、あちこちの地方の関連子会社に飛ばされることになった。 私は2年間という約束で北関東の弁当工場に出向を命じられた。もちろん拒否などできない。 冷遇されているの

          断髪小説 出向 〜ゴールデンウィークの屈辱〜

          スキ❤️✖️2,000 応援ありがとうございます

          先日、PV20万のお礼をしたばかりですが、今回はスキ❤️が2,000に到達したことの報告とお礼です。 1,500到達が1月下旬だったのでそこから3ヶ月で500もスキが増えたのは嬉しい限りです。 これからも応援のスキやフォローをください。 スキ❤️×2000のお礼の作品はGW期間中にアップしますね。 閲覧数とスキのランキングですが、前回から1ヶ月も経っていないため大きな変動がありませんでした。 なのでもうすぐですベスト10の作品を紹介します。 特にスキについては10位前後

          スキ❤️✖️2,000 応援ありがとうございます

          断髪小説 万バズ 〜マーヤの悲劇〜

          私は売れない地下アイドル。愛称はマーヤ。 コロナ明けから、ライブ活動を本格的に再開したが客入りは悪い。 外国人観光客向けに曲目を工夫したり、コスチュームを派手にしたり動画配信もやっているけど、大手事務所も同じようなことをしている中では埋没してしまう。 動画配信でもいろんな企画を実行したが、どれもいまいちの結果。 このままでは…という危機意識のなかで、私はある企画を実行することに行き着いた。 「断髪企画」 私は初音ミクに憧れて高校生でデビューした。 以来、髪をずっと伸ば

          断髪小説 万バズ 〜マーヤの悲劇〜

          断髪小説 春休みの変身

          「平安京」 私には変なあだ名が付けられている。 面と向かって呼ばれたことは数えるほどしかないけど、私のいないところで男子たちはふざけて呼んでいる。 お尻まで届くほど伸びた髪をセンター分けにしているからこのあだ名が付いていることは間違いない。 逆に言うと私にはこの髪くらいしか特徴がない。 だから男女比が2対1という理系のクラスの中にあってもパッとしない存在だ。 まあ仕方ない。頑張っておしゃれしようとか、目立とうなんて努力はしてこなかった。 髪をこんなに伸ばしていることにも大

          断髪小説 春休みの変身

          御礼 PVが20万に到達しました

          皆様に応援をいただき、約2年でPVの累計が20万に到達しました。 ありがとうございます。 断髪という極めてニッチな分野の作品にたくさんの応援をいただき、感謝すると共にちょっと驚いています。 これからも拙い文章ですが月1回は作品を公開しますので宜しくお願いします。 さて恒例の閲覧数とスキのランキングです。 【PV数の多い作品のベスト10】 ①卒業           ❶→❶→❶ ②ゴールデンウィークの憂鬱 ❺→❹→❷ ③旅の支度〜剃髪願望の女〜 ❻→❷→❸ ④刈り初め  

          御礼 PVが20万に到達しました

          断髪小説 旅立つ準備(本編)

          小学校に入る前のこと。 私たちの家族は地震と津波で住むところを失った。 不幸中の幸いで全員が生き延びることができたけど、そこから長い避難所暮らしを余儀なくされた。 小さかったから当時のことはよく覚えていない。 寒いなか大きな鍋で温かい炊き出しのうどんを食べたり、大きなお風呂に入ったことは覚えている。 ボランティアや自衛隊の人たちがとっても優しかったこともだ。 結局、私たち家族はふるさとを離れて、今の温泉街に引っ越して今に至る。 両親とも転職をして慣れない土地で私を育ててくれ

          断髪小説 旅立つ準備(本編)

          短編小説 旅立つ準備

          いつもと同じ電車に乗って そこからいつもと同じ道を歩いた3年間 電車の中の風景も街並みもそんなに変わらないように見える だけどこの風景ももう見納め 今日は卒業式前の最後の登校日 最近は自由登校日ばかりだったが、今日はクラスメイトが全員集まる日だ 私はいつもの電車を使って改札を出て学校に向かって歩きだす 前後を歩く友だちもいつも同じ 歩くのが早い私はいつも校門の近くで仲良しのメイに追いつくことになる 歩くたびにポニーテールが左右にユサユサと振り子のように踊るメイの後ろ姿が好

          短編小説 旅立つ準備

          断髪小説 キャンペーンガール

          私が住んでいるE市は東京から2時間半ほどの距離にある。 かつては都会の家族連れが大挙して訪れていたキャンプ場もある自然豊かな街の名産品はキノコだ。 野生のものだけでなく、キノコを栽培する大きな工場もあるから一年中キノコを使った料理が食べられる。 E市ではかつての賑わいを取り戻すために、この春からキノコをアピールした観光キャンペーンが開催されることになった。 キノコ狩りなど本格的なシーズンは秋からになるが、それまでも工場の見学ツアーや様々な料理の開発、ご当地キャラクターの発表

          断髪小説 キャンペーンガール

          尼僧道場 第三話(20世紀の情景)

          第3章 連帯責任 風呂から戻ってこなかった寿慶が変わり果てた姿で帰ってきた。 長い髪がなくなって尖った頭の形が丸出しのツルツル頭。その上、後ろ頭やおでこの上には血の滲んだ絆創膏がペタペタと貼られている。 「寿慶さん。どうしたんですか?」私は驚いて理由を聞き出そうとするが 「いやぁ…面目ない。決まりを破ったのがバレて頭を剃られちゃった」と恥ずかしそうに頭をさすりながら答える。 「さっき外歩いてたらやけに頭が涼しくて。髪がなくなったら風邪ひいちゃいそうだわ」寿慶さんはそれ

          尼僧道場 第三話(20世紀の情景)

          R18 断髪小説 義姉の欲情(後半)

          サヤカさんが起き上がって私をソファーに押し倒してきた。 「えっ?えっ…」 突然のことに私は狼狽えた。怒ったのかしら。 ソファの上に仰向けになった私の顔のすぐ上に、髪が無くなったサヤカさんの丸い頭が被さってきた。 「ごめんなさい…」私は義姉さんを気持ちよくしようとして調子に乗ったことを謝るが 「ねえ。エミちゃん…」無視してサヤカさんは私の前髪を掻き上げながらゆっくり顔を近づけてきた。 これから何をされるのか…怖いのもあるが 本当はちょっと期待している。 サヤカさんが

          R18 断髪小説 義姉の欲情(後半)

          断髪小説 義姉の欲情(前半)

          このオフィスはエアコンの室温設定が高い。 というか私のデスク周りはエアコンの風の通り道になっている。 今日も我慢できなくなってなくなって、トイレに駆け込んだ。 誰にも見られていないことを確認してセミロングのウィッグを外す。 冬でもウィッグを長い時間つけっぱなしにしていると蒸れる。 トイレの中だけど頭の周りにスーッと空気が流れてきて気持ちいい。 私がウィッグを被っていることは、もうみんな知っている。 最初のうちは私もバレたくないと思って、同じウィッグを2つ買って交替でつけて

          断髪小説 義姉の欲情(前半)

          断髪小説 監督の交代

          名門バレー部復活のため、かつて女帝と呼ばれたマシバ先生が監督に復活する。 マシバ先生は5年前に体罰が問題となり監督解任された。 当時、新任教師としてバレー部のコーチをしていた私も学校から事情聴取を受け、彼女がハラスメント的な対応を自分にしたと証言した。 マシバ先生は騒動を起こして居づらかったに違いないが監督を解任されても教員として学校に残った。 彼女はシングルマザーでまだ大学や高校に通わせている子どもがいたからやめることもできなかったのだ。 学校は後任として、30歳そこそ

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